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2018年7月18日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 「筏のアラリ」ほか

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/11)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「筏のアラリ」ほかを通して民謡についての話を紹介した。
(昨日(7/17)から、KBS WORLDのホームページがリニューアルしたようです)

始めに、漢陽まで筏を流す筏師の歌「筏(뗏목)のアラリ(아라리)」について次のように紹介された。
・時に「にわか儲けの大金」を手にして、思いのまま使ってみたいことがある。そんな金の入手を、金の意(돈)に(떼)をつけて「テドン(떼돈)を稼ぐ」という。「テドン」に面白い由来がある。漢陽(ソウルの旧称)で、大屋を建てるのに、良質の木材を遠く江原道地方の山奥から運んだ。木を伐採して筏を作り、漢陽まで漢江の流れを利用した。この筏を「筏(뗏목)」といった。大儲けする意の「テドン」は、ここから由来した。筏の上で寝泊まりし、時には命を賭けたが、漢陽に到着すれば大金を入手できた。漢江の川辺には、酒を飲める場所が多くあった。筏師は稼いだ金を、酒や博打などに全て使うこともあった。「筏のアラリ」の歌には、店の主人との対話や、酒を飲みながら人生を嘆く内容など登場して、当時の筏師の生活が分かる。

▼ 筏師の思いを歌った「筏のアラリ」を聴く。アリランのバリエーション幅広く。

次に、慶尚道地方の深山で歌われた、木こりの歌について次のように紹介された。
・深山の木こりは、ほとんど作男だった。木こりの歌には、年頃を過ぎても結婚できずに嘆く内容が多い。だからか、一人で歌うものと言われ、他の人が聴くものではないとされた。

▼ <木製のしょいこ(지게)を背負って歌う(어사용)>「지게어사용」の歌を聴く。聞かせる人もなく・・・。

最後に、民謡の歴史的な意味について次のように紹介された。
・KBSで毎週日曜日に放送する、1980年に放送以来、今年で38年目になる番組「全国のど自慢」がある。海外でも楽しまれている。歌と踊りが好きな民族らしく、民謡に、昔の暮らしが表れている。一人のときも、みな一緒にいるときも、楽しいときも、悲しいときも、山や川、どこにいても、そこにはいつも歌があり、民謡はそれ自体が歴史でもある。

▼ 全羅南道地方の巨文島の漁師の船歌「巨文島の舟歌(거문도 뱃노래)」を聴く。漁労の歌。