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2018年11月27日火曜日

科学番組と雑誌

テレビの科学番組でお気に入りは、NHKの「サイエンス ZERO」だろう。最新科学情報を一般向けに分かりやすく解説してくれる。科学に精通したライターや番組担当者と女性アシスタントを含めてナヴィゲーターと呼び、番組テーマに関係する科学者や技術者がその都度ゲスト出演する。びっくりするようなテーマをよく見つけて説明してくれる。しろうとは、そのたび驚くやら感心する。

科学趣味の者には、番組のアシスタントの女性タレント・俳優にも関心がある。初期に出演の「眞鍋かをり」に始まり、「安めぐみ」、「南沢奈央」、「小島瑠璃子」に至るまで、一も二もなく賛意を示す対象となる。彼女たちが、他の番組に出演しているのを見ると、ついつい頑張れと口にしてしまう。間違いない応援対象である。

雑誌「Newton」も応援対象である。この月刊誌が初めて発行されたとき、日本もついにこのようなグラフィック科学雑誌を出版する時代になったと喜んだ。アメリカの「サイエンティフィック・アメリカン」の信頼性と、「ナショナル・ジオグラフィック」の見やすさを合わせ持った雰囲気がした。その精神は今も続いているようだ。最新の、2019年1月号には、大型の2019年カレンダーが付録に付いている。ISS(国際宇宙ステーション)から日本列島の夜景を水平に眺めることができる。特集は、人類の進化「サピエンスのすべて」だ。

昔、科学雑誌といえば、専門家向けに孤峰を誇る岩波書店の「科学」があり、それを追随するように中央公論社の「自然」があった。一般向けには、朝日新聞社の「科学朝日」や読売新聞社の「科学読売」などがあった。その後、日本経済新聞社から日本語版「サイエンティフィック・アメリカン」(現「日経サイエンス」)と、「ナショナル・ジオグラフィック」が発行されると、「自然」、「科学朝日」、「科学読売」などは次々廃刊していった。一般向け科学雑誌には、見せ方が必須と知らされた。
「Newton」は、科学記者が記事作りするものと一線を画していた。グラフィカルなセンスと直感的な分かりやすさの同居なのだ。

ところで、科学者は、「ウォーキング・ディクショナリー」と呼ばれるのを恐れる。大衆受けするタイトルで書籍を出すかどうかが分かれ道のようだった。
今はそんな時代でなくなった。講談社の科学新書「ブルーバックス」が、科学読み物の普及と基盤を作って安定しているし、最近、ソフトバンク系列の出版社から同様の「サイエンス・アイ新書」が出て賑わっている。DTPなど出版のし易さもあって、後は資本力だけなのかもしれない。それにしても、いい雰囲気の時代だ。