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2018年5月20日日曜日

緑陰・・・草上の昼食とはならず

初夏の今日、鋭い陽射しに比べて思いのほか肌寒い。夕方(5時頃)になって反転したが、朝から北風が吹いていたのだ。こんなときは、体を動かすのに都合よく、運動を兼ねて「調布飛行場」まで往復した。

(本ブログ関連:”調布飛行場”)

同空港は、伊豆諸島との航空路線を持つ「新中央航空(NCA)」のベースでもあり、空港ターミナルに伊豆諸島の名産品の自販機がある(参照「調布経済新聞」)。その中から、神津島産のビン入り「岩のり  風味」を買ってみた。帰宅して、熱々の飯の上に広げると、藻類の(調理による)きれいな緑色に輝いた・・・少々甘味だが。

ところで、飛行場との往復の途中にある公園の緑は、ますます濃さを増し、その緑陰は、日なたとの差を際立たせている。写真の日陰から、印象派絵画の「草上の昼食」を思い出した。

公園の緑陰
昔、日なたを地色の明彩で表現した。それを印象派の画家は、カメラ技術の進歩と競うように、白色にして論争となったようだ。

左の写真の日陰で、昼食を開いたら、エドゥアール・マネの「草上の昼食」(1863年、オルセー美術館)になるだろう。それほど緑陰が深く、日なたはスポットライトのごとく白く明るい。

ところで、現在開催中の「プーシキン美術館展」のポスターに、クロード・モネが、マネの絵の向こうを張って後に描いた、同様な人物配置の「草上の昼食」(1866年、プーシキン美術館)の絵がある。

とはいえ、マネであれモネであれ、横たわる昼食の宴スタイルは、<古代のレリーフ>まで遡ることができるという。以前、「ラファエロ展」で見た、ラファエロの下絵を元に作られた版画「パリスの審判」(1513-1515年、ライモンディ)にも見て取れる。