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2018年8月15日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 尹善道

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/8)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、朝鮮時代中期の政治家・文人(ソンビ)「尹善道(ユン・ソンド、윤선도、1587年~1671年、号は孤山)」にまつわる話を紹介した。

始めに、流刑中に撥弦楽器「玄琴(コムンゴ、거문고)」に没頭した「尹善道」について次のように紹介された。
・定型詩「時調(시조)」といえば、文人「尹善道」が浮かぶが、実は、4度25年間、流刑を経験して、その苦しみの中、詩作と音楽を慰めにした。北の咸鏡道に流刑されたとき、楽器「玄琴」に没頭したとの噂に困ったようだ。当地に地方官カンソル(강설)の従婢が使った玄琴が一つあった。地方官が帰任すると、尹善道と交遊のペクカン(백강)の妾が玄琴を受けるがペクカンも帰り、関係者も世を去り、結果、尹善道がもらい受ける。その玄琴は、カンソルが海南地域の地方官のころ、尹善道から借りたものだった。< その玄琴を見ると故郷を思い出し、心温かくなり、自分が流刑になることを予め知っていた神が、玄琴を通して心慰めてくれた > と思ったようだ。

▼ 時調を歌にした「五友歌(오우가)」から「我が友は何人だろう(내 벗이 몇이냐)」の歌と演奏を聴く。静かに詠う。

・「五友」とは、水、石、松、竹、そして月を指し、それだけを自分の友とした。この時調は、尹善道が流刑後、しばらく故郷で過ごしたころの作。複雑な政治や人間関係に失望し、世間を去って自然と暮らす願望があったようだ。

次に、尹善道が撥弦楽器「伽耶琴(カヤグム、가야금)」演奏したことについて次のように紹介された。
・尹善道は、玄琴だけでなく撥弦楽器「伽耶琴」も演奏した。伽耶琴演奏の感想を、時調で表した作品もある。

▼ 宮中音楽の「步虛子(보허자)」から分離して編曲を繰り返した「ドドゥリ(도드리)」をオクターブを高くした「ウッドドゥリ(웃도드리)」の伽耶琴演奏を聴く。素朴に。

最後に、尹善道が「甫吉島(보길도)」で作った「漁父四時詞어부사시사)」について次のように紹介された。
・尹善道は、生涯、政治の荒波の中で音楽と文学を慰めにした。晩年、世間を離れ、済州島に隠居しようと船に乗り向かったが、台風に会い、しばらく「甫吉島」に留まった。そこが美しかったのか、済州島行きを止めて、甫吉島に定着した。尹善道が、甫吉島で作った「漁父四時詞」は、漁師の春夏秋冬を表現した時調で、彼の代表作とされる。

▼ 現代風のリズムで歌った「漁父四時詞」を聴く。今様に描写的に。