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2013年5月20日月曜日

小学校の真実

小学校の真実といっても、別に不都合な真実なんていった大げさなものじゃない。テレビ娯楽番組で世代別に小学校時代の給食の思い出語りするのに、ひとつだけ気になったことがある。

一番上の世代が語ったことだが、給食に出た脱脂粉乳のミルクがいやでいやでしょうがなかったという話しに、本当にそうだったろうかと思い返した。元気なだけが取り柄の男の子たちは、ミルクのおかわりに並んだものだよ。まあ、地方の小学校だったからかもしれないが、あんなに否定されると、脱脂粉乳のミルクが可哀相で弁明したくなる。

それに、こんな工夫もしたものだ。大粒の豆のぜんざいが出たときは甘さもあるので、それと脱脂粉乳のミルクを一緒に混ぜたりしたものだ・・・まろやかになって意外と好評だったよ。
そんなわけで当時は、脱脂粉乳のミルクが臭いと完全否定されていたわけはなかった。考えてもみて欲しい・・・給食時間に、みながミルクを窓の外にそっと棄てていたわけじゃなかったでしょ。
脱脂粉乳のミルクが臭いという言葉も、そのとき聞かなかったような気がする・・・後から出てきた言葉じゃないのかな。

アメリカン・ポップから一夜にしてビートルズファンに変わったかのごとく語られるのと同様に、今から見て記憶を整理し直しているのじゃないのかと・・・ちょっと気になる。どうやら記憶は、時間と空間が遠ざかるほど純化されるようだ。

今ではスーパーの商品棚に脱脂粉乳は「スキムミルク」の名で出ているが、あまり日が当たらないようだ。

(付記)
思い出したことがある。小学校の給食棟の脇に、大きな(ガソリン?)ドラム缶サイズの茶色した固い紙筒があって、表に星条旗をアレンジしたデザインとその下に両側から握手する手首の絵が描かれていた。何が入っていたのだろうか・・・小麦粉、それとも脱脂粉乳? ぼくらは、そんな時代に育ったんだよ。