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2017年2月8日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 立春

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/1)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「立春(입춘)」に関連した3曲を紹介した。

始めに、陰暦の昔に、太陽の動きに合わせた「二十四節気」の登場について次のように紹介された。
・昔の暦は、現在の「陽暦」と違って、「陰暦」を使った。太陽でなく、月の動きを基準にした、一年十二月を見図った。それなり長所はあったが、太陽の動きに合わせて種撒きし、刈り取りする農作業で、適切な時期に合わせるのが難しかった。その短所を補ったのが「二十四節気」だ。一年を24等分し、四季を予測できるようにした。二十四節気は、春の「立春」に始まる(今年は陽暦の2/4)。長い冬もそろそろ終わりに近づいた。

ビバルディ「四季」から、第1楽章「春」を撥弦楽器の伽耶琴(カヤグム、가야금)演奏で聴く。ツィターを想わせる。

次に、立春を一年の始まりとして、「立春大吉」の札を門に貼り付ける風習について次のように紹介された。
・昔の冬は、今より寒いものだった。現代のような暖房設備もなく、良い素材の服もなかった。人々は、全身で寒さに打ち勝たねばならなかった。食糧は十分でなく、心も荒れただろう。そんな中でも、やがて春が訪れると思えば、嬉しかっただろう。春に種を撒き、その後穀物を収穫できるからだ。立春は、一年の始め、まさに春の始まりを知らせる日でもあった。今年の干支は酉。韓国では、立春に一年が始まる。この時、「立春大吉」の札を門に貼り付ける風習がある。文字を書けない人も能筆者に頼み貼り付けた。また、立春に、巫女が捧げる儀式より、札を貼る方が効能あるという。その年に悪災があれば、立春の札がまずかったという。他の風習が消えても、今だに立春に札を貼り付ける人が多い。

▼ 演奏「Spring Dance」(그림)を聴く。なんだか、観光招致のような明るくて元気な春・・・今様で。

最後に、立春に新鮮な野菜料理をしたり、豊作の占いをする風習について次のように紹介された。
・立春に、昔の宮中では「五辛飯(오신반)」*を食べた。野菜をからしで和えた料理だ。冬に新鮮な野菜が乏しく、ビタミンを補うためのもの。一般は、雪下に生える青菜を和えた「細生菜(세생채)」を食べた。今年の立春(2/4)に食べたい。
(*)五辛飯:「韓国民族文化大百科事典」によれば、「東国歳時記」(1849年)の頃にすでに定着したと推測される。
・また、五穀の種を窯で炒め、最も先に飛び出た穀物が豊作という風習もある。この占いを迷信とするより、昔の人々がそれだけ豊作を切に願ったことに心を寄せたい。

▼ 竹笛の短簫(タンソ、단소)などの演奏、「哨所の春(초소의 봄)」(1965年)を聴く。今様の軽快さ。