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2012年1月22日日曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 松庵和尚

KBS WORLD放送の「国楽の世界へ」は先週水曜日(1/18)に、人物シリーズ11回目として仏教音楽(梵唄(범패))の伝承に力を尽くした、松庵(송암)和尚(1915年10月14日~2000年2月1日)を紹介した。

僧侶の父を持ち、分野は異なるが音楽の道に進んだ点で、イ・ソンヒの親子関係を思い出させる。イ・ソンヒにからめて、梵唄に興味があるだけに、松庵和尚についても知ることができた。感謝。
(本ブログ関連:"梵唄"、"ソウル4日目:奉元寺")

仏教が生活の一部とも言えた時代の紹介から始まった。

▼松庵和尚による「合掌偈(합장게)」を聴く。合掌以為花/身為供養具/誠心真実相/讃嘆香煙覆

梵唄について次の通り紹介された。
・「梵」とはインドの古代言語という意味を持ち、「唄」とは歌または声といった意味を持つ。
・梵唄の起源は遠くインドにあり、仏の功徳を賞賛する内容。
・霊山斎(亡くなって49日目に開かれる祭礼=法要)など、特別な儀式で聞くことができる。
・霊山斎後半に、韓国語で分かりやすく解説する歌「和請(화청)」がある。

▼松庵和尚による「和請」を聴く。以前も聴いたもので、声も張りがあって馴染みやすいものになっている。

次のように松庵和尚のプロフィールが紹介された。
・1915年 ソウル新村奉元寺にて誕生。
・1933年 奉元寺にて出家。
・梵唄一曲覚えるのに何ヶ月もかかるのが普通のところ、一日で覚えてしまうこともあったという。
太古宗태고종)の本山奉元寺봉원사に、「霊山斎保存会」を設立する一方、梵唄を専門的に勉強するための「(玉泉)梵音大学」まで開校するなど、梵唄伝承のための大きな土台を築く。

▼安翡翠による「悔心曲」(回心曲)を聴く。「和請のうち特定の歌詞を持つものだけを回心曲と呼ぶ」そうだが、ますます民謡風で聞きやすい。

最後に、梵唄は風流音楽や歌曲などに影響を与えたと語られた。

(参考1)
漢字名に、「松庵」とは別に「松岩(巖)」がある。また祖父が、朴泳孝박영효)という記述がある。
(ブログ「bluekayetgo」参照)

(参考2)
2005年度「韓国の宗教人口の分布」(KBS)によれば、国民人口の53.1%が宗教を持っている。宗教人口のうち、仏教徒が43.0%、キリスト教徒が55.1%(プロテスタント34.5%、カトリック20.6%)である。
(統計庁人口総調査による)

(参考3)
松庵僧侶のCD「常住勸供(상주권공)」紹介に詳細な解説あり。