KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(
1/27)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、花に関連した3曲を紹介した。
始めに、冬に咲く梅の花、「臘月(ろうげつ)の梅」について次のように紹介された。
・冬真っただ中、春到来も先でない。雪の季節に咲く梅の花は、正月の後、春直前に咲き、ほんのり香りして親しまれる。稀に、陰暦12月(「臘月」)の冬真っ盛りに咲く梅もあり、「臘月の梅」ともいう。南地方の全羅南道の順天(순천)地域に、6本の臘月の梅がある。楽安(낙안)の城郭にあった臘月の梅が枯れかかると、その枝を順天に移し植え、それぞれ名札を付けて育ている。今年の順天の冬は暖かく、12月から花を咲かせている。
▼ 北方の黄海道地域の妓生「梅花(매화)」が作った歌「
梅花歌(매화가)」を聴く。梅の香りの漂いに歳月が重なるよう。
・この歌は、「梅花よ」と呼びかけで始まる。梅花とは梅の花で、歳をとる物寂しい気持ちを込める。春に花を咲かせたい思いは、梅花も人も同じ。真冬だが、もうすぐ旧正月。その後訪ねてくる春を待ち望む。
次に、「寺堂牌(사당패)」を起源とする南地方(南道)の雑歌「花草四巨里(화초사거리)」について次のように紹介された。
・雑歌「花草四巨里」の花草四巨里は、花と草木を歌った曲だ。朝鮮時代、彷徨の芸能集団「寺堂牌」が歌った。花や木の歌詞から始まり、その後の詞には特に意味はない。まるで念仏を唱えるようにも聞こえ、「パン念仏(판염불)」とも言われた。
▼ 南道雜歌「花草四巨里」を聴く。いかにも庶民の間を巡った歌のよう、どこか楽天的さ(あるいは求めること)を感じる。
最後に、「沈清伝(
심청전)」に語られる、「印塘水(
인당수)」に咲いた花について次のように語られた。
・昔、花の中の花は人間の花といわれた。遊ぶ孫を見て、祖母が言ったものだ。中には、花より美しい人もいる。パンソリに歌われる沈淸(심청)のことで、パンソリ「沈清歌(심청가)」の「花草四巨里(화초사거리)」の歌だ。親孝行の沈淸は、父の目を治すため商人に売られる。航海の安全のために人身御供として、「印塘水」に身を投じて犠牲になるが、親孝行の彼女に感動した竜王に助けられる。一説に、印塘水に咲いた美しい花を、人々は王に捧げた。花から出た沈淸は王妃になった。
▼ 「沈清歌」から花と木の「花草打令(화초타령)」を聴く。パンソリだ。
・この歌には、人の心は、元々は花のようであるという、ひとつの教えがある。
キム・ボエさんの言葉、「まだ真冬ですが、お花に関連した歌を聞くと、暖かい春が待ち遠しくなります」。本当に、そうですね。