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2019年6月9日日曜日

童謡「あめふり」

子どもは水遊びが好きだ。水溜りに飛び込んで泥だらけになるのはもっと好きだ。だから、雨に濡れるのはどうってこともない。下校時に雨が降ってきたってへいっちゃらだった。

そういえば、雨だからといって、傘をさして母が学校に迎えに来た覚えがない。土砂降りのときはどうだったろうか、そんなときの記憶もない。小学校から家までの距離がそれほどでもなかったからだろうか。

童謡に「あめふり」(作詞:北原白秋、作曲:中山晋平、大正14年[1925年])がある。母親が、雨降りを気遣って、蛇の目傘をさして学校に子どもを迎えに来る歌だ。当時は校区が広くて、ずぶ濡れになるのを心配したというのだろうか。

今の時代、母親も働いていて時間的にも迎えにくるのは難しい。童謡「あめふり」が広く歌われた時代は、母親がまだ自宅にいたからかもしれない。

歌の後半に、雨の中、母親と一緒の帰り道、柳の下で泣いている子を見つけて「きみきみ このかさ さしたまえ」と少年は自分の傘を差し出す。言葉使いが、戦前っぽくてなんとも古めかしい。母親を見上げながら、得意な顔をしている様子が見えてくるような気がして微笑ましくなる。


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