先週から、市民カルチャーセンター(生涯学習)の「かわさき市民アカデミー」で開催の「ユダヤ人、ユダヤ教、イスラエル」講座に通っている。イディッシュ語の関心の延長ということで、ユダヤ文化や歴史について整理できればと願っての次第。それと、電車を乗り継いで通うのは、体に結構いい運動になっている。
(本ブログ関連:”ユダヤの歴史を学ぶ”)
第2回目の今日は、立教大学准教授長谷川修一氏から「旧約聖書の世界(1)-『旧約聖書』とはどのような書物か - 」について説明された。
1) いわゆる「旧約聖書」には、① ヘブライ語聖書、② プロテスタントの聖書、③ ローマ・カトリックの聖書がある。これらの3つの聖書について、構成する正典(記、書、編など)の整合性(過不足・順序の入れ替えなど)を、歴史背景と合わせて紹介された。
2)「死海文書」(1/3がヘブライ語記述)は、現在最古のフルセット写本聖書といわれるレニングラード版(1008年)をさらに1000年遡るといわれ、かつ現在の聖書との食い違いもほとんどない(筆写が正確に行なわれた証でもある)とされた。
3) ヘブライ語聖書に書かれた聖書内の出来事を、(暦制度の高い)アッシリアの資料をもとに考証したところ、王国出現以降については受容できるようだ。
以上、内容が多岐にわたるため、受講する側にとって少々オーバーヒート気味。例えれば、日本に不案内の欧米人に対して、「古事記」をもとに文献の解題される感じで、若ければ再度いろいろな書籍を読み直すだろうけど・・・(こんな言い訳に根性がないのが残念)。
ところで以前、「イディッシュ語」の夏休み教室で同席させていただいた、ユダヤ宗教史の研究者がいらしたので、講演が始まるまで、素人にも分かる話を聞かせいただいた。