日本の秋は、木々の葉を色鮮やかに染める。特に、もみじの紅葉の美しさは欧米人を驚かせるようだ・・・、そんな感想を以前テレビで知ったことがある。山の起伏に展開する独特な景観であって、広い大地を波のように色付けていく様とは、およそ違った印象を持つのだろう。
日本建築の粋(美意識)に借景がある。部屋の内から望む、庭園と自然の背景が織り成す景色を、一幅の絵のように楽しむ。昔の室内は照明があるわけでなく、一層明暗と色彩が際立ったことだろう。残念ながら、今の私たちには贅沢過ぎるし、そんな余裕もない。
子どものころ、音楽の時間に歌った「紅葉(もみじ)」(作詞 高野辰之1876年~1947年、作曲 岡野貞一1878年~1941年)は、いつまでも忘れられない。おじさんの心に、歌や景色に、そんなにも素直に感じることができたという証である。ひとなみに無垢な時代があったんだ。
(本ブログ関連:”紅葉”、”もみじ”)
(Youtubeに登録のf3113663eeeに感謝)