(昨日5/20の、二十四節気「小満(しょうまん)」をブログに書き忘れたので、タイムスタンプを逆回しして、本日5/21 記す)
二十四節気の「小満」となる、きょう(5月20日)の日付にかわってから降り始めた雨は、未明(4:00頃)にピークを迎え、朝方になっておさまった。それに代わって、今度は風が昼過ぎまで吹いた。収まりの悪い天気に、外出する気力も萎えて一日こもった。
「夏至」から15日後のきょうは、小満で草木が繁って天地に満ちあふれるころだ。実際、公園を巡れば、草や木の枝葉が繁り、緑が深まったことを実感する。
江戸時代の「暦便覧」*に「万物 盈満(えいまん)すれば 草木枝葉志げる」と記されている。(盈満: 満ち溢れること)
(*)国立国会図書館デジタルコレクション: https://dl.ndl.go.jp/pid/2536637/1/7
(本ブログ関連:”小満”)
小満を3つに分ける「七十二候」は次の通り。
・初候: 蚕起食桑(かいこ おこって くわを くらう) : 蚕が桑を盛んに食べ始める
・次候: 紅花栄(こうか さかう) : 紅花が盛んに咲く
・末候: 麦秋至(ばくしゅう いたる) : 麦が熟し麦秋となる
現在は七十二候の(小満の)「初候」にあたり、カイコ(蚕)が桑の葉を盛んに食う時期だ。むかしの養蚕農家は、自宅の二階に蚕室を設け、カイコの幼虫に桑の葉を毎日与えて成長させた。絹糸は、日本の貴重な外貨獲得の産品だった。
中学生のころ、杉並の高円寺にあった「蚕糸試験場」を記憶している。最近、大学博物館**で絹織機を見たとき、解説の研究員に高円寺の蚕糸試験場の話をしたが通じなかった。それもそうだな、同試験場は、1980(昭和55)年に茨城県つくば市へ機能を移転***したのだから。すでに40年近く経っている・・・。
(**) https://www.tuat-museum.org/繊維機械展示室/
(***) https://www.suginamigaku.org/2014/10/yosan-shikenjou-02-01.html
カイコについて、前に触れたかもしれないが、大学時代におかしな奴がいて、どこからか持ってきたカイコの幼虫を「千円くれたら食って見せる」と言い出した。面白がった仲間の一人が賭けに出たところ、本当に食って(飲み込んで)しまったのだ。当時の千円は今と違って、だいぶ価値があった・・・そっちの方が気になった。