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2021年4月10日土曜日

(参考)選挙と庶民感情

先日(4/7)の韓国ソウル・釜山他の市長選挙結果について分析した米ニューヨーク・タイムズ(アジア太平洋版)の韓国発記事を、朝鮮日報が紹介している。

■The New York Times(ASIA PACIFIC)の記事
「Election Rout Signals a Shift in South Korea’s Political Scene」(by Choe Sang-Hun、April 7, 2021)
https://www.nytimes.com/2021/04/07/world/asia/korea-mayor-election-moon-oh-sehoon.html

朝鮮日報の主題は政治政策より庶民感情についてだ。マスコミが飽きて捨ててしまったテーマだが、庶民に深く溜まった空気をすくい出している。外からは今更ではないことがよく見えると、朝鮮日報は気づいたようだ。すっかり色あせてしまった「公平で公正な社会」のよどんだ空気(主に20代、30代の有権者が吸った)は、次に持ち越され、将来いずれまた頭をもたげてくるのだから。

(本ブログ関連:”テス兄貴”)

■朝鮮日報(조선일보)国際面の記事(抜粋)
「NYT(The New York Times)が與(与党)惨敗の原因に挙げた、'Cho Kuk'と'nae-ro-nam-bul'」(김명진記者、入力2021.04.08 17:00、修正2021.04.08 17:00)
https://www.chosun.com/international/international_general/2021/04/08/W6TD3FVUUZBEBG4AVGZSNMYDRY/
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米国の有力日刊紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が、7日(現地時刻)ソウルと釜山などで行なわれた4.7再補欠選挙の結果を分析しつつ、与党惨敗の原因の一つとして、いわゆる「チョ・グク(曹国、Cho Kuk、조국)事態」と「ネロナムブル(自ロ他不、nae-ro-nam-bul、내로남불*)」を取り上げた。

(*) 내로남불: 가 하면 맨스 이 하면 륜 (分がすればマンス、人がすれば倫)

ニューヨーク・タイムズは同日、「選挙大敗は韓国政治の変化を示唆する」という題の韓国発記事で「執権最後の年を迎えた文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、支持率が激減している」、「韓国の両大都市の有権者たちは補欠選挙の日に、四面楚歌の指導者にもう一度惨憺たる打撃を加えた」とした。     
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ニューヨーク・タイムズはまた、ムン(文)大統領が2019年に任命したチョ・グク前法務部長官に対する数々の疑惑が浮上したのを皮切りに、「特権のない世界」を作るというムン(文)大統領の大選(大統領選挙)公約が形だけになったと指摘した。

特に、チョ元長官の娘チョ・ミン(曹​敏、조민)氏の入試不正問題を取り上げながら、「『土(つち)のスジョ(匙箸)』(dirt-spoon)**が経済不況の中で孤軍奮闘する間、『金のスジョ(匙箸)』(gold-spoon)のエリートたちはやすやすと名門大に進学して気楽な職場を得たという点で大衆たちは憤(いきどお)った」とした。

(**)スジョ(匙箸【さじ・はし】、수저): 韓国の親の力量で人生が決定される「スプーン階級論

それとともに韓国有権者が、ムン(文)大統領側近たちのこのような挙動に対して感じる反感を説明して、「ネロナムブル(Nae-ro-nam-bul)」という単語を紹介した。メディアはこの単語を「私がすればロマンスでも、他の人がすれば不倫(If they do it,it's a romance;if others do it,they call it an extramarital affair)と解釈される」とした。

北朝鮮と不動産問題に無能な姿を見せたという点も敗因に挙げた。
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(追記)
■朝鮮日報(조선일보)の記事(抜粋)
「20代男性の72.5%がオ・セフン(오세훈、呉世勲)選択、60代男性よりも高かった[出口調査]」(김승현記者、入力 2021.04.07 20:50 | 修正 2021.04.07 20:50)
https://www.chosun.com/politics/politics_general/2021/04/07/JNOLB252LZDTBOPQS6LU7VKPNY/
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地上波3社の4月7日のソウル市長補欠選挙の共同出口調査の結果、20代男性72.5%が「国民の力」のオ・セフン(오세훈、吳世勳)候補に投票したことが分かった。一方、「共に民主党」のパク・ヨンソン(박영선、朴映宣)候補の得票率は22.2%と予測された。20代男性のオ候補への支持は、保守傾向が強い60歳以上の男性70.2%)よりも高かった
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