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2017年4月5日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」赤い花、赤い心

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/29)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「赤い花、赤い心(붉은 꽃 붉은 마음)」など関連した曲を紹介した。

始めに、新羅の純貞公(순정공)の妻水路夫人수로부인)に捧げられた花と歌について次のように紹介された。
・新羅の純貞公が江原道江陵地域の地方官となり、首都慶州から江陵へ向かう道筋は、南から北へ、左に山、右に海の広がる美しい道と知られる。途中、海辺で昼食時、絶壁に咲く赤い花が、彼の妻の水路夫人の目に入る。だが絶壁に花を取りに行く者はない。その時、牛を引いた老人が通りがかり、軽々と絶壁を登り、花を摘み取って婦人に捧げて歌った。<自分のことが恥ずかしくなければ、花を折って捧げます>という内容。歌の名は「献花歌(헌화가)」だが、今はリズムが消え歌詞だけ伝わる。

▼ 新羅の「献花歌」を童謡にした「赤い花、赤い心」を聴く。子どもたちのかわいい歌声を今様に。

次に、済州民謡の「山川草木(산천초목)」について次のように紹介された。
・春が訪れて、故郷の春といえば、春を代表するツツジやレンギョウなどの花が先に浮かぶ。来週、ソウルも桜が満開になるだろうう。これからひと月、所々に花が咲き、世界が鮮やかになる。そして、花に劣らず美しいのが新芽。済州民謡に、花と緑の景色を表現した歌「山川草木」がある。

▼ <春を迎えてワクワクする恋人たちの想いを表した>「山川草木」を聴く。霞晴れて草木に露が煌めくよう、今様に。

最後に、パンソリ「沈清歌(심청가)」の沈清(심청)と歌「花草打令(화초타령)」について次のように紹介された。
・パンソリ「沈清歌」は、孝行娘の沈清が、盲目の父の治療のため犠牲になる物語だ。彼女は船乗りに売られ、供え物となって海に沈められる。或る船乗りが、沈清が沈んだ海で、美しい花が浮んでいるのを見つけ、不思議に思って花を植えた。その頃、宮廷で皇后が亡くなり皇帝が悲しみに耽っていた。皇帝は、船乗りが植えた花を見て慰めたという。パンソリ「沈清歌」に、色々な花を歌にした「花草打令」があり、蓮、梅、桃など鮮やかな春の花が歌われる。帝に捧げられた花の中から沈淸が登場するという、春らしい設定になっている。彼女は皇帝と出会い、皇后になる。

▼ パンソリ「沈清歌」から「花草打令」をカヤグム演奏と歌で聴く。次々と花の名があげられる。