先月末(1/31)、NHKスペシャル「ママ達が非常事態!?」を見て感じたこと。子育てに、一説に「おばあさん」の役割が語られたりするが、今回は授乳を助ける女性同士の協調(母親の育児戦略)が紹介された。
人間は子どもに生まれて直ぐに立つことも、大人同様の食事もできない。肉体的な成長だけでなく、精神性においても、大脳皮質の成長に時間が必要なようだ。12歳近くまでかかるという。そのため、母子の関係はより密接でなければならないし、それを守る環境も必要になる。
母親は乳幼児に、ずっと母乳を与え続けることはできない。その間に、食糧の確保も必要になる。その時、世話や面倒をみてくれるだけでなく、代わりに母乳を与えてくれる仲間が必要になる。
・赤ん坊の面倒をみるには、子どものころに母親の世話を見たり真似たりする擬似的な経験が必要。
・食べ物としての授乳のために、「おばあさん」の役割でない、母乳を与えられる若い女性の仲間が必要。(食物の分配)
女性が他者と協調性が強いといわれるのは、以上のような形で、社会生活を進化させたことにあるのかもしれない。さらに番組では、10組の母子が登場して、赤ん坊の(泣き)声だけで、わが子を判別できることを紹介した。まさに感動的な場面だ。また、出産前後で、女性の脳の活動が大きく変化することをMRI画像を使って示した。
母親に特別な反応を生じさせる、赤ん坊の不思議な力に驚かずにいられない。今までの学説・推論・見解に縛られず、あるままに立ち返って見ると、人間にはもっといろいろな自然のコードが隠されているかもしれない。人間は自然な存在だ。
(本ブログ関連:”家族の月”、”(雑談) 人についてひとこと”)