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2016年12月31日土曜日

イ・ソンヒの「Jへ」

2016年はどんな年だったろうか。1年の階段を一段昇り切ったか、それとも一歩転げ落ちたか。私にしたら、日常の延長のまま師走を走り、大晦日に至った感じだが。それでも、ちゃんと過ごしたか自問する。

本年9月4日、イ・ソンヒのコンサート「The Great Concert」(世宗文化会館)にも行き、ファンとしての勤めも無事果たしたと思う。彼女が、それ以前にさまざまなテレビ番組に出演したこと、それ以後にテレビドラマのOSTを歌ったこともブログに記した。

今年も今日で最後。イ・ソンヒのコンサートの最後には、デビュー曲である 「Jへ」(1984年)が歌われる。彼女が高校時代に音楽教室に通ったこと、そこで 「Jへ」の作詞・作曲家と幸運に出会ったこと、大学時代に音楽バンド 「四幕五場」に参加したこと、そして音楽コンクール 「江辺歌謡祭」に出場して「Jへ」を歌い大賞を受賞したこと。天賦の才を元にして、いろいろな出会いを重ねてイ・ソンヒは歌謡界に解き放された。以降、30年余、「国民歌手」としてそのトップを走っている。

(本ブログ関連:”Jへ”)


J 撫でる風に、J あなた想えば
今日も静かに、あなた 偲ぶわ

J きのうの夢に、J 出会った面影
わたしの胸に、染まっているのよ

*J きれいな夏の日、遠く消えたとしても
J わたしの愛は、今も変わらない

J あなたを永久(とわ)に
J あなたを愛して
J ともに歩いた、J 思い出の道

わたしは今宵も、寂しく歩くのね

(*以下繰り返し)

寂しく歩くのね

(1984年 「江辺歌謡祭」)

(Youtubeに登録の사사구통に感謝)

2016年12月30日金曜日

2017年の年賀状

年賀状作りは決まって年末ぎりぎり。たいてい、12月30日または31日(早くても28日以降)になってしまう。そんなわけで、今年も今日、年賀状を作成して投函した。

来年の十二支は酉(とり)。年賀状の文面側のデザインを、鳥にからめて「卵」にした。以前、Google起動時のトップ画面で、「イースターエッグ」(Google文字が隠れている)が表示された。本来、「イースター(復活祭)」は春の宗教行事だが、絵柄の美しさから借用させていただくことにした。(ハロウィンなど西欧行事を真似する昨今だが、まさか復活祭までとはと思うが・・・)

ちなみに、Googleトップ画面に表示された 「イースターエッグ」は、ロシアの宝石商ピーター カール ファベルジェ(1846年5月30日~1920年9月24日)の生誕166周年を記念したもの。

(年賀状の絵柄 ⇒ 「走るオンダー」に感謝)

ところで、Googleのトップ画面(=検索画面)には、「イースターエッグ」という隠しコマンドがある。例えば、検索ボックスに ”一回転”と入力してエンターすると、あら不思議! 画面が一回転する。この検索ボックスには、この他いろいろな仕掛け(隠しコマンド)があるという。
(「浦下com」、「Appgiga!!」に感謝)


(Youtubeに登録のtechjoに感謝)

2016年12月29日木曜日

(映画) 来年に持ち越しそう

今日だって、ちょいと外出しようとつくろったが、まだ力が入らず断念した。この調子じゃ、正月にも外出が無理かもしれない。(先日、風邪気味を承知で、「東京クリスマスマーケット」に出かけて、すっかりこじらせてしまった)

そんなわけで年末に、映画鑑賞は映画館で見るに限るといいながら来年に持ち越しそう。今までチャンスはあったのに惜しいことをした。今回の風邪をいい訳にして、正月開けにでも見よう。その一番が、映画 「シンゴジラ」だ。事態に対処する行動の定義や決定の責任について、キャッチボールがやりとりされる面白さがあるという・・・。

ところで、来年(日本)公開される楽しみな映画
Youtubeで、”2017 trailer”と検索すれば、来年公開映画の予告編が花盛り。おお、「ブレードランナー(Blade Runner)2049」(2017年)に会える。予告編で、主人公らしき男が入る建物に「행운(幸運)」の文字がある。舞台はどこか。

(本ブログ関連:”ブレードランナー”)

ちなみに、作品「ブレードランナー 2049」の監督は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ(1967年~)とのこと。

2016年12月28日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 冬至

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/21)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「冬至」に関連した3曲を紹介した。

始めに、「冬至」の意義と悪鬼払いの習慣について次のように紹介された。
・人は、過ぎ去ってその価値を悟る。人との関係だけでなく、時間や自然においても同じだ。暑い日が続く夏、太陽のありがたさを忘れることもあるが、冬になれば、昼間の日差しのありがたさに気付く。日当たりの良い日に、窓辺で陽光を浴びるのも心地よい。一年の中で昼が最も短い日が冬至だ。昔、冬至を正月のように思ったりした。悪鬼を追い払う意の習慣で、小豆粥を食べ、近所の人と一緒に分け合ったりした。小豆の色に悪鬼を追い払う効果があると信じたからだ。冬至が過ぎると、次の日から昼が長くなる。

▼ 冬至にふさわしい曲、「ひまわり(해바라기)」を聴く。観光宣伝映画のメロディで聞いたかな、今様に軽快。

次に、妓生の娘「春香(춘향)」と官吏の息子「李夢龍(이몽룡)」の愛を語るパンソリ「春香歌」について次のように紹介された。
・パンソリ「春香歌」は、春香と李夢龍の身分を乗り越えた愛の物語だ。春香歌に、太陽の消息(落陽を待つ)の意の曲、「ヘソシク(해소식)」がある。李夢龍(イ・モンリョン)は、楼閣でブランコに乗る春香を見て、一目惚れする。春香の家へ訪問が許され、デートをすることになる。李夢龍が、勉強せず、妓生の家に出入りするという噂が立たぬため、夜の方が良かった。初デートの日、李夢龍も胸をわくわくさせ、早く起きて夜になるのを待ち望んだ。使用人に、いつになったら日が沈むのかと確認したという。普段は昼が短く感じるのに、今日に限って昼がなんと長く退屈なのかと嘆いた。李夢龍が16歳の頃、その気持ちも理解できそうだ。

(本ブログ関連:”春香伝”)

▼ 「春香歌」から、「ヘソシク」を聴く。会いたさに、早く落陽(日が落ちる)の知らせを待ったのだろう。

最後に、冬至の小豆粥から慈善について次のように紹介された。
・悪霊は赤色を嫌う。ために、小豆粥を食べると悪鬼を追い払うと信じた。冬至に小豆粥を作って、部屋や庭の片隅を置き場とする醬油や味噌の甕(かめ)付近にも置いた。悪鬼を追い払うためのものだが、冷ました味も一品。近隣に小豆粥を配り、困っている人があれば助けるのも、冬至にすべきこと。現代も慈善活動を冬に行うのは、冬至の影響だという。

管楽器テピョンソ太平簫태평소)演奏による 「一千の太陽(천 개의 태양)」を聴く。中東の響きする、今様。

キム・ボエさんのことば。「まだ寒い冬ではありますが、これからもっと明るく、温かい太陽が昇ることを期待します。また、寒い天気の中でも、心だけはいつに増して温かい季節であればと思います。」 いつも、おだやかで優しい声に和みます。

2016年12月27日火曜日

(雑談) 師走に絶不調

喉の痛みが、9割方治まったというに、入れ替わるように咳込み始めた。長引きそうな予感がする。
医師の処方で咳薬をもらう。帰り道、街を巡ろうかと揚々としたが次第に力が抜けた。
このまま、絶不調の師走になるやもしれない。

こうなったら、本気でイ・ソンヒの子守歌、愛唱童謡集(1993年)に収録の 「島の赤ん坊(섬집아기)」を聴きましょう。島影に、牡蠣採り行った母さんを赤ちゃんがひとり待ってます。
きっと、ひとりごとする赤ちゃんの瞳に、海辺で牡蠣採りする母さんの優しい眼差しが浮かんでいることでしょう。

(本ブログ関連:”島の赤ん坊”)


(Youtubeに登録のKim Dong-Hoに感謝)

2016年12月26日月曜日

今日もお休み

昔の子どもたちは、風邪を引いて鼻水を垂らしても遊んだ。中には、鼻水が透明から黄ばみ、いつの間にか上唇あたりにこびりつかせる子がいた。そんな時代もあっという間に過ぎ、今は、そんな子育て(子ども任せ)は通用しないだろう。

あの時代に戻りたいと思わないけど、あの頃、子どもたちは、好奇心にあふれ、楽しみを見つけて遊びを発明した。その点は、今の子どもだってきっと同じに違いない。

一日中、安静にした。薬が利いて、喉の痛みが治まりかけているが、それにスライドするように、咳が出始めた。ここ数年、年初に咳き込むことが多い。用心するに越したことはない。

明日、今年最後の診察日なので、医院に行こうかと思う。

こんなとき、囁きかけるように歌う、ちあきなおみのカバーで、「そっとおやすみ」(1970年、作詞:クニ河内・なかにし礼、作曲:クニ河内、唄:布施明)を聴いてみよう。柔らかく包まれるような癒しを感じる。なんとも心地よい、おじさんのララバイだ。


(Youtubeに登録のTheNekozuna22に感謝)

2016年12月25日日曜日

イ・ソンヒの「涙に咲く花」

昨日、喉の痛みに診察を受けた。処方薬に鎮咳剤もあって、「眠くなるこがあるので・・・」という注意書きがあった。飲めば、体を休めろとばかりに直ぐに眠くなる。とうとう風邪にノックアウトされたわけで今日、明日、無理せず過ごすことにしよう。

これも神のおぼし召し、ゆっくり休む。治癒や体力の回復に一心で、懐旧する余裕はない。呼応するように、家の前を、「火の用心」の拍子木を打ちながら通り過ぎる音がした。響くのはそんな音ぐらい。

イ・ソンヒの「涙に咲く花(눈물속에 피는 꽃)」は、初アルバムと同年(1985年)にリリースされた第2集所収の曲だ。人気沸騰、デビュー時の彼女が、こんなにも情感を込めて歌うのに驚いたろうし、多彩な彼女の歌唱力に目を見張るばかりだっただろう。この歌が響いてくれるといいのだが。

(本ブログ関連:”涙に咲く花”)


“愛は 別れに、なおいっそう輝くでしょう
一人で寂しさを感じたとき、なおいっそう美しいでしょう”

あなたの目に映った 私の姿は
そんなに悲しい顔で 泣いていたのですか
思わず流れた 私のこの涙は
そんなにもあなたの心を 苦しめましたか

遠い空 見つめながら悲しみを消し去ろうと
気づかうあなたの姿は、むしろ私の心に
石を投げているのですね 涙に咲く花よ

“孤独が訪ねてくれば、こらえてしまうでしょう
こらえ続けて寂しくなれば、それだけで泣いてしまうでしょう”

こんなにつらい別れを 始めなければならないのは
もしかしたらあなたと私の 試練ではないでしょうか
私たちの目に宿る 涙に咲く花よ


(Youtubeに登録の김현진に感謝)

2016年12月24日土曜日

イ・ソンヒの「ラスト・クリスマス」

風邪だろうか、一昨日、昨日と喉が強烈に痛んだ。トローチなど市販薬を舐めたが芳しくない。クリスマスイブの今日、地元の医院で診てもらうことにした。インフルエンザの予防注射は既に打っているのだが・・・。「喉が痛いという患者さんが、最近多いんですよ」という医師の回答があった。とんだクリスマスプレゼントだ。

この時期になると、イ・ソンヒのカバー「ラスト・クリスマス(Last Christmas)」を聴く。今年もそうしよう。原曲は、英国の音楽グループ 「ワム!(Wham!)」 が1984年にリリースしたシングル。イ・ソンヒが歌謡界にデビュー(「江辺音楽祭」で大賞受賞)したのと同じ1984年だ。このカバー曲は、彼女のアルバム「冬の日のものがたり(겨울날의 이야기)」(1988年)に収録されている。

(本ブログ関連:”ラスト・クリスマス”)

ああ、それにしても喉が痛い。美味いものが食べられないクリスマスイブとは・・・・。


(Youtubeに登録のMusic maniaに感謝)


(追記)
朝日新聞DIGITAL記事、「ジョージ・マイケルさん死去 53歳、元『ワム!』」(12/26、渡辺志帆記者)、抜粋・加工。
<1980年代にヒット曲「ラスト・クリスマス」や「クラブ・トロピカーナ」などを生んだポップデュオ「ワム!」の一人としても活躍した、英国のシンガー・ソングライター、ジョージ・マイケルさんが死去した。53歳だった。マイケルさんの広報担当者が25日、「自宅で安らかに息を引き取った」>と発表した>

2016年12月23日金曜日

東京クリスマスマーケット2016

天皇誕生日」の朝、昨夜の雨から一転してきらきら輝き、澄んだ青空に真白な雲を浮かべていた。気分爽やか、日比谷公園で開催中の「東京クリスマスマーケット2016」(12/16~25)に出かけることにした。都心の最高気温は19.6℃(何と01:45)、13:00頃でも17.5℃だった。

(本ブログ関連:”東京クリスマス・マーケット”)

昼頃到着したせいもあって、会場は大変な混みよう。ソーセージなど肉料理とワインやビールを中心にしたドイツ料理の売店テントが多数あり、どこも客たちの長蛇の列が続いた。そのほかクリスマスを飾る小間物や飾り物も売られていた・・・。昨年見たのと同じ、高さ14m、6層の「クリスマスピラミッド」の頂で、水平の羽根がゆるり回転していた。

人混みに圧倒されたわけでない。昨日から喉がヒリヒリして、唾を飲み込むのも痛いため、美味しい香りにもかかわらず、絶好の賞味の機会を逸した。本当に惜しいことをした。

ところで、夕方、テレビを見ていたら、NHKで「世界で一番美しい瞬間(とき)クリスマス・スペシャル ▽ 天使が舞い降りるときドイツ」が放送された。ドイツ・ロマンチック街道上にある、南ドイツの(カトリック信者が多数を占める)都市アウクスブルク(Augsburg)のクリスマスマーケットが紹介された。大きなクリスマスツリーの飾りのそばにクリスマスピラミッドが立っていた。クリスマスマーケットの話題の中心は、市庁舎(ラートハウス)の窓に可愛らしい天使たちが現れる「エンゲーレスシュピール(Engelesspiel)」だ。WWⅡから復興したシンボルでもある天使は、街の子どもたちにとって守護天使でもある。エンゲーレスシュピールを通して、天子役の子どもと家族の愛あふれる関係も紹介された。

2016年12月22日木曜日

10月下旬並みの暖かさと風雨

今日は、いっとき土砂降りがあったが、暖かな一日だった。なにしろ陽が傾くほどに、都心の気温が上昇して、日没後 18:25に最高気温の 19.8℃となった。10月下旬並みという。道理でストーブが暖か過ぎるわけ。

今週末の土曜日から一転、冬の寒さがぶり返すという。何回もいうが、寒いのが苦手だが、来年初はどうなるのだろう。FNNの記事、「気象庁、1~3月の予報発表 3月は全国的に気温は高めの予想」(12/22)によれば、来年1月~3月の東日本の気温は、「気温は平年並みか高くなる見込み」という。(抜粋)
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気象庁によると、1月から3月にかけて・・・東日本でも、気温は平年並みか高くなる見込み。
3月は、全国的に気温は高めの予想で、春の訪れは早くなる可能性がある
地球温暖化などによる影響で、2016年の日本の平均気温は、1981年から2010年までの30年間の「平均値」を0.88度上回り、1898年の統計開始以来、過去最高となる速報値を発表した。
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結局、天気予報の通り、”夜雨”となった。しかも”強風”だ。それも深夜までのことだが。

明日までこの暖かさは続くという。幸い朝から晴れるので、日比谷公園で開催中の「東京クリスマスマーケット2016」(12/16~25)に行こうかな。

(本ブログ関連:”東京クリスマス・マーケット 2015”)

2016年12月21日水曜日

冬至 2016

今日は二十四節気の「冬至」。久し振りに暖かい週(本日都内の最高気温は17.0℃)だが、土曜日になると冬に舞い戻るという。この後、「小寒」、「大寒」を経てようやく 「立春」を迎える。まだまだ、苦手な寒さが続く。

(本ブログ関連:”冬至”)

冬至」は昼の時間が一番短いことになっているが、天文では暫定選択のようなもので、「秋分」と「春分」の真ん中(頃)ということでしかない。本当に昼が一番短くなるのは、もっと後(半月後)のことだ。

カレンダーを見れば、今日の「冬至」の日付は黒文字で、祝日じゃない。みな同じことを考えるようで、ネットの<Q&A>に、そのわけを丁寧に解説している。要は、太陽の<南中高度>や<日照時間>の観測精度が高くなかったからという。

とはいえ、「冬至」に何か祝祭があってもよさそうな気がする。でも、せわしい年末に、これ以上何を?ということだろう。そもそも、「クリスマス」の古語 「ユール(yule)」が、ヨーロッパ北側で行なわれた祭りを起源に持つそうだから、もう充分なのだろう。(そうそう、先々月末の「ハロウィン」だって古代の祭りの余韻があるのだから)

KBS WORLD「国楽の世界へ」 織物

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/14)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「織物」に関連した3曲を紹介した。

始めに、パンソリ「興甫歌(흥보가)」の中で、ツバメが運んだ「ふくべ(瓢箪)」の中身について次のように紹介された。
・パンソリの「興甫歌」は、興甫(フンボ、흥보)という善人を歌ったもので、怪我をしたツバメの足を治した興甫が、急に金持になる話だ。ツバメの傷を治した翌春、興甫は、ツバメが持ってきた「ふくべ」を垣根付近に植えた。貧しい興甫は、秋になっても食物がなく、ふくべを思い出す。興甫はふくべを割ろうと、近所からのこぎりを借りた。すると、ふくべの中から出てきたものは、一つ目の瓢箪から金と米が、二つ目は絹の織物、三つ目は大工で、あっという間に立派な家を建てた。衣・食・住が出てきたわけで、人が生活をする上で必要なものだ。

▼ 「興甫歌」から「絹織物がたくさん出てくる場面(비단이 많이 나오는 대목)」を聴く。何色か?(ブログ「国楽の香気を」に感謝)

次に、昔の女性が家の中でする作業に、機織り、裁縫など服作りしたことについて次のように説明された。
・絹織物がたくさんあれば、興甫は新しい服を作ったことだろう。それら絹織物を直接測り、裁断、裁縫したのは、彼の妻だろう。昔の女性は、家族の服を作り、洗濯すれば服の縫い糸をほどいた。女性にとって縫い物は、まるで料理のように生活の一部だった。裁縫だけでなく、布地も女性らが作った。綿や麻を採取し、それで糸を撚り、織機を使って布作りした。一日の仕事が終わり、家族が寝床につくと、女性は糸車を回したり、裁縫、機織りなど本格的に作業をした。大変な仕事に歌は欠かせない。嫁入り暮らしを嘆いたり、愛と別れについて歌った。

▼ 女性たちの歌う、「糸車打令(물레타령)」を聴く。(次の映像の歌に北の風味を感じるが、舞う女性の美しさに目が奪われる)


(Youtubeに登録のにchojiro22感謝)

最後に、女性に必要な小間物の「房物(방물)」と、それにまつわる「房物歌(방물가)」について次のように紹介された。
・学者ソンビは、詩を読み作ることを重視した。反面、女性は、裁縫、機織りできるかどうかが、判断の基準だった。女性は、常に針作業をした。針と糸、はさみ、使い残した布を集めた箱は、女性にとって宝物の様なものだった。よく使う品を合わせて「房物」といい、女性に必要な化粧品や日用品などの小間物の意だ。京畿地域の<雑歌>に 「房物歌」がある。ある男が別れを告げると、女性はしがみつく。男は、化粧品や鏡、家具に至るまで、貴重なものを贈ると言ってなだめるが、女性は、どんなに良いものをくれるといっても、男性の心と引き換えないと断る。
華やかな品物より、人情や愛の方が重要だった。昔の女性が、絶えず働くなかで取得した知恵だったと思う・・・そうだ。

▼ 「房物歌」を聴く。なぜ、悲痛な想いの女性の心を男が歌うのだろう・・・なんて考えてしまう。

2016年12月20日火曜日

(資料) 2016年、今年を輝かせた歌手と歌謡

韓国ギャラップによる、毎年末恒例の大規模面接調査 「今年を輝かせた~」から、歌手(&アイドル)部門の結果が報告された。発表資料、「2016年、今年を輝かせた歌手と歌謡 - 最近 10年間の推移を含む、アイドル選好度」(12/20)によれば、イ・ソンヒは第6位の支持を獲得している。

(本ブログ関連:”今年を輝かせた歌手”)

上位に支持を受けた歌手について、下記のように解説している。イ・ソンヒについてのコメントだけ抜き出す。(今回の調査に間に合わなかったが、SBS「青い海の伝説」のOST「風花」の人気も加わったら、5位になっていたかもしれない・・・と妄想する)

以下、アイドルについての情報は微かですが・・・歳のせいです。

【調査の概要】
- 調査期間: (1次)2016年7月8日~29日、(2次)9月8日~10月7日、(3次)11月4日~25日
- 標本抽出: 2段階層化コロニー地域無作為抽出 - 標本ポイント内の性/年齢別割当て
- 応答方式: 面接調査員インタビュー
- 調査対象: 全国(済州除く)、満13~59歳の男女4,200人 / アイドルは満13~29歳の1,500人
- 標本誤差: ±1.5%ポイント(95%の信頼水準) / アイドルは±2.5%ポイント(95%信頼水準)
- 回 答 率:  39%(総接触10,765人のうち4,200人の応答完了)
- 依 頼 先:  韓国ギャラップ独自の調査

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6位は、爆発的な歌唱力のシンガーソングライター、イ・ソンヒ(6.4%)で、この4月から放送されたSBS「日曜日がいい-ファンタスティック・デュオ(ファン・デュ)」で、第1代「ファン・デュ」で5連勝記録を残している。

順位 支持%      歌手名
1位 11.5% イム・チャンジョン ・・・ 代表曲 自作曲「私が犯した愛
2位  9.9% TWICE
3位  8.7% チャン・ユンジョン ・・・ 代表曲 「招魂」、「愛してます」(「吹け、微風よ」OST)
4位  7.7% EXO
5位  6.9% 少女時代
6位  6.4% イ・ソンヒ ・・・ 代表曲 「因縁」、「その中であなたと出会って
7位  5.5% GUMMY
8位  4.9% BIGBANG
                GFRIEND
10位 4.7% 防弾少年団
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2016年12月19日月曜日

(資料) 韓国の少子高齢化

人口予測は、いわゆる歴史・政治の現在の延長線上で将来を語るのと違って、長期に外(はず)れることはない。そのひとつに、日韓ともに 「少子高齢化」の課題がある。確実に押し寄せる浪であり、うすうす気付いている。それにもかかわらず実感できないといっても、直近の孫世代のこと、母数の問題だ。

(本ブログ関連:”少子高齢化”)

(資料) 韓国統計庁プレスリリース「将来の人口推計: 2015~2065年計」(12/8)

朝鮮日報(日本語版)の記事、「【萬物相】巨額を投じても食い止められない韓国の少子化」(12/18、アン・ソクペ論説委員)は、韓国の少子化傾向が止まらぬことについて次のように論じている。(抜粋)

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 人口統計を取り始めた1925年以降出生児数が最も多かった年は71年(102万4773人)だった。70年と60年もそれぞれ100万人を少し上回った。・・・ 80年を過ぎると出生児数は急減した。にもかかわらず、政府は産児制限策を取った。ついに今年、出生児数が41万3000人と過去最低を記録する見通しだ

 韓国は他国に比べ、【少子高齢化】が短期間にハイペースで進んでいる。・・・ 人口学者らは、2002年以降に生まれた「年間出生児40万人世代」が結婚適齢期になる30年以降は年間出生児数が20万人ほどに減ると予測している60年で5分の1に落ち込むということだ。ぞっとする。

 韓国社会の【生産年齢人口(15-64歳)】は、今年の3763万人をピークに来年から減り始める20年以降は毎年30万人ずつ急減する。これは社会の生産力と成長力の低下を意味している。・・・

 韓国政府が少子化の解消に本腰を入れるようになったのは2006年だ。この10年間に81兆ウォン(約8兆円)を投じたが、出生率はさらに下がった。・・・若者の雇用住宅私教育費 の問題を解決しなければ、少子化を食い止めることはできない。だが、この3つの問題は改善に向かうどころか逆に悪化している。・・・
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(追記)
旧記事だが、中央日報【社説】、「急速に老いゆく大韓民国、手をこまねいて見ているのか」(12/9)を追記する。(抜粋、段落改変)
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・韓国統計庁が昨日(12/8)、「将来の人口推計: 2015~2065年計」を出した。2011年以来5年ぶりに出た大韓民国の人口に関する総合報告書だ。「5年前より悪化した」というのが結論だ。

低出産・高齢化の傾向が予想より早く進行している。

低出産
- 2011年の調査で2035年と2050年の合計出産率は1.42人と予想されていた。
- 今回の調査では2035年1.35人、2050年1.38人とさらに低くなった。
- 現在は年間43万人の出生者数が2065年には26万人に急減する。

高齢化
- 一方、期待寿命の増加により高齢人口比重は過去予想よりさらに急速に高まるものと予想された。人口がピークを迎える時期が2030年から2031年に1年遅れたのも高齢化の憂うつな側面だ。

・これに伴う社会的負担はより大きく、早く降りかかってくるほかない。15~64歳の生産年齢人口は来年から直ちに減少する。
- 2020年代初めには徴兵対象者を全て集めても今の兵力規模を維持できなくなる。
- 2059年には生産年齢人口1人が老人1人を扶養しなければならない。国民年金など各種年基金が枯渇する時期も前倒しになる。潜在成長率と産業競争力の下落も避けられない。

・これまでの数多くの低出産克服対策がなぜ効果がなかったのか知りたい。過去10年間でそこに使われたお金は80兆ウォン(約7兆8400億円)だ。今後も毎年20兆ウォンほどが投入される。
- もう低出産政策と予算の規模と方法を総体的に再点検し、暗鬱な傾向を戻すテコとしなければならない。
- 軍構造や年金政策など、問題が起こらざるをえない分野をあらかじめ整備しておくのも必須だ。
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2016年12月18日日曜日

「美しい江山」の経緯

イ・ソンヒのコンサート終盤に必ず歌われる歌がある。コンサートの時期に合ったヒット曲とは違い、観客にとり民族の血を沸かす定番ともいえる曲、 「美しい江山(아름다운 강산)」がある。客は総立ちして両手を大きく揺らす。もちろん客層から、若者の熱狂と趣が異なるのがすぐ分かる。日本の客人にとって、この渦に紛れ込むには正直なところ少々の躊躇がある。

(本ブログ関連:”美しい江山”)

この歌の起源や歌手について、このブログで何度も記してきた。ソウル経済の記事、「シン・デチョル、『バクサモ*、父が作った ”美しい江山” 歌う資格はない・・・むしろ私と交渉せよ』」(12/18、キム・キョンミン記者)は、原曲者のシン・ジュンヒョン(申重鉉、신중현、1938年1月4日~)の息子シン・デチョルが、現在の世情について触れたもので、父の曲を親朴槿恵派の集会で歌われたことへの批判である。が、ここでは、その中から、「美しい江山」誕生の経緯について扱った部分のみ抜粋する。イ・ソンヒのバージョンについても語っているが・・・。
(*) バクサモ(박사모): 親朴槿恵派団体

現存者の近親者の発言として意義がある。ただしそれゆえの偏りにも考慮する必要があるだろう。

(本ブログ関連:”シン・ジュンヒョン”、”キム・ジョンミ”)

参考1) 「もっと!コリア」の記事「韓国芸能界の二世タレントについて教えてください。(下)」
参考2) 上記(参考1)にも触れられているが、シン・ジュンヒョンは、「韓国人の父と日本人の母の間にソウル明洞で生まれた」

(段落改変)
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・(シン・デチョルの)記事で、彼は、「『美しい江山』という歌は、私の父が74年に作曲した歌だ。この歌を作ることになった事情がある。当時、私の父は最高のヒット曲作曲家であった」といい、「父の証言によれば、大統領府が 『閣下(朴正煕、パク・チョンヒ)の歌を作れ』という内容の強権を行ったという。すなわち、朴正煕称賛の歌を作れということだった。しかし、父はそのような歌は作ることができないと断った。すると、この後、(民主)共和党だといって再び電話がかかったという。やはり同じ内容で、もし作らなければケガするという脅迫もしている。しかし再度断った」と、当時の状況を描写した。

(参考) 朴正煕(1917年11月14日~1979年10月26日)の大統領任期は、1963年12月17日~1979年10月26日

・そして、「その後、父の作品は次々と禁止曲になる。当時は『美人』という歌が大ヒットして国民歌謡となった時期だ。ところが、『美人』は突然禁止曲になる。それだけでなく、キム・チュザが歌った『』など多くの愛を受けた数十曲が禁止された」といい、「苦心した父、当時の父のバンドであった『シン・ジュンヒョンとヨプチョンたち』の2集(74年)に、『美しい江山』を収録する。

・オリジナル・バージョンは、この後イ・ソンヒのリメーク・バージョン(第4集アルバム、1988年)とは大いに違う。

・この曲は、権力者を称賛する歌は作ることができないが、美しい私たちの大韓民国を称賛する歌は作ることができるという意志の表現だった」と付け加えた彼は、「激しい独裁権力者朴正煕の強権を拒否し、我が国を一つに重ね合わせる歌を作ったが、この曲もやはり禁止曲になった。

・ところで、『美しい江山』の歌詞をよく調べてみると巧妙なメッセージが隠れている」といい、「歌の前半部の核心は、『美しいここに 私がいて 君がいるよ/手をとり合い行ってみよう 駆けてみよう、あの広野へ/我ら集いて語ってみよう、新たらしい 希望を』であり、後半部核心は、『今日も君に会いに行かなくては/語らなくては 遠い後日(のち)に/君と私 生きて 終(しま)う/永遠のここに 我らの 新しい夢を/作ってみたくて』」との歌詞の背景を説明した。
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2016年12月17日土曜日

イ・ソンヒの「風花」

SBS「青い海の伝説」のOST「風花(바람꽃)」は、イ・ソンヒ独特の美しくてびやかな澄んだ声と、純粋無垢な人魚のイメージとが相まって、ドラマチックに歌い上げる。次第に情感を重ねいたる、彼女の清雅なファルセットはそれでも繊細で柔らかく語りかける。

片や人間(男)は詐欺師といい、片や人魚(女)は人間と交われぬ存在。現在と過去の因縁もあって、二重三重に錯綜させるようだ。番組を未見のままいう言葉ではないが、異類婚姻譚のように<愛>の力で成就し別離する物語なのだろうか。大衆の一人として、私はハッピーエンドを好むが。

・SBS水木ドラマ「青い海の伝説(푸른 바다의 전설)」(脚本:パク・チウン、演出:チン・ヒョク)
・OST「風花(바람꽃)」(作詞:ハナ、トムとジェリー、作曲・編曲:トムとジェリー)

(本ブログ関連:”青い海の伝説”)


まだ、夢を見るのです
夜空に霞んだ月明りのように
まばゆい思い出の中で、その人は
ぼんやりと浮かんできます

風に舞う花びらに
暖かいあなたの香りを感じて
過ぎ去ったような
わずかだった因縁は、もう
私の全てなのに

同じ空の下あなたと
一緒にいるということを
掻き消されるのじゃないか恐いです
青い海水平線まで
歩けるなら
あなたの 手を離したくないのよ
            ___

空に彩る星明かりに
暖かいあなたの息遣い感じて
運命のようにあなたと
このままそんな風に、残って
息することができるなら

*同じ空の下あなたと
一緒にいるということを
掻き消されるのじゃないか恐いです
青い海水平線まで
歩けるなら
あなたの 手を離したくないのよ

(*以下繰り返し)


(Youtubeに登録のKpop Music _に感謝)


(追記1)
このブログ記事と同じ日(12/17)に、大久保の料理店で、久し振りに旧友(以前の教室仲間)たちと忘年会を楽しんだ。街は年末とあって人々でごった返していた。最近の退潮を持ち返したかと思うほど。師走の慌ただしさで終わるかどうか気になる。
食事は美味満足だった。面白いことに、今回は全般に辛味が増したと、全員の意見一致。味が変化するのも妙味か。

(追記2)
忘年会の席で、上記の歌詞について、先生にご意見を願ったが時間なく、後日(12/19)にいただくことになった。結果、若干のコメントいただき手直し(赤字)したが、叶うものになったかどうか・・・。

2016年12月16日金曜日

SBS「青い海の伝説」の視聴率

朝鮮日報(日本語版)のエンタメコリアの記事、「視聴率: 『青い海の伝説』17.5%、水木ドラマ1位」(12/16)は、イ・ソンヒがOST「風花」を歌うSBSドラマ「青い海の伝説」が、「視聴率を上げ、水木ドラマ1位の座を独走している」と次のように報じている。(抜粋)

(本ブログ関連:”青い海の伝説”)

「青い海の伝説」が視聴率1位の座を獲得した日に、同番組でイ・ソンヒが歌うOST「風花」の発表が各紙に一斉に報じられた。同じ15日(木)だったわけで、イ・ソンヒの登場が、あたかも視聴率アップの呼び水となったようだ。

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・(12月)15日に放送された『青い海の伝説』の全国視聴率は、17.5%(16日、ニールセン・コリア調べ、以下同じ)を記録した。

・これは、前日(14日)放送分の16.6%に比べ0.9ポイントのアップで、同時間帯に放送された水木ドラマの中で最も高い数字だ

・同時間帯に放送された『Oh, my クムビ』(KBS第2)は6.3%、『重量挙げの妖精 キム・ボクチュ』(MBC)は5.1%だった。
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同時間帯、横並びの視聴率競争だが、イ・ソンヒの力強さを(いかにも韓国らしい「OSTの女王」の名を冠して)見せつけた。ファンにとって、次の展開がますます楽しみになる。

2016年12月15日木曜日

イ・ソンヒの「風花」

イ・ソンヒが、SBSドラマ「青い海の伝説(푸른 바다의 전설)」(Part6)で歌った、OSTの「風花(바람꽃)」について、10ASIAの記事「イ・ソンヒ、(映画)『王の男』から(TVドラマ)『青い海の伝説』まで・・・名不虚伝*OSTの女王」(12/15、ユン・ジュンピル記者)は、イ・ソンヒのOST成功の実力を次のように報じている。(* 名不虚伝: 名声や名誉は訳もなく伝たわるものではない)

(本ブログ関連:”青い海の伝説”)

フルで聴くのは今回が初めて。全国ツアーに後追いする形になったが、今年中に新曲がリリースされたのはうれしいことだ。

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・歌手イ・ソンヒが歌った、SBS水木ドラマ「青い海の伝説」(脚本パク・チウン、演出チン・ヒョク)のOST 「風花」が各種音源チャートの上位圏に進入し、興行に成功した。

・「青い海の伝説」は、実力派ボーカリストを掲げたOSTで毎週話題を集める中、そこにイ・ソンヒが加わり、音源チャートで人気のバトンを継続している。イ・ソンヒは、先に色々な映画とドラマに声だけで作品を輝かせ、「OSTの女王」と呼ばれてきた名声をもう一度立証した。

・15日午前0時、各種音源サイトを通じて公開された「風花」は、イ・ソンヒの感性に満ちた歌を掲げたチャート上位圏でリスナーの耳目を集中させている。「風花」は、前世から現生まで続く二人の男女の切なく、胸が痛む恋が繊細に表現された曲で、オーケストラの豊なメロディにのせて、イ・ソンヒだけが聞かせることのできる濃密な響きが含まれ、完ぺきな調和をなしている。イ・ソンヒは、現在、去る9月から始まった全国ツアー「The Great Concert」公演で忙しい日程を送る状況でも、「青い海の伝説」の作品と、「風花」の歌に対する格別な愛情で参加することになった。

・イ・ソンヒは、1,051万の観客に選ばれた映画「王の男」を輝かせたOSTの「因縁(絆)」から、映画「炎のように蝶のように」の同名OST、放送と同時に話題を集めたドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」のOST「狐の嫁入り」などを通じて、世代を超えた大きな愛を受け、音楽性と大衆性を二つとも掴んだ。

・イ・ソンヒの魂に触れる声が、映画とドラマを彩りながら、色々な名場面が誕生した。今回は、さらに深まった感性と次元が違う格別な表現力で「青い海の伝説」の「風花」に注ぎ、「OST不敗」の興行記録を保っている。

・「風花」は、去る8、9回でハイライト・バージョンに公開され、視聴者とまず会った。二人のつらい愛が、イ・ソンヒの甘美な音色で癒され、切ない感情を視聴者にそのまま伝えて大きな感動をもたらした。「ホテルキング」、「輝くか、狂うか」、「私の婿の女」など多数の作品のOSTをはじめとして、歌手キム・ボムス、ピョン・ジンソプ、2AM、NAVIなどボーカリストらと作業したトムとジェリーと、新鋭作詞家ハナが参加して曲の完成度を高めた。

・「OST不敗神話」のイ・ソンヒが加勢して、居間に続き音源チャートでも力を増している「青い海の伝説」は、前世と現生まで続く人魚「シムチョン(沈清?、심청)」(チョン・ジヒョン)と美男の天才詐欺師「ホ・ジュンジェ」(イ・ミンホ)の神秘な愛の物語で、初回から水木ドラマ1位を記録中だ。
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※ シムチョン(沈清?)は、パンソリで海に身を投じた女主人公「沈清」に通じるのか?


(Youtubeに登録のK - OSTに感謝)

KBS WORLD「国楽の世界へ」 四君子

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/7)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、梅、蘭、菊、竹で君子を表現した「四君子(사군자)」に関連した3曲を紹介した。

(本ブログ関連:”四君子”)

始めに、「四君子」の竹に例えて就官を拒絶した高麗末から朝鮮時代初の「元天錫(원천석)」について次のように紹介された。
・竹は、梅、菊、蘭と共に「四君子」と呼ばれる。木々は環境によって曲がり育つが、竹は真っ直ぐに育ち、冬でも青い。そのため、節義を意味する植物といわれ、かかる話もある。高麗末期から朝鮮時代初期の学者・隠士の元天錫が、高麗との義を守るため、朝鮮の官職を断った。彼は、このことを竹に例えて、定型詩「時調(시조)」に歌った。朝鮮からの就官の要請を、雪に当たって曲がった竹に例えた。朝鮮滅亡後百年経つが、今も歌われる。
・昔の記録に、竹に関する話がある。竹を見ると卑しい心が無くなり、竹を見習うと学者ソンビの行動が整う。また、その凛とした様は雨露が満たすことができず、その節操は風雪も変えられぬという内容だ。

▼ 女唱チルム時調(여창지름시조)、「雪に当たって曲がった竹を(눈 맞아 휘어진 대를)」を聴く。雪景色におおらかに歌う。

次に、四君子の「蘭」の美しさと気品、時調作家の「李秉岐(이병기)」(1891年~1968年)について次のように紹介された。
・四君子のひとつの蘭は、野生であまり見られず、ほとんど植木鉢で目にする。一年中青くこじんまりしているが、一度花を咲かせると、なんと美しいことか。一人で見るにはもったいないほど。花の美しさもあるが、ほのかな香りが漂い気品ある。時調作家の李秉岐は、蘭がとても好きだった。何冊かの古書と酒、そして蘭があれば、うらやましいものがないとも言った。彼は蘭の美しさを君子に例えた、心まで清くなるような時調を残した。

▼ 蘭(作曲家の娘の名でもある)の演奏曲、「蘭のための歌(란을 위한 노래)」を聴く。なんと素朴で愛らしい今様の旋律。

最後に、四君子の「梅」はソンビに詩作の心を誘ったと次のように紹介された。
・四君子の梅は、まだ雪が残る早春にも花を咲かせる。香りも蘭に劣らず品がある。ソンビは、花を見ると自ずと詩が浮かんだ。そのようにして詩作することが、当時は最高の風流とされた。

▼ 別れをテーマにしたが明るい歌、「梅打令(매화타령)」を聴く。今様にジャズ風に洒落たのだろう。

2016年12月14日水曜日

イ・ソンヒの「Because Of You」

季節は巡る、去年の今頃もそうだったはずなのに、とんと忘れている。いやいや今日のことだって、明日にはあやふやなのだから。よい思い出だけがよみがえる。歳をとるとはそんなことだ。

だから、過ぎ去った切なく苦しいことにためらうなんて、それは若いときだけのこと。さっさと忘れなさいよといえば、それは野暮で次元の違うこと。おじさんの出る幕ではない。

だから、イ・ソンヒの12集所収の「Because Of You」(作詞・作曲ユ・ヨンソク、2001年)は、そのときにしか経験できない憂いや哀しみであって、おじさんに無縁なこと。でも、時計の針を巻き戻して、共感しようか・・・と思っても、そんなナイーブな経験もないし。多分、みなもそうだろう。未来に想像する自分があるように、この歌に合った過去の自分を想像しながら聴くことだろう。

(本ブログ関連:”Because Of You”)

雨に洗い流された思いをドラマチックに歌いあげる、こういう曲調もいいのだが。


私の心なのに、思い通りにできない
過ぎたことは忘れるというけれど、何度も
涙ばかり流して

ばかみたいでしょ、つらい振りができないの
苦しめばもっと思い出す、あなたの
暖かだった微笑み

全てはみなそのままなのに、あなただけがいないのに
これ以上壊れることができないほど、
これほど悲しみに疲れ果てるのか

cause you only cause of you
私は何も考えられなくて

胸の中には説明できない悲しみだけが
私はばかみたい
                 _______

全てはみなそのままなのに、あなただけがいないのに
これ以上壊れることができないほど、
これほど悲しみに疲れ果てるのか

cause you only cause of you
もう懐かしさだけで

生きていかなければならないのに、本当にそうなのに

cause you only cause of you
私は何も考えられなくて

胸の中には説明できない悲しみだけが

cause you only cause of you

cause you only cause of you


(Youtubeに登録のlys2187に感謝)

2016年12月13日火曜日

雪やこんこん

子どものころ、辺りを真っ白に一変する雪降りが楽しかった。積もった雪の感蝕も新鮮だし、握れば雪球になって雪合戦、畑に積もった雪原にばったり倒れれば人型ができる。変幻自在の雪景色にまぎれて、いつのころまで遊んでいたろうか。

もっと幼いころ、雪降りにどんな驚きをしたのだろうか。空から真っ白な塊りが降ってくるのだから・・・とはいえ、そんなとき家から外に出させてもらえないので、灰色の空を見あげたかどうか。残念ながら雪降りの興奮は忘れている。

童謡「」(作詞者、作曲者共不詳)は、Wikipediaによれば、1911年(明治44年)の「尋常小学唱歌(二)」が初出だそうで、思ったより古い。軽いテンポのこの曲を聞けば、雪に飛び跳ねたのは犬だけでなく、子どもだって大いに雪に戯れたことを思い出す。


(Youtubeに登録の「ゆめあるチャンネル」に感謝)


(付記)
朝日新聞デジタルの記事、「『こうのとり』、ISSに到着 14日未明にドッキング」(12/13、山崎啓介記者)によれば、12/9にH-IIBロケット6号機で打ち上げられた「宇宙ステーション補給機 こうのとり」6号機は国際宇宙ステーション(ISS)と無事ドッキングしたと次のように報じている。(抜粋)

(本ブログ関連:”こうのとり”)
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・日本の無人補給船「こうのとり」が日本時間13日午後7時半ごろ、国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。ISSにいる米航空宇宙局の飛行士がロボットアームを操作してキャッチした。14日未明にドッキングし、その後、食料や水などが運びこまれる予定。

・宇宙航空研究開発機構によると、1月末ごろにISS内のゴミを載せて離脱。大気圏に再突入し、燃え尽きる予定という。
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⇒ JAXA映像 ”「こうのとり」6号機キャプチャ(把持)ライブ中継

2016年12月12日月曜日

(雑談)自動車免許証返納のこと

日常で物忘れして大きな損害を出したことはない。自動車運転の場合、小さな判断ミスから大事故につながる可能性があるだけに恐ろしい。被害は自分だけじゃない、償いようのない被害者を巻きぞえにすることだってある。

以前、室内で躓いて転びかけたとき、目の前がまるでスロー画面のようにゆっくりと傾いていくのが見えた。なすがままによろける。体勢を元に戻せば持ち直せるというのは、後で考えること。そんなことを二、三度経験すると、(ペーパードライバーながら、もしもの)車の運転が不安になり、運転免許証を返納する決断理由にもなった。

(本ブログ関連:”自動車運転免許証”)

最近、高齢者の自動車運転事故がたびたび報じられる。従来も高齢者による事故はあったろうけれど、高齢者数が増加しているわけで、警鐘が必要なのだろう。そんなとき、ネットで見つけた「運転時認知障害早期発見チェックリスト30」は参考になる。

以下のチェックリストを謙虚に眺めて見るに、自分とは関係ないと言い切る自信もない。(ペーパードライバーながら)知人の車に同乗して、もしも自分が運転したらとシミュレーションしたことがある。そんなとき、次のリストにある、「右折時に対向車の速度と距離の感覚がつかみにくくなった」と一瞬感じたことがある。


(参考) NPO法人「高齢者安全運転支援研究会」の【運転時認知障害早期発見チェックリスト30】
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30問のうち5問以上にチェックが入った方は要注意です。専門医の受診を検討しましょう。

・ 車のキーや免許証などを探し回ることがある。
・ 今までできていたカーステレオやカーナビの操作ができなくなった。
・ トリップメーターの戻し方や時計の合わせ方がわからなくなった。
・ 機器や装置(アクセル、ブレーキ、ウィンカーなど)の名前を思い出せないことがある。
・ 道路標識の意味が思い出せないことがある。
・ スーパーなどの駐車場で自分の車を停めた位置が分からなくなることがある。
・ 何度も行っている場所への道順がすぐに思い出せないことがある。
・ 運転している途中で行き先を忘れてしまったことがある。
・ 良く通る道なのに曲がる場所を間違えることがある。
・ 車で出かけたのに他の交通手段で帰ってきたことがある。
・ 運転中にバックミラー(ルーム、サイド)をあまり見なくなった。
・ アクセルとブレーキを間違えることがある。
・ 曲がる際にウインカーを出し忘れることがある。
・ 反対車線を走ってしまった(走りそうになった)。
右折時に対向車の速度と距離の感覚がつかみにくくなった
・ 気がつくと自分が先頭を走っていて、後ろに車列が連なっていることがよくある。
・ 車間距離を一定に保つことが苦手になった。
・ 高速道路を利用することが怖く(苦手に)なった。
・ 合流が怖く(苦手に)なった。
・ 車庫入れで壁やフェンスに車体をこすることが増えた。
・ 駐車場所のラインや、枠内に合わせて車を停めることが難しくなった。
・ 日時を間違えて目的地に行くことが多くなった。
・ 急発進や急ブレーキ、急ハンドルなど、運転が荒くなった(と言われるようになった)。
・ 交差点での右左折時に歩行者や自転車が急に現れて驚くことが多くなった。
・ 運転している時にミスをしたり危険な目にあったりすると頭の中が真っ白になる。
・ 好きだったドライブに行く回数が減った。
・ 同乗者と会話しながらの運転がしづらくなった。
・ 以前ほど車の汚れが気にならず、あまり洗車をしなくなった。
・ 運転自体に興味がなくなった。
・ 運転すると妙に疲れるようになった。

日本認知症予防学会理事長、鳥取大学医学部教授
特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会理事 浦上克哉 監修
特定非営利活動法人高齢者安全運転支援研究会 提供
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2016年12月11日日曜日

ぼくらの宇宙飛行士

昔、子ども雑誌、月刊「少年」の巻頭色刷りページを飾ったのは、小松崎茂のSFというべき宇宙活劇画だった。戦争物から転進したせいもあったからだろうか、どこか戦の臭いを残していた。とはいえ未来科学の世界を独特精緻な筆で描いていた。

そんな時代、宇宙飛行士へのあこがれも早かった。時は宇宙開発競争が始まったころ、NHKテレビで、擬似経験をするに充分な白黒の番組、「宇宙探検(Men into Space)」(1959年)に見入った。冷静沈着なリーダー役のエドワード・マコーリー大佐は、ブラウン管を通じて接することのできる憧れの対象だった。まさに宇宙が、漫画雑誌から茶の間へ一歩近づいたのだ。次の映像から、この番組の質の高さが分かるだろう。


(Youtubeに登録のMedia Mixに感謝)

実際の宇宙飛行士には思い出深い名前がある。1961年に弾道飛行して宇宙に飛び出たアメリカ初の宇宙飛行士、アラン・シェパード(Alan Bartlett Shepard Jr.、1923年~1998年)がいる。当時、子どもたちに強烈な衝撃を与えた宇宙飛行士だったはずだが、今は語られることが少ないようだ。

その翌年、1962年にアメリカ初の地球周回をした宇宙飛行士、ジョン・グレン(John Herschel Glenn Jr., 1921年~2016年12月8日)も忘れることはできない。アメリカ軍人らしい風貌と威圧感があり、見るからにヤンキーといった感じだった。後に、77歳の高齢で、スペースシャトルにも搭乗するという、人生を宇宙飛行士で徹した方だった。うらやましい。

そのジョン・グレン元宇宙飛行士が、12月8日に無くなった


1960年代は、米ソの宇宙開発競争の幕開けだった。1961年、ソ連のガガーリンが成し遂げた人類初の地球周回飛行は、アメリカを大いに慌てさせた。

(本ブログ関連:”ガガーリン”)

2016年12月10日土曜日

イ・ソンヒの「青い海の伝説」OST

イ・ソンヒによる、SBSドラマ「青い海の伝説(푸른 바다의 전설)」のOSTが、ついに、12月8日の同番組内で放送されたようだ。

(本ブログ関連:”青い海の伝説”)

次の映像は、第8話の最後に流れたもので、イ・ソンヒの歌をフルに聴かせるものではない。いずれ、CD版で味わうことができればと期待するが、どこで購入しようか? こんなとき、新宿のコリアプラザが閉店したことがかえすがえす悔やまれる。

Youtubeに、「青い海の伝説」8話が登録されているが、微妙に早送りしているものがあって、イ・ソンヒの歌声がまるでデビュー当時のようにかん高いものになっている。(逆に微妙に遅いものもある)


(Youtubeに登録のAcaciaに感謝)

ところで、「もっと!コリア」(12/2)、および「Kstyle」(12/9)の記事によれば、SBSドラマ「青い海の伝説」のOSTに、日本の作曲家・編曲家・音楽プロデューサーの吉俣良(よしまたりょう)氏が参加しているとのこと。記事中に、イ・ソンヒの名があがっていないのが気になるが・・・。(もしかして、イ・ソンヒのパートは、彼女のオリジナルか)

2016年12月9日金曜日

(号外) 「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」のできごと

今日は驚いた。日本のテレビ地上波が、韓国国会を実況中継したからだ。朴槿恵大統領の弾劾訴追案の採決の様子を伝えた。

● 韓国国会の採決: 大差で可決

朝日新聞の記事、「朴大統領の弾劾訴追案、可決 憲法裁判所が判断へ」(12/9、16:19、ソウル=東岡徹)より抜粋
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・韓国国会は9日、朴槿恵(パククネ)大統領(64)の弾劾(だんがい)訴追案を採決し、賛成234票、反対56票で可決した。野党3党に加え、与党セヌリ党の一部も賛成に回った形だ。朴氏の大統領権限は停止され、黄教安(ファンギョアン)首相(59)が代行する。今後、憲法裁判所が180日以内に弾劾するか決める。弾劾が決まれば朴氏は大統領職を罷免(ひめん)され、60日以内に大統領選が行われる。
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テレビのライブ中継は、韓国国会の議員たちの様子を映した。カメラが議場を巡るたび、目に入ってきたのは羅卿瑗(나경원)議員。彼女が席に座っているのを確認するだけで!テレビ視聴の目的を半分・・・。


● 日本政府の反応: 韓国内政状況をもうしばらく見定める

日本経済新聞(日経QUICKニュース)の記事、「官房長官、韓国大統領の弾劾可決 『日韓協力の姿勢に変わりない』」(12/9 17:12)より抜粋
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・菅義偉(すが よしひで)官房長官は、9日午後の記者会見で、同日午後、韓国の国会が朴槿恵大統領の弾劾訴追案を可決したことについて、「韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国であり、北朝鮮問題の対処などについて、日韓両国の協力と連携は地域の安定に不可欠だ」と指摘。「様々な分野で日韓協力を進める姿勢に変わりない」とし、今後も協力関係を重視する姿勢を強調した。
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2016年12月8日木曜日

そろそろ今年のまとめを・・・

そろそろ<今年のまとめ>をする時期になった。日本国内では、「流行語大賞」などあるが、イ・ソンヒ絡みなら、韓国ギャラップによる国民調査、「今年(2016年)を輝かせた歌手」の結果を知りたいものだ。まもなく発表されることだろう。

(本ブログ関連:”今年を輝かせた・・・”)

しかし本年末になって、韓国世相は慌ただしい事態のため、軽々に<年をまとめる>雰囲気でもないのかもしれないが・・・。
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イソンヒにとって、今年は久し振りに、2014年以来のコンサート・イヤーだった。ソウルの(権威ある)「世宗文化会館」でのコンサートで、過去連続4回(今回を含めて)、チケット全席ソールドアウトという快挙を成し遂げた。

今年の「The Great Concert イ・ソンヒ」は、9/2~4に開かれた世宗文化会館のコンサートを起点に全国ツアーへと展開している。従来、年末に全国ツアーを終了していたが、今回は珍しいことに、年明けまで続くスケジュールとなっていて、一部地域(水原、議政府)は、来年1月、2月に開催することになっている。

もちろん私が、9月に世宗文化会館で催された彼女のコンサートに馳せ参じたのはいうまでもない。

2016 コンサート ”The Great Concert” 9/2~4
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・ ソウル  09.02-04 : 「世宗文化会館」
・ 大邱 09.24-25 : 「EXCO5階コンベンションホール」
・ 全州 10.07-08 : 「韓国音(ソリ)文化の殿堂」野外音楽堂
・ 光州 10.22 : 「光州女子大学」ユニバーシアード体育館
・ 大田 11.05-06 : 「大田貿易展示館」
・ 釜山 11.19-20 : 「KBS 釜山ホール」
・ 仁川 12.03 : 「南洞体育館」
・ 高陽 12.17 :
・ 昌原 12.31 :
・ 水原 '17.01.21-22 :
・ 議政府 '17.02.04-05 :
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また、イ・ソンヒは、今年の国歌記念事業で、「国民褒章受賞」を受賞している。同様な国家的表彰として、2010年に「大衆文化芸術賞」を受賞した。

2016年12月7日水曜日

(TED講演) ハンナ・フライ「愛を語る数学」

先日、NHKでも放映されたが、複雑系研究者ハンナ・フライ(Hannah Fry)が、TED(Technology Entertainment Design)で講演した、「愛を語る数学(The mathematics of love)」(2014年)をTEDのサイトで視聴できる。「愛」という複雑で多様な人間の心理と行動理解のための秘訣(Tip)について、次のように紹介している。

下の講演映像を起動後、右下にある<赤い四角>をクリックして、日本語を選択すると字幕が表示される。また、理解するのに一番いい方法は、我流だが先日の本ブログにも記した、音を消して字幕だけ読む・・・。

男女が愛を実らせるには、出会う人のうち最初から37%目までは除外して、それ以降の人から選ぶ考え方がある。つまり、始めの約4割を諦めろといっているようなもの。正直、こんなことを真っ正直に実行する人がいるだろうか。経験値から妥当という声も聴こえてこないし・・・どうだろうか。それに、ここが37%の境界だと気付くだろうか・・・付き合う人すべて(母数)が、その時点で決まっているわけではないだろうし。

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① 「オンラインデート必勝法」=「オンラインデート・サイトでは 魅力的な容姿の人がモテるとは限らない」

② 「完ぺきなパートナーの見つけ方」= 「デート相手の候補リストにいる 最初の37%は 真剣な結婚相手としては 全員お断りするのです (笑)」 ⇒ 「最適停止理論」(「秘書問題」: n人面接して秘書を採用する<最善の応募者を選択する確率>は37%)

③  「離婚の回避法」= 「あるカップルが離婚するか 予測をする上で 最も重要な因子の一つは 会話中の二人が どれだけ ポジティブか ネガティブかです」

「ベスト・カップル」= 「最も成功しているカップルは ネガティブの閾(しきい)値(threshold)が 非常に低いのです これらのカップルは 何事も 気づかないふりはせず、お互いに不平不満を 言えるようにしています」
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(TED講演)

KBS WORLD「国楽の世界へ」 伝統音楽と新しい音楽の融合

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/30)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<伝統音楽と新しい音楽とを融合したジャンルの曲>に関連した3曲を紹介した。

始めに、「国楽」とは何か、伝統と現代の狭間で、若手によるさまざまな取り組みについて次のように紹介された。
・「国楽」には、重々しい<宮中音楽>や、大衆的な<民謡・パンソリ>などが浮かぶ。国楽とはどんな音楽か、明確に答えられる人はあまりない。「昔から伝わる音楽」とすると、比較的最近の音楽は国楽ではなくなる。最近、新形式の国楽が目立つが、ジャンルも形式も様々で、歓迎する人もいれば、嘆く人もいる。一方、国楽や西洋音楽、更に大衆音楽など区分せず、ただ「音楽」という人もいる。彼らは、音楽は現代を生きる人々のストーリーを多様な方式で表現したものという。

▼ 若者の歌 「私の歌(이 내 노래)」(パク・インヘ、박인혜)を聴く。フォーク風に、今様の歌と

・パク・インヘは、12歳からパンソリを習い、韓国芸術総合学校でパンソリを専攻、修士号を取得し、全国パンソリ・コンクールで大賞受賞した。最近、伝統的パンソリより、独特な公演やミュージカルでより知られる。彼女がミュージカルと初めて出会ったのは、その中で、俳優に歌を教えるため指揮する役割だった。そこで、歌に注視してパンソリ公演に訪れた観客を見て、ミュージカルの影響力に関心を持った。より広い国楽の普及のため、ミュージカルを活用したりする。

次に、パク・インヘ以外にも新しい試みをするグループ/バンド 「コレヤ(Coreyah、고래야)」について次のように紹介された。
・バンド 「コレヤ」は、KBS国楽大賞受賞グループだが、国楽の枠にとらわれるのを拒絶する。彼らの音楽に国楽らしく思えない、果たして国楽といえるかと疑問に思う人々が多いのも理解できるが、伝統音楽が、歌謡曲のように親しまれて欲しい気持も感じられる。

▼ 「コレヤ」の「あらん限り遊んでみよう(전폭적으로 놀아보세)」を聴く。今様ながら思いの他、伝統・歌謡の香りが混在する。

最後に、面白いグループ、「ジャンビナイ(Jambinai、잠비나이)」について次のように紹介された。
・「ジャンビナイ」は、コムンゴとヘグム、ギターで構成される小規模集団だ。海外で活発に活動。リーダーは、国楽バンド、またはメタル・バンドと思われても構わない、他ジャンルと結合した新たな国楽を表現をしたいという。メタルバンドは荒っぽいイメージがあるが、伝統的楽器を用いる演奏は、美しいと評価される。彼らがどんな方向へと導いていくのか、もう少し見守る必要がありそう。

▼ ジャンビナイの演奏、「消滅の時間(소멸의 시간)」を聴く。ムムム・・・ちょっと・・・。超今様だ。ふうっと、ため息。

2016年12月6日火曜日

「汽車は8時に出る」

昔、汽車が出るとき、窓を開けて見送る人たちと別れを惜しんだ。岸壁の船出と心情的に通じる光景だ。去る人と残る人の影を心に焼き付けるようにして、汽車は次第に離れていく。映画なら遠近法の消失点に消えるまで。

有無をいわせず、汽車は時間通りに発(た)つ。まるで馬車を牽引する馬のように機関車はいななき、スピードをあげる。短編・戯曲作家にとってクレーンが時代の響きであったように、詩人に機関車は赤い火を吐く鋼鉄の馬であった。かつて新しかった、そんなものへのイメージをいまだに共有する人々にとって、汽車は特別なものだ。

(本ブログ関連:”汽車”、”ひまわり”)

ところが新幹線の窓は固定して開かない。最近は通勤電車まで(一部の窓は開くそうだが)。窓を通じて、互いにジェスチャーで伝えるしかない。だから、テレビニュースでは、車窓を境におどける子どもたちや、孫との別れが切ない祖父母の姿が報じられる。でも、交通網の発達のおかげで、いつでもえるようになった。本当に最近のことだ。

少し以前、汽車に乗るのに決意が必要なこともあった。運命の境界になることも。曲そのものがドラマチックな、「汽車は八時に出る(Το τρένο φεύγει στις οχτώ)」(作曲:Mikis Theodorakis、作詞:Manos Eleftheriou)は、余韻が残る。何度か本ブログで聴いてきたが、今回は、マリア・ディミトリアディの歌だ。(昔のギリシャは極めて政治的な時代があった)


(Youtubeに登録のΈνας αγέραςに感謝)

2016年12月5日月曜日

(雑談) テレビ画面を消して・音声だけ流すことはできないか

基本的にテレビ視聴しない。一度見始めると拘束されるからだ。とはいえ、たまにつけたテレビ番組に付き合うこともある。

<消音>ボタン

テレビでコマーシャルが始まると、急に音量が増す。番組と関係なく自己主張を始める。そんなとき、<消音>ボタンを押すとあら不思議! 当り前だが静かになる。それがものすごい。

消音にすると、急に神経がテレビに集中する気になる ・・・ そんな余裕感がたまらない。あえて試してみるのも面白い。例えば、講演番組 「TED(Technology Entertainment Design)」 の音声を極小にして字幕に集中すると、理解の仕方が深くなったような気がしてくるから不思議。


<画面を消して・音声だけ流す>ボタン

ところで若い頃のこと、下宿生活で揃えたテレビに、消音(どんなテレビにも常備している機能)とは反対の、<画面を消して・音声だけ流す>ボタンがあった。テレビの特徴をないがしろにするではないか、今では考えられないボタンだ。

<画面を消して・音声だけ流す>機能のおかげで、部屋が充実するのが分かった。視線を握られた存在から解放されるのだ。残念ながら、あのころ以来、このような崇高なボタンを持ったテレビと出会ったことはない。実は、あのテレビにはもうひとつ優れた機能があった。<目覚まし>ボタンだ。今の私の生活に必要性はないが。

2016年12月4日日曜日

イ・ソンヒ、SBSドラマ「恐れのない愛」(1992年)に出演のこと

イ・ソンヒが、SBSのドラマ 「恐れのない愛(두려움 없는 사랑)」(1992年5月2日~10月25日)に出演したという。

(本ブログ関連:”1992年”)

劇中、イ・ソンヒは次の歌を歌っている。
・8集所収の 「いつも愛してる(언제나 사랑해)」(1992年、作詞・作曲キム・ヨンドン)
・7集所収の 「あなたが私を愛されるなら(그대가 나를 사랑하신다면)」(1991年、作詞キム・ミソン、作曲キム・ジンリョン)
・8集所収の 「小さな恋歌(ソナタ)(작은 연가)」(1992年、作詞ハン・チョンウォン、作曲キム・ヨンドン)
・8集所収の 「彷徨(방황)」(1992年)
・6集所収の 「懐かしさは去って(그리움은 가고)」(1990年)
・「高3受験生のための歌(고3 수험생을 위한 노래)」


(Youtubeに登録のAcaciaに感謝)

2016年12月3日土曜日

新鉱物「豊石(ぶんのせき)」

「愛媛大と東京大、国立科学博物館の共同研究チームは1日、高知県いの町の(黒瀬川帯)山中で新種の鉱物を発見し『ブンノアイト』と命名したと発表した」と、愛媛新聞の記事、「『ブンノアイト』命名 新種鉱物を高知で発見、愛媛大など研究チーム」(12/2)は次のように報じた。(抜粋)

(本ブログ関連:”新鉱物”)

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・愛媛大ミュージアムの皆川鉄雄研究員(66)によると、約10年前に調査で訪れた「いの町」の鉱山跡で「見たことのない暗緑色の鉱物」を発見。皆川研究員が試料を提供し、チームが構造解析した結果、マンガンやアルミニウム、ケイ素などを主成分とし、新たな結晶構造をもつ鉱物だと分かった。
・国際鉱物学連合に新種の提案書を提出し、2014年4月に承認された。「ブンノアイト(Bunnoite)」の日本語名は「豊石(ぶんのせき)」。「地質標本館」(茨城県)の館長を務め、6種の新鉱物の発見に貢献するなどの功績がある鉱物学者の「豊遥秋(ぶんのみちあき)」博士の業績をたたえて名付けた。
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愛媛新聞に、<発見者>の皆川鉄雄氏の名が記されている。産地に詳しい、地元の発見者の直感がなければ、新鉱物に列することはなかっただろう。ペーパーに、そんなくだりが記されることはないかもしれないけれど。

(参考) 国立科学博物館のプレスリリース : 鉱物写真、結晶構造図

「新種の鉱物を発見、Bunnoite(豊石)と命名」(12/1)

2016年12月2日金曜日

(資料) 田中貢太郎の「仙術修行」

仙人になるのはたやすくないはず。修業は秘伝であるはず。仙人修行のそんなイメージがあるところに、本物かどうか怪しい者が現れて、仙術を修めたと自称する。聞けば、そんなものかと納得するが実にあっけない。

(本ブログ関連:”仙人”)

田中貢太郎(1880年【明治13年】~1941年【昭和16年】)の掌編、「仙術修行」(青空文庫)は、仙人志願の男が四川省白竜山の麓を彷徨い、年数をかけて偶然見つけた仙界へつながる小径(こみち)をたどり仙人たちと出会う話しだ。まるで、桃源郷に至るよう。そこで仙人たちの群れに交わるのに、何の試問もなく、いきなり彼らの行動と一体して修行を努める。そんな経験が語られる。

(本ブログ関連:”桃源郷”)

仙人修行は、俗世でも手の届きそうなくらい安逸な方法で一瞬錯覚させる。仙人が人間の延長であること。誰もが分かる方法なのだ。厄介な修練を積んで、ある境地に達したところで更に深めるというわけではない。

飛翔感は別にして、洞穴のいってみれば他愛もない、誰にもできそうな修行だが、ずっと続けるとなると、世俗の価値と吊り合わない。仙界を俗世に紹介するにはこうするしかないのか、或いは仙人を語る大嘘つきか。そんな修行部分を抜き書きしてみる。

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・(鳥の飛びたつような容(さま)をして走る仙人の)群の最後になった仙人は、彼の傍へやって来た。彼は粛然(しゅくぜん)として立っていた。仙人は瘠(や)せた手をあげて、彼を招いてから走っている群の方へ往けと云うようにして見せた。彼は仙人の群を追うて駈けだした。最後の仙人も彼の後(あと)から駈けて来た。

・絶壁の上も樹木の間も、平地を往くようにして駈け走った。そして、朝霧のかかった谷川の岸に出て、そこで衣(ころも)を脱いで行水(ぎょうずい)をやった。皆黙黙として何人(だれ)も一言(ごん)を発する者がない。彼も同じように冷たい氷のような行水をした。

・行水が済むと、仙人の群ははじめの路(みち)を走って帰った。彼もその群に交まじって帰った。皆それぞれ洞穴(ほらあな)を持っていた。行水から帰って来るとその日の行(ぎょう)にかかった。全身の力を咽喉(のど)に集めて、わあと云う懸声(かけごえ)をだした。それを一日に一万遍(べん)やることになっていた。彼も他人の使わない洞穴を求めてその懸声をはじめた。そして、空腹になれば木の実を探しに往った。それにも山の法則があって、他人の執(と)りかけたものに手をつけることはできなかった。手をつけた印には木の葉を扱(しご)いてあった。そのうえに木の傍で喫(く)うばかりで、持って来て貯えて置くことはできなかった。それがために、ひもじくなれば二里も三里も遠くに木の実を執りに往くことがあった。
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2016年12月1日木曜日

今年も残り12分の1

今日から12月。今年も残り1ヶ月、あっという間に終わりそう。年々、1年が短くなる。この軽さ、何としよう。

テレビを見れば、クリスマス・ケーキやおせち料理の予約CMであふれるし、書店に行けば、来年の年賀状ソフト本が積まれ、いろいろなカレンダーが吊るされている。これらも来年になれば、なかったように消えてしまう。

12月らしいことをしなくちゃ。久し振りに昔の仲間と忘年会をする。そして、一年間の進歩の違いを思い知る。若い人に叱咤激励されるのもわるくはない。

一年の経過を、リンゴの実の食いっぷりで記しているが、今年は11/12を食ってしまった。残りは、1/12しかない。1/12のいかに薄いこと。一口で終わってしまう。とまあ、こんな按配で今年とサヨウナラ。

12月となれば、ジョージ・ウィンストンの「December」の「Joy」が決まりなのだが、余り聞かなくなって久しい。もう一度、バッハより手前で、気楽に聴いてみよう。


(Youtubeに登録のGeorgeWinstonPianoに感謝)