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2018年8月3日金曜日

夏の午後(夕方)

夏痩せしなくなって久しい。歳相応に運動しなくなったせいだろう。ところで、今年の夏は厳しくて、日中、外出すると汗をかく。それも、着いた先で吹き出して止まらないのだ。久し振りの汗っかきに驚く。なんだか若返ったような錯覚をする。

落語に、湯船で老人がつい浮いてしまうのを見て、「ご乾燥です」というくだりがあった。歳をとれば枯れ木のようなもの、水分も失せてみずみずしさもありゃあしない。それが今年の夏のおかげで何度も汗をかき、うれしいような妙な気分にさせる。

今週、月~金曜日の連日に通った教室も今日で終了。学生時代を思い出し苦心したが、あっという間で、楽しい時間だった。帰り道の途中、ほっとして小さな公園に寄った。

しばらくベンチ(Bank)に座って空を見上げていると、なんだかドラマチックな空模様になった。遠い雲の後ろに隠れていた太陽が、移動する雲のおかげで陽を射しはじめたのだ。太陽光が分散して、写真のように放射状に照らし出すのが見えた。

一瞬、神々しさを感じた。地上では、人影のない公園の昼下がり、セミの鳴き声がジージーと交じり合うばかり。一方、雲はゆっくり動いて、太陽が顔を出す。風景も風に流されて、いつもの暑い公園に戻る。

(しばらくして夕立に会う。それも「天気雨」といってもいいかもしれない。イ・ソンヒの「狐の嫁入り」を思い出す。随分と続いたが。)


公園から帰宅途中、地元駅の近くにあるグラウンドで「盆踊り」が行なわれているのが遠くから見えた。風にのって、太鼓のリズムに会わせた「炭坑節」の歌が聞こえた。何度も耳にした、心引き寄せられる盆踊りの響きに、どうやら私たちの原点があるのだろう、ひとびとが次々と集っていた。