KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/31)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、伝統舞踏に関連する3曲を紹介した。
<未聴取>のため、韓国語版記事より転載、一部追記。(舞踏成立の時期は意外と新しい)
僧舞(승무)の踊り、詩人趙芝薫(조지훈、1920年~1968年)の詩「僧舞」
・「僧舞」は、僧侶が舞う踊りの意だ。しかし、寺院で 仏教の儀式に僧侶が舞う踊りは、通常「作法」という。一般の僧舞は、民間で僧侶の服飾を取り揃えて舞う踊り(1936年公演~)をいう。長衫の長い袖をはためいて舞う踊りと、踊りの終わりに法鼓を打つ部分が印象的である。
・詩人の趙芝薫は、(京畿道)華城の龍珠寺で開かれた斎儀式で、作法を見た感動を込めて「僧舞」を書き、多くの人が愛唱する詩のひとつとなった。
サルプリ伴奏音楽(살풀이 반주음악)
・「煞(さい、살)」は、人をはじめ生物や物に危害を及ぼす悪い気運をいう。サルプリは、巫俗(シャーマニズム)で、その悪い煞の気運を解きほぐす(厄払いする)ことをいい、現在伝承されているサルプリの踊り(1903年公演~)は巫俗に起源を置いたものもあり、専門芸人たちが妓房で踊ったものを舞台化したこともある。白いチマチョゴリに手拭(てぬぐい)を持って踊る。
倡夫打令(창부타령)
・「倡夫打令」は、京畿道地方で広く歌われてきた民謡で、本来、倡夫祭儀(창부굿)で歌われた巫歌が広く伝わって変化したものである。倡夫は祭儀(굿)をするときに楽器演奏する人をいい、そのような人々を守護する「広大(カンデ:芸人)神」を意味することもある。
・「扇舞(부채춤)」は、代表的な伝統舞踊と指折り数えられるが、本来、1950年代に金白峰(김백봉、1927年~)が創作した踊りで、主に倡夫打令や漢江水打令のような京畿民謡の器楽曲を伴奏音楽として使用する。