雑節の「半夏生(はんげしょう)」である。2012年以降、これについて4回ほど記したが毎回とまどうばかり。いかにも俳句の季語らしく、関心ある人にはこの時期に似つかわしい言葉だろうけれど、現実に半夏生の姿を見ることはない。
(本ブログ関連:”半夏生”)
Googleニュースで「半夏生」を検索すると「俳句」につながる記事もあるが、どうやら一般受けしないのか、メデイアの最後の手段の食べ物ネタと絡めている。半夏生とサバ(鯖)の丸焼き、タコの天ぷらなどが代表的で、中には半夏生とうどんといった組み合わせもある。
半夏生のこの日について、Wikipediaに「この日までに『畑仕事を終える』、『水稲の田植えを終える』目安で、この日から5日間は休みとする」といった風習があるそうだ。この地は、かつて武蔵野の台地、(麦)畑と栗林の歴史を持つが今は住宅地でしかなく、ところどころに面影を残すのみとなっている。したがって、農事の風習に根ざした伝承もない。目安となる実感がないのだ。
とはいえ、農作業から一休憩する昔の農家を思い浮かべてみるのも悪くない。深夜を無事にのりきれば、もしかしたら明るい朝を迎えられるかもしれないからだ。