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2019年1月31日木曜日

今年もかくてひと月が過ぎた

田舎道をドライブしているとき、畑の中で仕事休みでもしているのか老人がひとりぽつんと立って、車が通り過ぎるのをじっと見送ることがある。余所者が来た警戒というより、何となく見続けていただけのようだ。
先日も、近所の路地を通っていたときそうだった。ある民家の門前に立って、こちらをじっと見る爺さんがいた。真正面に見返しやると、爺さんはフッとわれに返ったようにして家の中に入っていった。

歳をとると動作が鈍くなるだけでない。その間の意識を持続できないようだ。何となくぼんやりして、時間の感覚が薄れていくといった方がいいのかもしれない。
いってみれば、公園の日没の美しい景観に見入っていたつもりでも、実は「ボーっと生きてんじゃねーよ!」*とチコちゃんに叱られていたのに気が付かずいただけかも知れない。
(*)NHK「チコちゃんに叱られる」の5才のチコちゃんの決まりせりふ

子どもと大人の時間の長さに違いがあって、(物理的に同じ時間でも)子どもは経験することが新鮮で記憶に多くとどまるため、それだけ時間が長く感じるそうだ。一方、大人にとって人生は重ねるほど変化が乏しくなる。何もかも知ったことだらけだからだ。

大人には時があっけない。あっという間に終わってしまう。今年の一月は格別に速かった。