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2018年3月21日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」切ない別れの歌

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/14)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、韓国に伝わる切ない別れの歌についての話を紹介した。

始めに、最も古い歌といわれる「公無渡河歌(공무도하가)」と、「霍里子高(곽리자고)」と彼の妻「麗玉(여옥)」について次のように紹介された。
・古朝鮮の代、2000年ほど昔の作という最古の歌、「公無渡河歌」がある。ある日、「霍里子高」は川辺で不思議な光景を目にする。白髪の狂夫が酒入りのひさごを持って川に飛び込もうとするのを、妻が駆けつけて静止するが、男は溺れる。妻は、夫への歌を一曲歌い川に入る。霍里子高が、妻「麗玉」にそれを伝えると、麗玉は深く悲しみ、入水した女性の歌を歌ったという。切ない歌に、涙しない人はなかったと言われる。

▼ 「公無渡河歌」を元にした今様の歌と演奏を聴く。ドラマチックに厳かに、今様に。

次に、公無渡河歌に触れた中国の書「琴操」と「上院寺(상원사)」の銅鐘に描かれた弦楽器「箜篌(くご、공후)」について次のように紹介された。
・公無渡河歌は、長い歳月に音曲は失われたが、内容は中国の書「琴操」に記録された。同書は、琴で演奏する歌や音楽を記した一種の歌の本だ。公無渡河歌は、ハープに似た弦を弾いて音を出す弦楽器「箜篌」で演奏して歌った。箜篌にはいくつか種類があった。新羅時代創建の「上院寺」の銅鐘に、箜篌と日本の笙とよく似た楽器「笙簧(センファン、생황)を奏する奏楽飛天が美しく描かれている。
・昔、人が死ぬと魂が蝶になると信じられた。公無渡河歌の、川に飛び込んだ男と妻も蝶になったろうか。箜篌の奏法は忘れ去られ、楽器だけ伝わった。最近、何人かのミュージシャンが楽器を改造して奏法を工夫し、新しい音楽を披露している。

▼ 箜篌の演奏で「蝶になって(나비가 되어)」を聴く。親しみやすい旋律で、今様に。

最後に、「金素月김소월)」の詩「ツツジの花(진달래꽃)」について次のように紹介された。
・花が咲くころ、「金素月」の詩「ツツジの花」(1925年)が浮かぶ。切ない別れをツツジの花と一緒に描いた作品だ。

▼ 「ツツジの花」の詩を歌にした歌を聴く。語るように素朴に、今様に。

春分の日 2018

春分の日」の今日、「なんて日だ!」(バイキングの小峠さんのツッコミ)っていうくらい寒い。やっと春になったというに。冷えたせいか、朝からくしゃみと鼻水が止まらない(花粉症ではない、目頭が痒くないから)。

(本ブログ関連:”春分の日”)

おまけに、本格的な<雪降り>。音もなく空から一斉に舞い降りてくる。天気予報の通りに驚く。昨日の東京の平均気温は 8.4℃ だった(10℃を切った)が、今日はどうだろう。朝方6時に 4.8℃ に始まり、昼前には 2.9℃ まで下がった。まさに寒の戻りだ。

これまで春分の日に、穏やかな晴れもあれば、強風に公園の桜が倒されたりした。まさか雪まで降るとは。tenki.jpによれば、「過去30年(1988年~2017年)、東京のサクラが開花・満開後に雪が降った年は6回あります(ミゾレでも雪としてカウントします)。」とのこと。

井伊大老が暗殺された雪の「桜田門外の変」は、安政7年3月3日。旧暦の節句、「雛祭り」に雪といった取り合わせに驚いたりしたが、陽暦に換算すると1860年3月24日にあたる。今日3/21に雪が降るのも不思議でないことになる。とはいえ、せっかくの祝日の今日、雪はどれくらい降り積もるだろうか。