紅葉といえば、日本ほど色彩に富んだ光景はないといわれる。島国で、海岸の平地に急峻な山地が迫るため、そして樹種が多いこともあり、モミジ(紅色)、イチョウ(黄色)のほか茶色や緑色が加わって色鮮やかだ。
(本ブログ関連:”紅葉”)
日本庭園に「借景」といわれる遠景の自然を、庭園の一部に組み込む美意識がある。庭園の植樹も巧妙に自然を模しているわけで、借景との連続性を持つ。秋に紅葉が色彩をともすことになる。
以前、カナダのような平らな大地が続く場合、黄葉が波のように並んで押し寄せてくると聞いたことがある。それが変化に乏しいというのだが、見たわけではないので・・・。
ところで、明治末発行の「尋常小学唱歌(二)」に発表された「もみじ」(高野辰之作詞、岡野貞一作曲、明治44年(1911年))は、私の子ども時代にも、小学校で合唱曲として歌われた。語りかけるように、美しい紅葉が目に浮かぶ。それは、木造の音楽室でガラス窓の白いカーテンが風に揺れていた思い出と重なる。現在でも、小学校で歌われているのだろうか。
調べてみると、音楽教科書のシェア上位の出版社に、教育芸術社、教育出版、音楽之友社がある。そこで、教育芸術社をネット検索したところ、次のように紹介していた。
■ 教育芸術社 小学生の音楽 4
「もみじ」(高野辰之作詞、岡野貞一作曲、中野義見編曲)
ー https://textbook.kyogei.co.jp/es/4-46.html
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今から 110 年ぐらい前の教科書のためにつくられた曲です。
当時はせんりつのみでしたが,後に,げんざいのような二部合唱に編曲されたものが親しまれるようになりました。
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■ Youtube(登録: S. ENDO)
「童謡『紅葉(もみじ)』」
ー https://www.youtube.com/watch?v=Oz5AHnfol5U