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2017年11月12日日曜日

(雑談)木に巻きつく明かり

夕方になると、駅前の木々がクリスマスのためだろう、青色と白色のライトに飾られて点滅する。その青色が、ペルシャンブルーというかラピスラズリを思わせる濃さだ。当り前に思ってきた青とは違った、欧米人好みする色調という感がする。

少し前まで、夜間の木々を飾った照明は、白色光が中心だった。それが、LEDの青色発明後、欧米好みを真似てか、青色が加わった。アジア人と欧米人の色感に違いがあるってことは通説だけれど。でも、あの奥行きある、底にじんわり輝きを持った群青の明かりは気になる。

夜間、木々に照明ライトを巻きつけると、彼らに昼夜の区別を与えないことになる示唆があった筈、今はだれも口にしない。駅前の木々は、固い路面に雨水を直接下水溝に流され、自動車の排ガスにさらされ、そのうえ自然光の加減まで奪われて・・・、本来、木の健康な証である、光合成作用のすべての要件を人の勝手にされている。なのに、ぼくらは駅の改札を出て、目の前にそびえる木立の緑をながめるやほっとする。

それでも、あの深い青色が気になる。夕闇に溶け込みそうでそうでない、秘かに、そして静かに輝く青色が気になる。高校時代に誰も口にしなかった、なのに卒業後集まった男たち誰もが問わず語りしたあの女性を思い出す。(青色LEDよ、いつまでもきれいに輝いてください)

(付記)
・中島みゆきの「歌姫」の歌詞に、「男はみんな嘘がうまいね・・・、女はみんな嘘が好きだね・・・」とある。
・TBSラジオ「蔦信彦 人生百景『志の人たち』」に出演した、映画シナリオライター高田宏治が知人の言葉として、(昔の生き方だが)「男は悔しがり、女は寂しがる」の旨を紹介した。