ブログ本文&資料

2012年9月15日土曜日

キム・ジョンホの「見知らぬ少女」

心と体を深く病んだ歌手キム・ジョンホ(김정호、1952年3月27日生まれ)が、肺結核のため短い生涯を終えたのは33歳と8ヶ月の1985年11月29日のことだ。その彼の代表曲「見知らぬ少女」(1974年)を知ったのは、ケイ・ウンスクのコンサートビデオ(1997年、新宿厚生年金会館)の中で歌われたことからだった。

(本ブログ関連:"キム・ジョンホ")

耳にいつまでも残る、しっとりとした憂いのある曲調のこの「見知らぬ少女(이름모를 소녀」を、Youtubeにある彼の声で聴いてみよう。
(Youtubeに登録のshvalueに感謝)

キム・ジョンホについて、Daumミュージックに掲載のユン・ホジュン(윤호준)の「世界を変えた歌9弾 -キム・ジョンホの"見知らぬ少女"」(2011.9.20)に次のように語られている。(一部抜粋)
---------------------------------------------------------
・「見知らぬ少女」には、実にキム・ジョンホの全てが含まれていた。ポップの一般的な進行形式に従わぬ曲構造、ギターのゆるやかなリズム、曖昧ながらも神秘的なバース(verse:節(ふし))のメロディ、途切れそうな切々たるリフレイン、うっすら感じさせる民謡あるいは国楽の香りが、互いを密かに共有した。曲をこのように切なくさせた彼は、舞台の上で大きな目をそっと閉じた。自分への没入、悲しみの極限に向かって突き進む姿であったし、今まで歌謡史で見られなかった姿だった。ビョン・ジンソプとシン・スンフンとユン・ジョンシンの音楽的先祖にキム・ジョンホを直ちに結びつけるのは無理があるだろうが、少なくとも情緒的側面で彼は韓国バラードの原形を提示した人物であることに間違いない。

・曲の前奏をあふれ満たす弦楽合奏が最近バラードにも同じように使われるという事実を勘案する時、「見知らぬ少女」は音楽的にもバラードの先輩の役割をする。・・・
---------------------------------------------------------

(本ブログ関連:"バラード"、"(資料)ユン・ホジュン「世界を変えた歌36弾-イ・ソンヒ"Jへ」"