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2018年3月4日日曜日

(雑談)「ドナウ川のさざなみ」と「死の賛美」

(懐かしい言葉になった)「ムード音楽」の巧者でもあるアルフレッド・ハウゼのオーケストラによる、イヴァノヴィチ作曲の美しい舞曲「ドナウ川のさざなみ」(1880年)をYoutubeに聴く。ヨーロッパ・タンゴが名手だが、ここでは爽やかなオーケストラ・ストリングを響かせる。

この「ドナウ川のさざなみ」に、悲哀というべき歌詞を被せた歌があった。

15年ほど前のこと、「韓国映画同好会」が開いた鑑賞会で見た映画「死の賛美(사의 찬미)」(1991年)に通低する、「ドナウ川のさざなみ」の旋律をベースにした、映画と同名の歌「死の賛美」があった。

鑑賞会で配布された資料に、この「死の賛美」について、「韓国歌謡史1895-1945」*(朴燦鎬、晶文社:日本語版)の解説が紹介された。孫引きになるが次に一部記す。
(*)「韓国歌謡史」: 同書1895-1945版増補改訂、および同1945~1980版と合わせて2巻が日本でも出版されるとのニュースがネットにあるが。

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1926年に「死の賛美」という歌が大ヒットした。それは、歌謡史上初のヒット曲として記録されている。
(歌詞)
   荒れた曖野を  駆ける人生よ
   どこを目指し  行くのか
   さみしい世界  険しい苦界に
   何を求めんと  するのか
   涙のこの世  死ねばそれっきり
   倖せ求める  人生よ
   お前の求めるのは 悲しみ
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この映画は、1926年、玄界灘に身を投げた尹心悳(윤심덕)と金祐鎭(김우진)の「情死」事件をモデルにしている。上記の歌詞は、日本で声楽を学んだ尹心悳が付したとされる。彼女は、妻子ある金祐鎭との関係を心中というかたちで清算した。

そして、大衆は何かをきっかけに時代を感じる。


(Youtubeに登録のfukusuke1100に感謝)


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