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2021年4月30日金曜日

きょうで4月は終わり、晩春

きょうで4月が終わる。あっという間に、今年の3分の1を食ってしまったことになる。なぜか宙ぶらりんのような気がしてならない。新型コロナウィルスの感染を恐れて自宅にこもったままいると、まるで恒温槽の中で生活しているようなもので、時間感覚を鈍らせてしまいそう。そして季節感まで忘れるんじゃないかと心配になる。

気象庁の「時に関する用語」に掲載の「季節を表わす用語」*によれば、今はまだ春。夏になるには6月まで待たねばならない。とはいえ、近々の5月5日には二十四節気の「立夏(りっか)」になり、初夏の気分になるだろう。・・・カレンダー上はまだ春なのだが。
(*) 季節: http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/toki.html#A95
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・春:3月から5月までの期間
・夏:6月から8月までの期間
・秋:9月から11月までの期間
・冬:12月から2月までの期間
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生活実感から、季語でいえば5月5日の「立夏」を境に終わる「晩春」がふさわしい。
きょうは旧暦の3月19日。芭蕉が「奥の細道」の旅に立ったのは旧暦3月27日。旧暦では3月末までが春なので、まさに晩春のこと。行く春を惜しみつつ別離の心情を込めたのだろう句がある。

    行(ゆ)く春や 鳥啼(鳴き)魚(うお)の 目は泪(涙)

若いころ、都電で通勤したく、都電荒川線の終点「三ノ輪橋駅」近くに住んだことがある。休日には界隈の史跡をたずね歩いたりした。その一つに、芭蕉が「奥の細道」の起点にした、隅田川を渡った千住の街がある。この句から、ひっそりとしてのどかな景色を浮かべるかもしれないが、今は交通量の激しい日光街道の大通りが北上し、隅田川に大きな鉄骨の千住大橋が架かる忙しい街並みが続く。

ところで、上記の「魚の目泪」の魚とは、隅田川で船に乗ったとき舟辺に追うように泳ぐ魚を見たのだろうなんて想像してしまう。では鳥は一体なんなのか、見当つかない。上空をヒバリでもさえずっていたのだろうか。景色と心情のその差が大きかったのかもしれない。

話しはそれるが、都電三ノ輪橋駅の近くに「大関横丁交差点」があって、日光街道と明治通りが交差している。これって、明治の帝都に江戸の線が入るのを絶ち切っているのではなんて想像したりした。

(追記)
ちなみに、日光街道の大部分は「国道4号線」と重なる・・・

2021年4月29日木曜日

アホウドリ

探鳥会のベテランの方からいただいた大部の鳥専門誌「BIRDER」のバックナンバーを順に見ていたら、2016年4月号に、外洋性の海鳥「アホウドリ」についての観察記があった。「ぶらり鳥見 散歩道」の連載があって、まさに春の4月にふさわしい「アホウドリが身近に感じる極上の船旅 (八丈島航路)」(筆者 ♪鳥くん)といったタイトルだ。

筆者は、伊豆七島南端の島である八丈島行きの客船「さるびあ丸」に乗船して、オープンデッキから洋上を飛翔するアホウドリをウォッチングする予定だった。しかし海が荒れて三宅島辺りで引き返すことになる。ようやく大島近くに戻ったころになってアホウドリをゆっくり観察できた。なのでいささか乗船記でもあるようだ。

ところで「アホウドリ」の表記に<阿保鳥>と<信天翁>があって、その由来について「野鳥の名前 名前の由来と語源」(著:安部直哉、写真:叶内拓哉、ヤマケイ文庫)は次のように紹介されている。
・<阿保鳥>について、知られたことだが飛翔の力が秀でているものの、脚が短いため地上での歩行動作が鈍いことから、上質の羽毛採取を目的に簡単にあやめられてきた。
・<信天翁>の方は、「天を信じ、天に身をまかせている翁」といった一見立派に聞こえるが、結局は「鈍で阿保な鳥」の暗喩といわれているという。

アホウドリは、そんなわけで分が悪いけれど、私は<阿呆>が好きだ。だからブログに阿保なことを記し続けている。

(本ブログ関連:”阿呆”)

以前も、アホウドリの<阿呆>さに触れた。ボードレールの詩集「惡の華」(訳:堀口大学、新潮文庫)には「信天翁(あほうどり)」の詩があって、それはまあ意地の悪い表現で書き連ねられている。(抜粋)
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   しばしばよ、なぐさめに、船人(ふなびと)ら、
   信天翁を生捕(いけど)るよ、
   潮路(しおじ)の船に追いすがる
   のどけき旅の道づれの海の巨鳥(おおどり)。

   青ぞらの王者の鳥も
   いま甲板(かんぱん)に据(す)えられて、
   恥さらす姿も哀れ、両脇(りょうわき)に、
   白妙(しろたえ)の両の翼(つばさ)の、邪魔げなる、櫂(かい)と似たりな。
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また、アホウドリの学名Phoebastria albatrusから、アルバトロスの名を持つ*。アルバトロスに阿呆の意はなく、むしろ漢字の信天翁の字面に近い印象がある。白髪の預言者なのかもしれない。また、ゴルフ用語にアルバトロスがあって、パーより3打数すくなくカップに入れることで、優れた飛翔力が要る**。
(*)野鳥の学名入門(菊池秀樹氏): http://yacho.org/cbird/pages/4_kazakiri/binomina.htm
(**)鎌倉パブリックゴルフ場: https://kamakura-pg.com/blog_meaning-of-the-albatross/


(余談)
● ところで子どものころ、ご多分にもれず飛行機ファンだった私は、雑誌「航空ファン」に連載された第一次大戦中のドイツの撃墜王、リヒトホーフェンの活躍を読んだ。貴族出身の彼は、乗機アルバトロスの複葉機を赤く塗装させた。それは、日本の戦国武将が<緋威の鎧(ひおどしのよろい)>をまとい存在を誇示したのに通じる気がする。


● 中島みゆきの歌に「あほう鳥」がある。歌詞はいかにも、あんちゃんとその女といった人物模様だが、次のような対の表現が面白い。(以下抜粋)
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   あたしは とても おつむが軽い
   あんたは とても 心が軽い
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余談の余談になってしまうが、彼女の「歌姫」にも印象深い対表現がある。
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    男はいつも 嘘がうまいね
    女よりも子供よりも 嘘がうまいね
    女はいつも 嘘が好きだね
    昨日よりも明日よりも 嘘が好きだね
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2021年4月26日月曜日

シジュウカラのさえずり

庭に生えた「ドクダミ」を抜いていたとき、どこからか「シジュウカラ」のさえずりが聞こえてきた。探鳥会で耳にした「ツピ・ツピ」といった鳴き声だが、「ツピ」が3回だったり、4回、5回、たまに6回だったりすることがあった。

(本ブログ関連:”シジュウカラ”)

鳴き方に順序があるようには感じなかった。研究者ならじっくり観察、録音して分析するのだろうけれど。日射しの強さから逃げて日影に退散したりするような者に、じっと腰を据えて耳を傾ける気力はなかった。ただ、「ツピ」の回数が気になっただけ。面白いことに、回数の多いさえずりのとき、最後の回が「ツピ」とならず「ツ」で終わったりする。

ネットを見まわしていたところ、面白い記事を見つけた。シジュウカラのさえずりのバリエーションについてだ。

■日経電子版 - 「ライフコラム 生きものがたり」
「1年に食べる虫は12万5千匹 大食漢のシジュウカラ」(2014/3/8)(抜粋)
https://style.nikkei.com/article/DGXNASDG2605U_R00C14A3000000/
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シジュウカラの地鳴き(雌雄や季節を問わない鳴き方)は何十通りもあるが、さえずり(雄の繁殖期だけの鳴き方)は単純でわかりやすい。とは言え、基本形である2音「ツーピー」のほか、3音「ツツピ」、時に4音「ツツピピ」を繰り返すこともある。年明けに始まるさえずりは2音を2、3回繰り返すだけのことが多いが、春本番に向けてそろそろ繰り返しが増え、微妙ながらバリエーションも増えてくる。

さえずりには「雌を呼ぶ」「縄張りを宣言する」という2つの意味があるとされ、近年、バリエーションが多い雄ほどもてるとか、縄張り防衛にたけているという研究結果が報告されるようになった
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他のネット情報によれば、シジュウカラの鳴き方には、実は高度なコミュニケーション(単語や文構造)を実現するといった研究があるという。その辺になると話をうかがうまでで、フィールドで確かめるには程遠い耳学問に終わってしまいそうだ。

(資料)日本人宇宙飛行士の星出彰彦さん、ISSで野口聡一さんと対面

(資料)日本人宇宙飛行士の星出彰彦さん、ISSで野口聡一さんと対面

日本人宇宙飛行士の星出彰彦さんら4人の飛行士が搭乗した、米民間宇宙企業スペースXの「ファルコン9」ロケットに搭載の有人宇宙船「クルードラゴン」(ドラゴン2)は、4月24日午後6時10分ごろ(日本時間)国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングした。星出さんは、ISSに滞在中の日本人宇宙飛行士の野口聡一さん*と対面した。

(*)野口聡一さん: ISSクルー(乗組員)交代にあたり帰途のため、約5カ月間の滞在を終えて29日午前1時40分ごろ米フロリダ沖のメキシコ湾に着水(予定)。

星出さんは半年の間、ISSの船長の任を担うことになる。日本人が船長を務めるのは、2014年の宇宙飛行士の若田光一さん以来2人目。

(本ブログ関連:”ISS”、”星出彰彦”)

(感想)
日本人宇宙飛行士の活躍が眩しい。テレビのニュースで、ドッキング後に星出彰彦さんと、すでにISS滞在中だった野口聡一さんとが対面した場面は眩しいものだった。
それにしても、スペースXのデザインはシンプルを旨としているようで、クルードラゴン搭乗時の宇宙服しかり、クルードラゴン内部(主に座席だが)も驚くほどアッサリしている。映画「2001年宇宙の旅」の香りがするが、それ以上にスマートなのだ。

(本ブログ関連:”クルードラゴン”)

■NHKの記事: 「星出彰彦さん搭乗の宇宙船 ハッチ閉じられ まもなく打ち上げへ」(2021.4.23、18:22)
     https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210423/k10012992861000.html
■AFPの記事: 「動画:米スペースX、星出さん乗せたクルードラゴン2号機打ち上げ」(2021.4.23、19:33、米国発)
     https://www.afpbb.com/articles/-/3343702
■産経新聞: 「星出さん搭乗の新型宇宙船、ISSにドッキング」(2021.4.24 18:29)
     https://www.sankei.com/life/news/210424/lif2104240036-n1.html
■朝日新聞: 「星出さんISSに到着 2人目の日本人船長、半年指揮へ」(2021.4.24、18:43)
     https://www.asahi.com/articles/ASP4S62PDP4KUHBI04V.html
■時事通信: 「米民間宇宙船、ドッキング 星出さん、野口さん滞在のISSに」(2021.4.24、21:37)
     https://www.jiji.com/jc/article?k=2021042400373&g=soc
■SankeiBiz: 「宇宙飛行士の野口聡一さん、28日に宇宙滞在終了 帰還へ」(2021.4.26 13:15)
     https://www.sankeibiz.jp/business/news/210426/cpc2104261315002-n1.htm

2021年4月24日土曜日

野鳥観察(14)

「夏日」が続いたかと思えばすぐに平年に戻ったようだ。今朝の野鳥観察(探鳥)会に出かけるには少々肌寒い気がして、薄手の長袖セーターを着用した。寒さと冷え込みの対処をおこたらない。

(本ブログ関連:”野鳥観察会”)

観察会の集合場所で、野鳥写真・動画のベテランの方から、野鳥専門誌「BIRDER」を譲っていただいた。それも長期購読された大部の冊数を。一冊一冊が野鳥図鑑であり、個々の鳥について絞り込んだ解説書でもある。なにより鮮明な写真や図版は、鳥の細部を知るうえで貴重で美しい。本当に感謝します。

きょうの公園はすっかり若葉におおわれて、鳥たちの姿を直接見るのが難しくなってきた。観察会に参加したのは昨年の夏の終わりで、そのとき、これから葉が落ちて見通しがよくなれば、渡りの鳥も次第に増えて観察にもってこいの季節になると教わった。なるほど初心者にも、秋冬に葉の落ちた樹々に留まる鳥の姿がよく見えた。だからこれからは、姿の見えない鳥を確認するため、かれらの鳴き声を知っておくのは肝要だ。

ネットに野鳥を紹介するサイトが多数あって、鳴き声まで教えてくれる。探鳥途中そんな話をしたところ、ベテランの方からよいアドバイスをいただいた。<フィールドで野鳥の鳴き声を聞いた後、戻って紹介サイトで確認するよりも、あらかじめそのサイトで鳴き声をしっかり覚えて現場に出て確認する>というのだ。まず耳に覚えてきた野鳥の鳴き声を(自然の中で)確認するという。たしかに耳のすまし方や心構えが違ってくるようだ。

緑の景色に様変わりした公園で、(双眼鏡で見るより)直接目にすることが中心になった。
・ムクドリ: 木の間を通り抜けるのを見る
・シジュウカラ: 桜の木のうろ(洞)を出入りするを双眼鏡で見る。「ツピ・ツピ」と鳴くのを聞く
・ヒヨドリ: 姿が見えず、「ピヨ・ピヨ・ピーヨ」と鳴くのを聞く
・ツバメ: 涸れかかった小川のそばを2羽が飛ぶのを見る

その他に、白い花と薄紅色の萼(がく)の「ホオノキ」、サクランボの実をつけた「サクラ」、白い小さな花をまとった「ハクウンボク」など樹木の花を目にした。

2021年4月21日水曜日

2021 今年最初の夏日

今年最初の「夏日」だった。最高気温が<夏日の基準>の25℃を超えて、26.1℃に達した。ちなみに、都心も25.2℃だった。天気予報では、きのう夏日になるはずだったが、きょう実現して面目を保てたのではと思ったりして・・・。

(本ブログ関連:”夏日”)

気象庁の全国観測地点別の最高気温を見ると、圧倒的に九州地域でしかも<真夏日の基準>の30℃に達しているところがある。この時期のこと、まぐれだったかもしれない。なにしろ旧暦でいえば3月10日のきょう、かつて旧暦3月3日の幕末に、桜田門に雪が降った。

■ きょうの最高気温:全国観測地点別の上位5(time-j.netより)
https://weather.time-j.net/Temperature/TodayHighsDec
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順位 観測地点      気温(℃)
1 大分県 日田 30.7
2 熊本県 菊池 30.4
3 熊本県 鹿北 30.1
4 福岡県 朝倉 29.9
5 福岡県 久留米 29.7
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そうこうしているうちに、夜分になれば冷えてきてエコンから温風を吹かせている。

■気象庁の用語: 夏日、真夏日、猛暑日、熱帯夜
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・夏日   :日最高気温が25℃以上の日。
・真夏日:日最高気温が30℃以上の日。
・猛暑日:日最高気温が35℃以上の日。
・熱帯夜:夜間の最低気温が25℃以上のこと。(気象庁の統計種目にはない)
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2021年4月20日火曜日

穀雨2021

きょうは二十四節気の「穀雨(こくう)」。穀物を育てる春の雨が降るころをさす。しかしながら、今朝からよく晴れて快適な一日だった。しかも天気予報で、最高気温が 26℃ とまでいわれたが、結果は 23.5℃ に終わった。

(本ブログ関連:”穀雨”)

もし最高気温が 26℃ だったら、今年最初の「夏日」になるはずった。字のごとく夏の気配がして、寒いのが苦手な者には過ごしやすい日だったのだが。

(本ブログ関連:”夏日”)

(参考)気象庁の用語: 夏日、真夏日、猛暑日、熱帯夜
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・夏日   :日最高気温が25℃以上の日。
・真夏日:日最高気温が30℃以上の日。
・猛暑日:日最高気温が35℃以上の日。
・熱帯夜:夜間の最低気温が25℃以上のこと。(気象庁の統計種目にはない)
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きょう、雨でも降れば、その中を低く飛ぶツバメの姿をTVニュースは報じたかもしれない。春の雨にツバメはよく似合う。ところで、穀雨の一つ前にあたる節気「清明(せいめい)」(今年は4/4)の初候を「玄鳥至(つばめ/げんちょう いたる)」といい、字義通りならもっと早い時期の風物となる。

先日(4/3)の探鳥会で、ツバメが二羽飛んでいるのを見た。公園で今年最初の観察といわれた。その日は何と、清明の始まる前日だったわけで、二十四節気と自然がうまく合っているのは楽しい。今気付いたことだが。

2021年4月18日日曜日

自然観察(7)

きょうは朝から天気がよい。午前中に月一度催される公園の自然観察会へ出かける。園内の散歩道に水溜りがあって、昨深夜に雨が降ったことを思い出す。樹々の若葉や新芽が、原っぱに萌え出た草たちが朝陽に照らされて輝いている。まぶしいほどだ。

(本ブログ関連:”自然観察会”)

新型コロナの警戒のため、今月の12日から東京都も「まん延防止等重点措置」が適用され、わたしも自宅に連日こもっていた。観察会のはじめは意気揚々と観察の列に加わっていたが、次第に運動不足のせいか疲れが出て、途中で抜け出してしまった。せっかくの新鮮な空気を最後まで味わうことなく残念。(あすから公園散歩を復活しよう)

雨上がりの清々しさもあってか、今回会員が多数参加された。自然観察の対象は、植物(野草・樹木)、昆虫、野鳥など多様で、会員はテーマに即して分散観察する。とはいえ一斉の集合時に探鳥の結果が報告された(種類、つがい、巣作り、冬鳥の帰り)。
いつものように植物中心に、ベテランの方から話しをうかがい観察に同行する。この時期には「黄色い花が多い」という声があった。それに合わせて、雑草まで含めて解説が進められた。小さな花にはルーペが必要、次回忘れぬようにしよう。

黄色い花に連れて、ベテランの方から興味深い話があった。「菜の花畠に、入日薄れ」で始まる、大正3年(1914年)の「尋常小学唱歌 第六学年用」に所収の「朧月夜」(作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一)で歌われる「菜の花」は、実は「野沢菜」(アブラナ科アブラナ属)であり、菜の花は「アブラナ科アブラナ属の花の<総称>」とのこと。
- なるほど、野沢菜漬物関連会社(長野県)*のホームページに上記の旨記載があり、「野沢菜の花おひたしは、とても美味しく『菜種油』をとる菜の花とは違い、茎は柔らかく、野沢温泉近隣では、おひたしなど各家庭の味でされ食卓に並びます」と解説している。
 (*)とみき漬物: https://www.nozawana.co.jp/おぼろ月夜/
- 「唱歌・童謡ものがたり」(読売新聞文化部、岩波現代文庫)によると、作詞者の高野辰之が小学校時代(長野県)通った通学路に菜の花畑があった。本書著者の記述や、作詞・作曲者の両関係者の発言に、いずれも「菜の花」以上のものはない。

観察した花や穎果(えいか)など
オオイヌノフグリ(青紫色)、ヘビイチゴ(黄色)

ペンペングサ(ナズナ)
オオアマナ【一茎多花】
キツネノボタン【太陽光による花弁の反射】
カラスムギ
キツネアザミ【棘がない、アザミ属でない】
ヘラオオバコ【柱頭:雌しべ⇒雄しべの順に熟す】

2021年4月17日土曜日

(参考)難解な言葉

以前深夜に、NHKのシリーズ番組「100分de名著」が再放送されて、フランス社会学者ブルデューの「ディスタンクシオン」を紹介する回があった。岸政彦氏(立命館大学教授)を中心に女性アナウンサーと芸人の伊集院光氏との対談形式で進行した。軽快な日常会話風に語り合うので、夜の眠気に落ちることなく視聴できた。

番組では「趣味」や「文化」について4回に分けて放送するため、全回見通すのが大変と思い、別途番組用テキストを購入して、第1回の放送以外はテキストだけで理解することにした。テキストはできるだけ平易に読みやすく工夫されている。
ひとの関心は突然湧くものでなく、その人の社会的(文化的・経済的)な背景に依存するという。社会学的に統計上そんな解釈になるのだろうけど、学問的業績の証となるキーワードが難しい。(ブルデューの原著書は文体も難解で晦渋だそうだ)

ブルデューの業績の理解とは別にして、番組用テキストに面白い話題が載っていた。なぜ「フランス現代思想の本は読みにくい」のかということを次のように紹介している。
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おもしろい話が残っています。アメリカの哲学者ジョン・サールが、きみはどうしてあんなに難解な書き方をするのかとフーコーに聞いたところ、フランスで認められるためには理解不可能な部分が10%はなければならないと答えたというのです。驚いたサールがのちにブルデューにこの話をしたところ、『10%ではだめで、少なくともその二倍、20%は、理解不可能な部分がなければ』と語ったそうです(加藤晴久『ブルデュー 闘う知識人』講談社選書メチエ)。
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若いころ、欧米の現代思想を紹介する雑誌「パイデイア」とか「エピステーメー」があった。哲学に未熟なものにとって、知的好奇心をくすぐるだけで、読んでいくうちに理解不可能に陥ってしまうのが常で、文章に傍線を引いたり、蛍光ペンを塗ったりしたものの結局何も残らなかった。他方、こういった内容を読み通しこなせる人が大勢いたから雑誌形式で売れたのだろうけれど・・・。

2021年4月16日金曜日

かわいい「シマエナガ」

「かわいい」という印象表現は、女性言葉として、あるいはアニメの波に乗って世界的にも普及している。若い男が口にすれば妙に迎合的だし、おじさんにはそもそもそぐわない。それでも、幼い子どもや小動物たちを見ていて、つい口にしてしまうことがある。

(本ブログ関連:”かわいい 鳥”)

探鳥の会の会員で、まいにち野鳥観察した結果を写真とメッセージにして会員へメールされる方がいる。昨日のメールで、小鳥の「エナガ」が紹介されていた。いつものようにネット図鑑の「日本の鳥百科」*で、エナガの項を参照したところ次のような記述があった。
(*)https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1389.html
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・・・日本でいちばん小さい鳥は「キクイタダキ」といい、体重は5グラム前後ですが、その次に小さいのがこのエナガで、体重は8グラムほどです北海道にいるのが亜種「シマエナガ」で、顔に黒っぽい眉はないので、真白に黒い目が目立つかわいい姿をしています
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エナガに特徴の「顔に黒っぽい眉」がなくて、真白な顔に「黒い目が目立つかわいい姿」をしているというシマエナガの解説があったので、Googleで映像検索したところ、思わず「こりゃたまらん、ほんにかわいい」とつぶやいてしまった。(案の定、女性に人気とのこと・・・そりゃそうだろうなと納得)

歳をとると、こころの棘が消えて柔和になる。とりわけ幼い子どもに対して、身内から他人の子どもにまで、全人類愛的なまなざしを向けることができるようになる。Youtubeでときどき、子どもたちの無邪気で自然のままのふるまいを見たりすると、瞬間瞬間に一生懸命なかれらのしぐさが面白くてかわいい。すべてに命のつながりがあることを、どこか実感しているのだろう。

最近は、人間以外の小動物に対しても、同様な感覚になってきている。

2021年4月13日火曜日

のんき節(ア ノンキだね)/ 買い物ブギ(わてほんまに よういわんわ)

耳に残ってしまった言葉がある。おおかた子どものころに刷り込まれたようだ。無意識に定着している。だから、座るとき「よいっしょ」というように、生活の中で「ア ノンキだね」とか「わてほんまに よういわんわ」といった言葉が自然と口に出る。タイミングはどちらかといえば、洒落のめすというか、うっちゃるときだ。

最近、新しい言葉が耳に入らないし身に付かない。まして「流行語」のように、はやりすたりの早い言葉は聞き流すようにしている。歳をとると、流行り言葉に寿命があるってことをとんと承知してるからで、無理して近寄るようなことはしない。

その代わり、自分の中にある言葉は、いってみれば自分史のようなもの。ときに思い返してたどってみたくなる。思った以上にかさばるものもあれば、思った通り気楽なものもある。

■「のんき節」(作詞・作曲:添田唖然坊) ア ノンキだね
(歌詞: 【詩と音楽】 http://www7b.biglobe.ne.jp/~lyricssongs/TEXT/S1685.htm)
(Youtubeに登録のototatchinuru18に感謝)


■「買い物ブギ」(村雨まさを(=服部良一)作詞・服部良一作曲)わてほんまに よういわんわ
(歌詞:【ごんべの雑学村】 http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/kaimonobugi.html
(Youtubeに登録の狐式モモコに感謝)

2021年4月12日月曜日

松山英樹選手、マスターズ優勝

ゴルフの松山英樹選手が米国「2021 マスターズ・トーナメント」(11日現地時間、於:米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC)で優勝した。今朝のTV中継で見たが、何とも不思議な気がした。日本人選手が優勝するなんて、ドラマや漫画でも場違いというか、そんなストーリーを知らない。それほど縁遠い舞台だと思っていたのだから、松山選手はそれをやり遂げた、うれしさがじわじわ増してくる。今更ながらすごいことなんだ。

昔の親父たちは、片手でゴルフをビジネス手段に使ったし、片手でゴルフ哲学を説いていた。ゴルフをするのは「ゴルファー」だった。ゴルフをスポーツ競技として、日本人が世界レベルで活躍するなんて本気になっていなかった。(他の番組だが)いまでもテレビ解説者に独特な語り口やトーンが残っているけれど。

つぎつぎ日本人選手がマスターズに挑戦してきた。そして優勝が現実のものになった。

■マスターズの正式サイトトップページ(画像の一部)
早藤キャディーと並んだ松山選手の写真に、日本語で「2021年マスターズチャンピオン」と記されている。
https://www.masters.com/index.html



■菅義偉首相から
Twitter上に次のようなメッセージを書かれている。首相もTwitterしてしまうほどの快挙。
https://twitter.com/sugawitter
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松山英樹選手、マスターズ優勝おめでとうございます。
新型コロナの影響が長引く中で、日本中に勇気と感動を与えてくれたのではないでしょうか。
日本人として、初のメジャー大会制覇というだけでなく、マスターズはアジア勢でも初の優勝であり、素晴らしい快挙です。
今後の更なる活躍を期待します
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2021年4月10日土曜日

(参考)選挙と庶民感情

先日(4/7)の韓国ソウル・釜山他の市長選挙結果について分析した米ニューヨーク・タイムズ(アジア太平洋版)の韓国発記事を、朝鮮日報が紹介している。

■The New York Times(ASIA PACIFIC)の記事
「Election Rout Signals a Shift in South Korea’s Political Scene」(by Choe Sang-Hun、April 7, 2021)
https://www.nytimes.com/2021/04/07/world/asia/korea-mayor-election-moon-oh-sehoon.html

朝鮮日報の主題は政治政策より庶民感情についてだ。マスコミが飽きて捨ててしまったテーマだが、庶民に深く溜まった空気をすくい出している。外からは今更ではないことがよく見えると、朝鮮日報は気づいたようだ。すっかり色あせてしまった「公平で公正な社会」のよどんだ空気(主に20代、30代の有権者が吸った)は、次に持ち越され、将来いずれまた頭をもたげてくるのだから。

(本ブログ関連:”テス兄貴”)

■朝鮮日報(조선일보)国際面の記事(抜粋)
「NYT(The New York Times)が與(与党)惨敗の原因に挙げた、'Cho Kuk'と'nae-ro-nam-bul'」(김명진記者、入力2021.04.08 17:00、修正2021.04.08 17:00)
https://www.chosun.com/international/international_general/2021/04/08/W6TD3FVUUZBEBG4AVGZSNMYDRY/
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米国の有力日刊紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が、7日(現地時刻)ソウルと釜山などで行なわれた4.7再補欠選挙の結果を分析しつつ、与党惨敗の原因の一つとして、いわゆる「チョ・グク(曹国、Cho Kuk、조국)事態」と「ネロナムブル(自ロ他不、nae-ro-nam-bul、내로남불*)」を取り上げた。

(*) 내로남불: 가 하면 맨스 이 하면 륜 (分がすればマンス、人がすれば倫)

ニューヨーク・タイムズは同日、「選挙大敗は韓国政治の変化を示唆する」という題の韓国発記事で「執権最後の年を迎えた文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、支持率が激減している」、「韓国の両大都市の有権者たちは補欠選挙の日に、四面楚歌の指導者にもう一度惨憺たる打撃を加えた」とした。     
          ・・・・・・・・・・
ニューヨーク・タイムズはまた、ムン(文)大統領が2019年に任命したチョ・グク前法務部長官に対する数々の疑惑が浮上したのを皮切りに、「特権のない世界」を作るというムン(文)大統領の大選(大統領選挙)公約が形だけになったと指摘した。

特に、チョ元長官の娘チョ・ミン(曹​敏、조민)氏の入試不正問題を取り上げながら、「『土(つち)のスジョ(匙箸)』(dirt-spoon)**が経済不況の中で孤軍奮闘する間、『金のスジョ(匙箸)』(gold-spoon)のエリートたちはやすやすと名門大に進学して気楽な職場を得たという点で大衆たちは憤(いきどお)った」とした。

(**)スジョ(匙箸【さじ・はし】、수저): 韓国の親の力量で人生が決定される「スプーン階級論

それとともに韓国有権者が、ムン(文)大統領側近たちのこのような挙動に対して感じる反感を説明して、「ネロナムブル(Nae-ro-nam-bul)」という単語を紹介した。メディアはこの単語を「私がすればロマンスでも、他の人がすれば不倫(If they do it,it's a romance;if others do it,they call it an extramarital affair)と解釈される」とした。

北朝鮮と不動産問題に無能な姿を見せたという点も敗因に挙げた。
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(追記)
■朝鮮日報(조선일보)の記事(抜粋)
「20代男性の72.5%がオ・セフン(오세훈、呉世勲)選択、60代男性よりも高かった[出口調査]」(김승현記者、入力 2021.04.07 20:50 | 修正 2021.04.07 20:50)
https://www.chosun.com/politics/politics_general/2021/04/07/JNOLB252LZDTBOPQS6LU7VKPNY/
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地上波3社の4月7日のソウル市長補欠選挙の共同出口調査の結果、20代男性72.5%が「国民の力」のオ・セフン(오세훈、吳世勳)候補に投票したことが分かった。一方、「共に民主党」のパク・ヨンソン(박영선、朴映宣)候補の得票率は22.2%と予測された。20代男性のオ候補への支持は、保守傾向が強い60歳以上の男性70.2%)よりも高かった
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2021年4月7日水曜日

「KLONDIKE」レベルついに「レジェンド」から「グランドマスター1」へ

Windows10版(Microsoft Store)のフリーゲームソフト「Microsoft Solitaire Collection」のひとつ、「KLONDIKE」のレベルが、「レジェンド」から「Klondike グランドマスター1」へアップした。この後、タイトルは「グランドマスター1~20」といった連番付になるそうだ。今回のグランドマスターの第1段階だけ記し、以降20段階終了までの結果についてブログに触れないことにする

(本ブログ関連:”KLONDIKE”)


次の「ブロンズグランドマスター1」に到達したらブログに記したい。その後は、20段階まで上らなければならないという。苦難の道はまだ続く。

2021年4月4日日曜日

清明 2021

今年は「二十四節気」のすべてを記すと決めたのに、さっそく「清明」を書き漏らしてしまった。そんなわけで追記する。

(本ブログ関連:”清明”)

昨日(4/3)の探鳥会で見た新緑の美しさこそ、清明を表すにふさわしい。清らかに明るく輝く自然。さくらの花は装いをあらたに黄緑の新芽を出している。花吹雪で飾ったさくら並木にも落ち着きが戻る。次代につなぐ命の息吹ってのは本当にいいもんだ。


(追記)
最近、Windows10のアップデートが行なわれて以来、ブログ記載時に文字入力(IME)の動作がおかしくなった。たとえば、「清明」の「せいめい」に対する文字候補が「生命」と「姓名」しか表示されないのだ。
ネットに対策を探したところ、ブログ(PC設定のカルマ)の記事「Windows10 - 以前のバージョンの Microsoft IME を使う」にもとづいて処置したところ無事復旧できた。感謝。
https://pc-karuma.net/windows-10-previous-version-microsoft-ime/

(雑談)ちょっと気になること 一週間の始めは何曜日、芸能人の名前

■ 一週間の始めは何曜日か
わが家のカレンダーにある一週間の曜日順を見ると、どれも日曜日から始まり土曜日に終わっている。いつも持ち歩く薄型の手帳の場合は、月曜日に始まり日曜日に終わっている。両者を見比べるとき、間違えがないかあらためて確認したりする。

きのうのブログに「今週」という言葉を使ったが、週の始まりを日曜日とするか、月曜日とするか躊躇した。総務省統計研究研修所教官 奥積雅彦氏の「週の始めは何曜日なのか?」(抜粋)は、次のように紹介している。
https://www.stat.go.jp/library/pdf/minigougai01.pdf
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広辞苑で「日曜」の字義は、「週の第1日」としたうえで、「週の最終日とする考え方もある」とされていました。・・・
小売物価統計調査規則では、広辞苑の「日曜」の字義は「週の第1日」を基本としていることをよりどころに、週の始めは日曜日として調査日を規定することとしました。・・・
・「旧約聖書」の創世記には、神が六日のうちに天地万物を創り、七日目に休んだと記されている。その日が安息日(サバット)で土曜日に当てられている。ユダヤ人は、この日を安息日としたが、・・・

・一方、日付等に関する国際規格は「ISO8601で、曜日のコードが定められ、月曜日が1で、日曜日が7とされ、月曜日を週の最初の日ととらえています。・・・
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ー  日曜日開始の例が多いようだが、なんでも国際標準化するISOの規格では月曜日開始になっている。わが家のカレンダーは前者、私用の薄型手帳は後者ということになる。
ー  わたしの感覚では、仕事が終わって休日になるのが原則だろうから、月曜日開始が理にかなっている気がする。土日連休が常態化している現在だからこそ正にそう思う(つまり、一週間が休みに囲まれているのは不自然では?)。


■ 芸能人の名前
歳をとると、テレビや映画に登場する芸能人を「あの人」、「この人」で済ましていることが多い。あるとき、俳優の「役所広司」、タレントの「井森美幸」のお二人の名前が突然出てこなくなり愕然としたことがある。そこで、お二人の名前を思い浮かべるのに、役所広司氏の場合は若いときに「役所」務めしたことがあることを、井森美幸さんの場合は「群馬県民」(ただそれだけだが)をイメージすることでようやく定着した。

テレビ視聴時に芸能人の名が不明なとき、番組情報画面に切り替えて確認したりする。あやふやに放置しないようにしているが、最近の若いタレントの名前までは覚えようという気力がない。なにしろ、以前若手だと思っていた俳優が、今では父親・母親役をしているのだから。

2021年4月3日土曜日

野鳥観察(13)

今週(3/29~4/3のきょう)に入って、4/2を除き、最高気温が20℃を超えている。まるで初夏に踏み込んだ気分だが、夜になるとストーブがまだ恋しい。

今月から、野鳥観察(探鳥)会は開始時刻が30分早い6時30分となった。すでに日昇時刻(きょうは5時24分)を過ぎて辺りは明るい。この時刻、朝陽の高度はまだ低く、木立の横を透して光差すようで、公園のさくらの花がことのほか紅色を増して彩り美しい。

(本ブログ関連:”野鳥観察会”)

樹々は黄緑の新芽が出て、鳥たちが隠れると、探鳥会のベテランの方々は鳴き声に集中して識別する。昨年秋遅くに入会したとき、鳥の姿を見て図鑑とにらめっこして来れたが、これからはそうもいかないようだ。視覚だけでなく聴覚まで必須のよう・・・大変。
・ヒヨドリ: さくらの花の蜜も吸うし、ピッ、ピッ、ピッと鳴く
ジュウカラ: さえずり(求婚中とのこと)
・アオゲラ:(ピヨッ、ピヨッと鳴いたのか・・・)
・ウグイス: 「ホーホケキョ」とは別に「谷渡り」の声も
・(ガビチョウ): 飼育したものを放鳥したようだ・・・とのこと、美しいがうるさい

ネットの愛鳥サイトに、鳥の鳴き声も併載している「日本の鳥百科」があるので、そこで耳を鍛えたい。
(*)日本の鳥百科: https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/

今日は、さらに特徴的だったのは、
・ヒヨドリ: 大群(140~50羽近く)となって次々飛ぶのを見て感動する
・ツバメ: つがいが飛翔、会としては今年初めての観察とのこと

スズメの姿が目立たなくなったことについて、ベテランの方から次のように教えていただく。
・現在の住宅事情によるもので、茅葺(かやぶき)家のような巣を作れる隙間がない
・山歩きして道に迷ったとき、スズメに出会ったら人家が近いことが分かる・・・といわれた

春ともなれば自然も変わる。当然、接し方(見方、聴き方)も変わらねばならない。

2021年4月1日木曜日

(雑談)ちょっと気になること ハナニラとさくら

公園の小川の土手道と自然観察園の柵との間に狭い空き地(隙間)があって、真っ白な6枚の花弁の花たちが咲いている。観察園の内側なら「花だより」のガイドに名前が記載されるだろうけど、柵の外では名知らずのまま。そこで、カメラに収めて自然観察センターにうかがいたずねてみたところ、パークレンジャーの方から、カメラモニターと図鑑を照合して、外来種の「ハナニラ」の花だろうと教えていただいた。

アドバイスにしたがい帰り道に、ハナニラの葉を千切ると断面から野菜の「ニラ」に似た香りがした。Wikipediaによれば、「野菜のニラ(学名 Allium tuberosum )は同じ亜科に属するが、別属である」とあり、「有毒なのでニラと間違えて食べないように注意が必要」とのこと。ちなみに(他のネット情報によれば)、野菜のニラの花茎とつぼみ(蕾)を「花ニラ」と呼び、食用にするという。間違えてハナニラの方を食すれば、しばらく腹を下し続けることになる。

ハナニラ

住宅街のさくら並木道の路肩に、まだ花の舞う時期でないが、散った花弁が重なり合っている。小さな子どもたちは、それをすくい上げては散らして遊んだりする。花弁が敷き詰められた道を、花の絨毯と呼んだりもする。

わたしたちは、花の散る美しさを感じ取ることができる。それはたぶん世界共通だろうけど、路肩に積もった花びらまでどう思うか興味がある。
というのも、日本人は虫の音(ね)や風鈴の音を言語脳でとらえるという。いいかえれば、西洋ではそれらの音を騒音としか理解してないことになる。次の写真のように、舞い落ちたさくらの花弁を他国の人はどうとらえるだろうか、単に清掃車が掃きとるべき存在なのかどうか、正直な感想を知りたい。視覚(映像)でも違ったとらえ方があるのかどうかを。