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2018年1月13日土曜日

「屋根の上のヴァイオリン弾き」で知るイディッシュ語の世界

一昨日(1/11)の「イディッシュ語教室」に続き、昨日は教室のクラスメイト(クレズマー音楽家)主宰の「コンサート」、そして今日、教室の鴨志田先生の講演が「横浜朝日カルチャーセンター」で開かれた。そんなわけで、3日連続、イディッシュ漬けになった。

(本ブログ関連:”2017年度秋期「イディッシュ語」”)

一昨日の教室で、ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」(原作「牛乳屋テヴィエ」)で歌われる「陽は昇りまた沈む(SUNRISE SUNSET)」の歌詞について、解説いただいた。今回の講演では、この物語の背景を詳細に聞く機会を得た。東欧ユダヤ人の文化・歴史的な変遷、原作者ショーレム・アレイヘムのバイオグラフィ、物語の時代背景(政治潮流)、登場人物の言語イディッシュ語について、視聴覚設備を駆使して紹介いただいた。

作者ショーレム・アレイヘムの人生(結婚、家族構成)、その置かれた時代と体験(ウクライナからヨーロッパ、アメリカへの流転)から、原作に結びつくものがあると指摘された。戦前の日常語であったイディッシュ語が、現在厳しい局面に立たされていること(先生が海外で接したユダヤ人との対話を通して)を知ることができる。

先生は、最後に、主人公テヴィエへ(立場を超えて)「共感」する意味について語られた。

ところで、先生からイディッシュ語を学んでいるので、歌「陽は昇りまた沈む」の出だしにある、
「?איז דאָס מײַן מײדעלע דאָס קלײןע」を<筆記体>にして、ホワイトボードに書くようにいわれ、慌ててしまった。(ここに笑いマークを置きたいところです)
← イディッシュ語表記したところ、表示で単語の配列が乱れたため、改行(文頭)して修正しました。

(付記)
昨日は祐天寺、今日は横浜。全く同じ路線でいくことになった。それにしても、渋谷の街で、東横線渋谷駅にいたる地下道の長いこと、久し振りの都会の迷路に・・・。

(付記)
センター試験「地理B」の解答で、フィンランドを代表する「ムーミン」を主人公にした童話作家トーべ・ヤンソンが、母語としてスウェーデン語を使ったということが話題になっている。フィンランドの公用語は、Wikipediaによれば、< フィンランド語が93.4%、スウェーデン語が5.9%で共に公用語。サーミ人によるサーミ語が準公用語 > とされる。なぜスウェーデン語かといえば、フィンランドの歴史を遡らなければならない。(「多言語文化だ!」なんていう以前にも目を向けて置かなければ分からない・・・のじゃないのかな?)