二十四節気に気付かずいることがある。今日の「小満(しょうまん)」もそうで、3年振りに記すことになる。草木枝葉が繁る候をいうそうだが、小満という言葉に実感がないのも正直なところだ。
(本ブログ関連:”小満”)
昔の唱歌に、楠木正成と正行父子が運命の別れの場を歌う、「青葉茂れる桜井の/里のわたりの夕まぐれ」の歌詞で始まる、「桜井の訣別」(作詞落合直文、作曲奥山朝恭)がある。時は、建武3年5月(1336年6月)のことだ。
この5月、旧暦で3月~4月のため、時候の挨拶である「風薫る5月」の言葉に違和感を感じるという人もいるそうだ。旧暦の感覚を相当知っているわけで、高齢の方だろうけれど、ラジオでそんな話題を聞いたときそういうものかなと思ったりした。
都市化した生活では、時期との不整合というより、自然が遠のいたため、「風薫る」意味さえあやふになったのかもしれない。この時期、まさに青葉茂れる公園に出かけるようにしている。木立の若葉が変化する様を見ているだけで、今までにない安らぎを感じる。ようやく自然に馴染むようになったかと思うようになった。