薄曇りの早朝、外気は 17℃近くで小寒い。月2回の野鳥観察(探鳥会)へ出かける。長袖の上着にしたが肌寒い・・・もう少し厚めにすればよかったと思うほど。
公園の通称「はらっぱ」には雑草が生い茂り、はらっぱの内側にある集合場所の「トウカエデ」の樹の下まで、雑草を踏み分けてたどり着く(草漕ぎほどじゃないが)。
不思議なことに、トウカエデの樹下に雑草が生えていない。推測(空想)だが、トウカエデの根から除草の成分が出ているのではないだろうか・・・関係ないかも知れないが、木どうしのコミュニケーションに根を介した化学信号があると聞いたことがある。何らかの物質が出ていてもおかしくない・・・と思うのだが。
フィールドに入って早々、常緑樹の林の地面に枯葉が厚く積もっていた。なぜこの時期にと不思議に思い、会長にうかがったところ次の回答をいただいた。
・常緑樹といっても、新芽が出るたび古い葉が落葉する。
ー クスノキ、スダジイ(常緑高木): 新芽から数えて全て落葉
ー ホルトノキ(常緑高木): 新芽が出ると古い葉から順次紅葉して落葉
ー ユズリハ(常緑高木): 新芽から数えて2代前が落葉
ー ツバキ(常緑高木): 新芽が出ても、古い葉は3~5年続く(落葉しない)
・常緑樹の落葉は、葉に寿命があり、老廃物を捨てるため。
今回も観察結果は、前回同様、樹木しか記述できない。
もちろん、幹事さんから報告される「早朝探鳥会の記録」には野鳥の種類と数が記載されているのだが・・・何と、参加者数と同じ数の野鳥の種類が観察できたとのこと。
・ムクドリ: 群れをなして飛んでいた。(別の機会、1羽だけ地面のエサを探していたする)
・ツバメ: 写真に撮れないほど早く、川原で群れになって交差しつつ頭上を飛んでいた。
・シジュウカラ: 木立ちの中を縫うように群れをなして素早く飛びまわるのが見えた。
・コゲラの巣: 枯れた幹に、コゲラが営巣した後、それをシジュウカラが利用したという。
・水鳥の姿が見えない。
ポプラの綿毛: 柳絮(りゅうじょ)
観察路上の脇に沿って、真っ白な真綿状のフワフワしたものが落ちていた。ベテランの方から、綿毛で包まれた「ポプラ」の種子(「柳絮(りゅうじょ)」:「ヤナギ」の例が有名)といわれた。Wikipediaに次のように記している。
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細く直立して枝を上に伸ばした樹形が特徴的である。葉は広三角形。雌雄異株で、春に花を咲かせる。花が終わるとすぐに綿毛付きの種子を大量に付ける。この種子が風に飛ばされて空を舞い、並木など多数のポプラのある所では、地面が真っ白になることもある。このため、英語でコットンウッドともいう。
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■ 精選版 日本国語大辞典(kotobank.jp)
「りゅう-じょ【柳絮】」
〘 名詞 〙 柳の花が咲いた後、白い綿毛のある種子が散るさま。また、その種子。やなぎのわた。降る雪の形容にも用いられる。→ 柳絮の才(さい)。《 季語・春 》
・[初出の実例]「林中若二柳絮一、梁上似二歌塵一」(出典:懐風藻(751)詠雪〈文武天皇〉)
・[その他の文献]〔梁元帝‐登江州百花亭懐荊楚詩〕
ー https://kotobank.jp/word/%E6%9F%B3%E7%B5%AE-658756
ホルトノキ
観察路の道脇に「ホルトノキ」の赤い葉が落ていた。木の下から見上げると、赤い部分が目につく・・・上記の通り、まだまだ落葉するのだろう。Wikipediaに、次のような逸話が紹介されている。
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和名ホルトノキの由来は、元来はオリーブの木を意味する『ポルトガルの木』が転訛したもので、江戸時代の学者平賀源内が本種をオリーブと誤認して、ホルトノキとよばれるようになったものである。「ホルト」とは、ポルトガルのことを意味し、平賀源内による命名とされている。
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クワ(桑)の実
観察順路の途中3か所に「クワ」の木が赤い実をみのらせていた。黒く熟した実は、甘いというので試したところ、黒い面の裏側が未だ赤くてちょっと酸っぱかった。他の人は甘いといっていた。別の場所で、実を摘んでいる人がいたので聞いたところ、「ジャムにできるが、そのまま食べる」ようだ。