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2017年2月15日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 島歌

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/8)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、島歌に関連した3曲を紹介した。

始めに、全羅道地域の島「可居島(가거도)」の歌を楽しむ「山台(산다이)」について次のように紹介された。
・三面海に囲まれた国土は島が多く、概ね3,000ほどある。西海岸と南海岸、中でも、全羅道地域に集中する。全羅道の莞島、麗水地域の清青色の海辺に、まるで田畑のように、海産物の海苔やカキの養殖場が広がる。その合間に並ぶ島々は、野に立つ山にも見える。島嶼と陸とは往来が難しく、島ならではの文化が伝承した。そのひとつに、「山台」という島民が集い歌う楽しみがある。語源は不明だが、仮面をつけて踊る「山台」遊びに由来する説もある。
・西南海岸地方の島遊びの「山台」は、主に節句や葬儀に、魚市場で行われた。子供たちが山に行って遊ぶ「山遊び山台」などへ進展した。「可居島山台」は、みなで繰り返すのではなく、一人ずつ歌うのが特徴。

▼ 可居島地域の歌「可居島山台」を聴く。可居島の生活に根ざした歌か、素朴なフレーズを次々手渡して歌う。

次に、全羅南道の「巨文島(거문도)」の「舟歌(뱃노래)」について次のように紹介された。
・人々は、昔から歌がとても好きで、仕事にも歌は欠かせなかった。農作はもちろん、漁労にも歌は必須だった。海の仕事も一人でできることは余りなく、みなで力を合わせ、呼吸を合わせるのに歌は最も適していた。櫓を漕ぐ音(歌)、網を引く声(歌)、魚を釣り揚げるとき出す声(歌)など、多様な声(歌)が伝わっている。海の男が海に対して歌う声は、力強いのが特徴。

▼ 全羅南道無形文化財の舟歌「巨文島舟歌(거문도 뱃노래)」を聴く。波頭を漕ぎ分け進む男たちが勇壮に歌うよう。

最後に、済州島民謡「ソウジェソリ(서우제소리)」について次のように紹介された。
・済州島は、石と風と女性の三つが多い「三多島」と呼ばれる。男が海で亡くなることが多く、比較的女性が多いからだろう。一方、社会活動する女性が多いという意味でもある。済州島では、女性が今も家計を管理をする場合が多い。田がなく畑仕事を中心にする。また、海の仕事で家族の生活を担った伝統がある。海女が海の中で歌った曲も伝わる。
・巫女がクッ(굿、祭祀)を行うとき歌った歌から始まり、海女が安全と裕福を祈った歌「ソウジェソリ」は、その後人々が遊ぶ時にも歌う民謡となったという。

▼ 人々が遊ぶ時にも歌う済州島の民謡「ソウジェソリ」を聴く。洗練された響きになって・・・。