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2016年11月20日日曜日

語劇「怪しい彼女」

地元大学の「第94回 外語祭」に出かけた。去年と同様、学生たちの演劇を見るためと、円形広場のプロムナードに並んだ各国の飲食模擬店を楽しむためだ。日曜日もあって家族連れや、受験志望の高校生たちであふれ大盛況だった。

語専攻別に、学生たちによる演劇を「語劇」と呼んでいるようだ。語劇は「外語祭」期間中、連日プログラムされていて、その中から、今日最初に演じられる韓国語(専攻の正式名は朝鮮語)語劇、「怪しい彼女(수상한 그녀)」を観劇した。韓国映画の「怪しい彼女(수상한 그녀)」(2014年)を舞台化したもので、配役が一部変更されているものの大筋原作に従っている。

(本ブログ関連:”怪しい彼女”)

芝居の最後に、身を挺して孫を救おうとする祖母(おばあちゃん)に対して、大学教授になった祖母の息子が<自由になって欲しい>と、身を削って育ててくれた母親に感謝の言葉を述べ説得するところがある。客席で、隣の席の夫婦から鼻を啜る音がした。やはり、この物語は<全ての母親に捧げる>ものと実感する。芝居の暗転が気になったが、学生らしさを感じられる楽しい時間をもらった。

模擬店で、アラビアの「バスブーサ」(柑橘系の爽やかな風味を感じるしっとりした菓子)、トルコの「バクラヴァ」(シロップがたっぶり沁み込んだ更にしっとりした菓子)を食べた。実は、語劇「怪しい彼女」を見終わってすぐに、ホール隣接の売店で「ダブルブルーベリケーキ」も食ったばかりというのに・・・。甘い大学祭巡りだった。

(追記)
「外語祭」の帰路、小川の流れる公園に寄って散策する。イチョウの樹下に黄色に染まった葉の絨毯ができ、モミジは文字通り紅葉していた。公園の売店で、甘~い「甘酒」(ノンアルコール)を求める・・・どこまで甘いもの漬けになるやら。

次に、公園そばの美術館でイギリス絵画展「風景への視線」を鑑賞する。展示趣旨に「ピクチュアレスク」とある。ロマン主義的な感性といった評価にぴったりで、風景までもどこか芝居じみた(ドラマチックな)雰囲気がする作品が並ぶ。
どうやら死語になった「泰西名画」の言葉を思い出す。子どものころ見た海外の風景画は、(印刷技術も鈍く)くすんだ色した木立が重々しく覆いかぶさるような絵ばかりだった。でも、表立って好きだといえない隠れファンがいることは間違いない。