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2024年11月13日水曜日

シジュウカラ

探鳥会に参加してつねづね思うことがある。ベテランの方々が、野鳥の飛翔する姿を見て判別したり、木立の繁る葉陰で鳴く声を聞き分けて同定したりする能力がうらやましい。自然の中で生きる野鳥は、「図鑑」の絵のように細部が見られるわけではないので、経験を重ねて観察力を高めるしかない。でも、それがなかなか身に付かない。

きのうの自然観察園で見た「シジュウカラ(四十雀)」の判定が、正直自信ない。数羽の小鳥が観察順路近くの樹木に飛んできて、特別な鳴き声をたてることもなく、枝葉の中を素早く飛びまわった。一瞬、正面に顔を向けたとき、首元の黒いネクタイ模様*が特徴的に見えた。けれど、少し小型で尾が長く、動きが軽快だった。果たして、シジュウカラだったのだろうか・・・。
(*)首元から、シジュウカラ科の「コガラ」、「ヒガラ」、「ヤマガラ」ではなかったが。
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(追記 11/14): 子ども向けのヤマケイジュニア図鑑「鳥」に、シジュウカラの季節別の行動について、「秋から冬は、コガラなどほかのカラ類(=シジュウカラ科など)と群れになる」と解説があった。
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ところで、「野鳥歳時記」(山谷春潮、冨山房百科文庫)に、「従来は秋の季語となっていたが」、「特に季節的な感覚はないが、俳句には他の季語を配してしばしば詠まれてきた」。生態も留鳥なら、季語もない無季の鳥なのだ。それほど身近にいながら、いまだに見極めることができないとは。

シジュウカラには、高度な言語能力**があることが知られている。いろいろな意味で、研究対象になっているようだ。
(**)2024年現在、伝える「文」を200種以上持っているという。(Wikipedia

「トリノトリビア」(川上和人、西東社)に、シジュウカラの足に「ピットタグ」(受動無線周波標識、小さなICタグ)をつけて行動を分析したところ、仲よし仲間(行動的集団、慎重的集団)に分かれていることが分かったそうだ。人間もそうだなと思った次第。