春だというに、寒風厳しく、まるで冬に戻ったよう。花冷えの一日。
ところで、昼過ぎ、体操教室に行く道で、何組もの親子連れとすれ違う。フォーマルに身を固めた母親の前を、歩を早めて子どもたちが歩いている。小学校の卒業式の帰りのようだ。
可笑しいのは男の子たちだ。何というか現実感がないのだ。きっと、彼らは押し出されるようにして卒業したのだろう。どっちに向いていいのやらといった感じで、足取りも頼りない
世に「中二病」という言葉、ギャグがある。Wikipediaにある、ヲタク文化研究会著の「オタク用語の基礎知識」の引用の孫引きになるが、次のような特徴が記されている。
1.洋楽を聴き始める。
2.旨くもないコーヒーを飲み始める。
3.売れたバンドを「売れる前から知っている」とムキになる。
4.やればできると思っている。
5.母親に対して激昂して「プライバシーを尊重してくれ」などと言い出す。
6.社会の勉強をある程度して、歴史に詳しくなると「アメリカって汚いよな」と急に言い出す。
昔、手伝ったことのある、中学生たちの塾で見た光景を思い出す。女子中学生は、中学二年の一学期頃まで、男子を軽くあしらっていた。子どもっぽく見えたのだろう。それが、夏休みを過ぎて登校してきた男子を見て、態度を改めることになる。彼らが一挙に男っぽくなっているのだ。たくましい骨のある顔つきに大きく変っているのだ。そのときから、女子は、今までフンと見ていた男子の前で、急におとなしくなる。
話しを元に戻す。今日見た、小学校の卒業式帰りの男の子たちは、中二病にも届かないところにいる。しばらくは、女の子に子ども扱いされるだろう。そう思われるに仕方ないほど、彼らは小学生のままである。当分の間はね。
多分、中学卒業生に合っているかもしれないけれど、風情のある柏原芳恵が歌う、「春なのに」(作詞・作曲中島みゆき、1983年)を聴いてみよう。ちなみに、柏原芳恵は、イ・ソンヒとほぼ同世代の、一つ歳下で、1965年10月1日生まれである。
(Youtubeに登録のidolEXに感謝)
(付録)レトロな感じがする、チャン・ユンジョンの「女子高卒業クラス」(キム・インスン歌、1975年)も聴いてみよう。