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2023年3月23日木曜日

WBC優勝、野球への関心

きのう(日本時間 3/22)、2023 WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)決勝戦で、米国チームと対戦した栗山英樹監督率いる日本チームが勝利した。その瞬間をしっかり見届けられたのは幸いだった。
決勝戦の前日(3/21)、準決勝戦のとき、埼玉県の或る公園で自然観察をしていたが、関心は自然にだけ絞れず、日本チームの勝敗にも及んだ。参加者は試合経過を節目節目ごと伝え合った。

優勝の結果、大谷翔平選手がMVPとなった。試合の中で、自らを奮い立たせチームを鼓舞させる彼の雄たけびを目にした。試合後になっては、周りへの配慮と感謝を中心に据えて感想を語っていた。とても印象的だった。勝者が誰かであるより、勝利を共にすることを重視する日本(日本野球)の文化を伝えたと思う。もちろん、これからMLBのスタジアムに出場すれば、違った世界での戦いとなる。
(参考)Youtube: MLB News(日本語翻訳字幕付)
    「【感動】大谷翔平ペドロ・マルティネスから最大の賛辞と感謝を受ける トラウトとの配球を直接解説」
    https://www.youtube.com/watch?v=BX7aEQEcyG4

米国の野球が、文化のひとつとして育まれていると感じたのは、ケビン・コスナー主演の映画「フィールド・オブ・ドリームス」を見たときだ。野球の歴史(時間と層)が長く厚い分、彼らは豊富な言葉を持っているように感じてうらやましく思った。

ところで、子どものころ九州にいたとき、小学校に「小使いさん」*がいて、校内に宿舎があった。小使いさんにはすでに独立した息子さんがおり、ときどき通って来たようだ。
(*)その後「用務員」と称されるようになったが、今は職種別に呼称が細分化されている。

その息子さんが米軍基地に勤務していた関係もあり、あるとき小学校に基地の少年野球チームが訪れた。ユニホームを着た彼らを見てとても驚いた。対する日本側の小学生チームは、普段着のままで、寄せ集め編成したものだった。装備がまるっきり違っていた。当時の小学校に野球道具や設備が揃っていたわけではない。日本側小学生チームは、攻撃にいろいろ工夫をした。巧みな戦術(バントや盗塁など)で迎え撃った。強打中心の基地側のチームは、大いに苦戦することになった。試合経過はうろ覚えではっきりしない。ともあれ、結果的にアメリカに対する微妙な自信を感じた思い出がある。

子どものころに関心があったプロ野球選手といえば、巨人の川上、王、長嶋選手、国鉄の金田投手、地元西鉄の稲尾投手、中西選手たちだった。ラジオやテレビから伝わる活躍が忘れられない。また、甲子園の高校生選手は、大人のような兄さんといった風に感じた。

ところが、大人になって、ある出来事から野球への関心が急速に薄れた。「空白の一日」といわれる、ドラフト制度の抜け道を利用した事件だ。
(参考)Youtube「レジェンド・野球人」
    https://www.youtube.com/watch?v=3dUFdya656c&t=1s

以来、野球への関心は薄れるばかりだったが、国際試合となると違う。別の観点から興味、関心が沸いてくる。日本人にとって、野球は子どものころから慣れ親しんだ お祭りでもある。盛り上がるほど、自然と空気に染まる。選手たちの熱気と活躍に感動しているのに気づく。今回、最高峰の試合を見るという、本当に素晴らしい経験をさせていただいた。