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2011年12月16日金曜日

スノーボール

石を石として対象にする以前、アルプスの氷柱が化石となり水晶ができたように、石は雲の源でもあった。石には物語があった。

水晶球の中に浮かぶ奇想の世界を、即物的に具現化したものがスノーボールだろう。この置物、昔も目にしたことがあるが、ちょっと変わった飾り物という感じだった。あまり人気はなかったような気がする。何と呼んでいたのかも記憶に定かでない。

それが何の影響かリバイバルしている。多分、かわいいの路線で、アメリカ雑貨の新しい位置づけになったのだろう。

ガラス玉の中に窮屈に封じ込められた物語は、狭い檻で身動きできない小動物のように感じる。雪が舞えば舞うほど切なくなる。スノーボールは、一時飾られて、忘れ去られるだろう。そして、いつかダンボール箱の底に再び発見されるときがくる。そのときは、思いでも一緒に持ち合わせているだろう。


孫娘-3枚
★ 孫-1枚 ★