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2017年1月18日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 雪

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(1月11日)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、春雪に関連した3曲を紹介した。

始めに、雪原に残す足跡にも、後から来る人への気配りをするという言い伝えについて、次のように紹介された。
・冬といえば、雪景色が浮かぶ。白い積雪の朝、まだ誰も踏まぬ雪面に足跡を残せば、不思議と胸がわくわくして雪原を走り回りたくなる。昔、西山大師(서산대사、1520年~1604年)の詩に、雪が積もった野原を走り回るなということばがある。野原の足跡が、後から来る人に道しるべにもなり得る(踏雪野中去/不須胡亂行/今日我行跡/遂作後人程)からだ。足跡ひとつが、他の人を正しい道に導くことも、迷わせることもある。さりげない普段の行為を考え直すきっかけになる詩だ。

▼ カヤグム演奏の「春雪」から、第2楽章「平和に」を聴く。雪面に陽光が反射する穏やかさ。今様に。

次に、<雪だるま>も、その始めは小さな塊りから、物事の成就も同様と次のように紹介された。
・雪が降ると渋滞を心配することもある。だが、冬といえば<ぼたん雪>。子供たちにとって<雪だるま>作りは、冬の宿題のようなもの。人の大きさの雪だるまも、始めは小さな塊りだ。こぶし大から始まり、人の大きさまでにする。小さい塊をどれだけ長く、心を込めて転がすかによって、雪だるまの大きさが変わる。私たちの世も同じ。どんなに大きなことも、その始まりは小さい。それがいつか大きな塊になって戻ってくる。

▼ 南道(全羅道を中心に慶尚道と忠淸道の一部)地域の民謡 「雪だるま(눈사람)」を聴く。積極的な雪だるまの雰囲気する。

最後に、雪と麦の生育の関係を、「雪は麦の布団」や肥料の役割などについて次のように紹介された。
・雪がたくさん降れば、豊作になるという。「雪は麦の布団」という言葉もある。麦は、晩秋に種を植えて、芽が出した状態で冬を迎える。地面が凍ったり融けたり繰り返す内、麦は根っこが浮きやすくなる。冬の農村では、麦踏みを行なう。今も、南部地域では麦の農作業することが多い。白い雪の上に緑の小さい新芽が育つ風景は、いつ見ても不思議だ。冷たい風が吹く原で、麦も耐えるのは簡単でないはず。そんなとき、雪が降ってその上を覆うと、雪が布団の役をする。また、雪には、大気から吸収した窒素の化合物が混じっている。雪が肥料の役割をする。雪がたくさん降ることは、田畑に肥料を撒くのと同じ効果がある。今年の冬も雪のおかげで豊作になることを祈願する。

▼ 演奏曲 「Snow(雪)」を聴く。おしゃれに雪が降るよう。今様ののり。