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2024年10月30日水曜日

優等生歌手: パット・ブーン、アンディ・ウィリアムズ

以前、触れたことだが、ビートルズの来日(1966年)に、私より3,4歳下の若者たちが熱狂しているのを遠目に眺めながら、何ともいえぬ違和感を感じた。流行が、時代にバッサリ区切られてしまうのを目の当たりにしたからだ。エルヴィス・プレスリーに馴染んできただけに、さあこれからはビートルズの時代だ!なんて、気安く鞍替えできるわけがなかった。


ぼくらは、今でいう「オールディーズ」と呼ばれる範疇に漬かっていた。プレスリーやコニー・フランシスを聞きまくっていたわけで、しかも「演歌」と「アメリカン・ポップ」が同時に耳に入った世代だ。

(本ブログ関連:”エルヴィス・プレスリー”、”コニー・フランシス”)

歌手の中で、プレスリーの不良っぽさの対極に、安心して聞くことができる歌手がいた。ラジオから流れる、優等生的な歌手の代表は、パット・ブーン(Pat Boone)だろう。そして茶の間のテレビのブラウン管に登場したのが、アンディ・ウィリアムズ(Andy Williams)のショー番組だった。

パット・ブーン(1934年6月1日~)
彼の代表曲に、「砂に書いたラブレター(Love Letters in the Sand)」(1957年6月:原曲は 1931年に出版)と、「四月の恋(April Love)」(1957年10月)がある。オールディーズ世代にとって、彼の甘いメロディーは、ともに懐かしく胸に響く。パット・ブーンの端正なイメージは、これらの曲と重なり合いできあがった。
・「砂に書いたラブレター」は、波に消されてもう読むことはできない。それでも若者はロマンチックなもので、思い出が消えることはないようだ。
・「四月の恋」は、ときめく初恋のようなもの、大切なもの。けれど、雨に濡れて指の間から零(こぼ)れ落ちる切ないもの、そんな風に聞こえる。

■ Youtube
砂に書いたラブレター[日本語訳・英詞付き」 パット・ブーン」(登録:MrMoonligtt)
https://www.youtube.com/watch?v=WekYMFZQSgQ


アンディ・ウィリアムズ(1927年12月3日 ~ 2012年9月25日)
毎週日曜日、テレビ音楽番組「アンディ・ウィリアムス・ショー」(日本では、NHK*より放送、1966年~1969年)に、セーター姿(実際はスーツ姿がメインだったようだが)の彼がホスト役で登場するのを楽しみにしていた。
(*)NHKでの放送: https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009041275_00000

正直なところ、この番組を通じて彼を知ったわけだが。落ち着いた上品さがあって、数々の米国音楽・芸能界の代表的なアーティストをブラウン管を通じて紹介してもらったことになる。

■ Youtube
「Andy Williams - Moon River (Year 1961)」(登録:burtmurdoch)
https://www.youtube.com/watch?v=LK4pmJQ6zgM