(本ブログ関連:”イ・ソンヒが「麦畑」を歌えば”、”麦打ち”)
・南の地で、真冬に新芽が見られる。麦の芽だ。秋に稲刈りが終り、そこへ麦の種を蒔く二毛作をする。芽が出たら麦踏みする。この作業は、冬畑が繰り返し凍り、融けても、麦の根の張りをよくする。新春、ふと新鮮な野菜が恋しくなるとき、麦の芽を入れたチゲ料理を食べる。この時期、南部の全羅北道高敞地域では、「高敞青麦畑祭り」が催される。最近、麦を蒔くことが少ないため、高敞で麦畑の雰囲気を観光にした。子供たちが麦わらで吹く笛を「麦笛(보리 피리)」という。
▼ 慶尚道地方の麦打ちの民謡歌「オンヘヤ(옹헤야)」を聴く。遊び歌なのだろう、軽快でリズミカル、今様で。
・「オンヘヤ」は、麦打ち作業するとき、相手と呼吸を合わせゆっくりと歌う。遊び歌のときは、早いテンポで軽快なリズムだ。誰でも簡単について歌える。
次に、風の強い済州島独特の畑踏み歌「済州島の畑踏み歌(제주 밭 밟는 노래)」について次のように紹介された。
・今、農村は畑を耕し、種蒔きで忙しい。済州島では、更に特別な作業がある。風の強い島なので、畑に種を蒔くと、土が飛び、種が浮き出てしまい、鳥がついばんでしまう。種が飛ばされたりする。農作業が不安なため、畑の周りに石垣を積んだりする。そのうえで、種蒔きの後、済州島に多い馬に畑を踏ませる。このとき歌う民謡、「済州島の畑踏み歌」がある。
▼ ところどころで済州島の風景も歌う民謡「済州島の畑踏み歌」を聴く。월월 월월の発声に済州島の歴史を感じる。
最後に、農作業は命の根本であり、手間のかかる人の営みであることを次のように紹介された。
・農業は天下の根本の言葉がある。最も大事な食糧を生産する農民こそ、国家の根幹との意だ。昔の言葉だが、今もかけ離れたことでない。農耕時代に限った話ではない。いかに産業が進んでも、人は食事し、命を育てる。農作業も人手のかかる作業だ。植物に水分が不足してないか、虫に苦しんでないかと、赤ん坊にするよう世話が必要。その真心を忘れてはならない。
▼ 全羅南道珍島地域の田畑作業の民謡「珍島の野良歌(진도들노래)」を聴く。労働の歌にしては粛然としている。
・<韓国では、ちょうど今頃、稲の種を蒔いて、苗代を作る時期。農村はこれから本格的に忙しくなる。今年も農民の方々に、あらためて感謝の気持ちを伝えたいと思う>とのこと。