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2016年10月1日土曜日

(参考) Hi-net自動処理震源マップ

私たちには、地震や津波の自然災害(天災)に対する警戒や対処について、次の言葉が知られている。
・「天災は忘れた頃にやってくる」(明治・大正期の物理学者 寺田の言葉)
・「津波んでんこ」(東北の古い表現ながら、'90に新しい標語として確立)

寺田彦の言葉は、今では当り前過ぎて、ニュースなどでわざわざ話題に採りあげられることは少ない。日常感覚に完全に刷り込まれているからだ。だからこそ、防災や避難に目を向け、「津波てんでんこ」の言葉は真に迫ってくる。

最近、気になることがある。日本海側に地震発生が発生していることだ。防災科学技術研究所の「Hi-net自動処理震源マップ」で、8/31~9/30の間の震源図を見ると、そんな傾向を感じる。

(参考) Hi-net自動処理震源マップ(最新30日間: 8/31-9/30)

国立研究開発法人 防災科学技術研究所<地震津波火山ネットワークセンター>の「高感度地震観測管理室」が作成。
「気象庁一元化震源要素(2日前以前)および,Hi-net地震観測システムによる 自動処理結果(前日・当日)の震源要素を使用して作成しています」とのこと。

この1ヶ月間(8/31-9/30)については、琉球諸島を北上し、九州地方熊本県を通り、中国地方鳥取県・兵庫県、北陸地方の新潟県(佐渡)、そして北海道へ抜ける、日本海側に(震源の浅い)地震が発生している。

日本海側の地震に対応するように、韓国の慶州でも地震が発生した。素人判断では、主として太平洋側のプレート境界を意識するが、日本海東縁変動帯の歪みも活発化しているのだろうか・・・以前と比べる知恵もないけれど気になるところだ。

(追記)
朝鮮日報は、慶州地震の活断層について、「南北方向だけでなく東西方向にも活断層が存在する」というインタビュー記事、「慶州地震:東大名誉教授 『今後の本震が起きる可能性も』」(9/28、ソン・ホチョル記者)を掲載している。(抜粋)

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 日本を代表する地震専門家の笠原順三・東京大学名誉教授(74)は「今後3-4カ月くらいに慶州地震の震源地の東方で今回の地震よりも強い地震が来る可能性がある」と警告した。半月前に慶尚北道慶州市で発生したマグニチュード(M)5.8の地震は、さらに強い本震の前震だという見方だ。

 笠原氏は26日、ソウル・太平路の朝鮮日報本社で行われたインタビューで、「この1カ月間の韓半島(朝鮮半島)における地震を集中的に研究したところ、韓国はもはや地震安全国ではないという結論に至った」として、上のように発言した。そして、「韓国は今後また大きな地震が来た時に備えて対策を講じるべきだ」と述べた。この見解は韓国気象庁の発表とは正反対だ。気象庁は22日、「今後の本震(慶州で発生したM5.8の地震)よりも大規模な地震が起こる確率は低い」と発表している。
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 第一の根拠は、韓半島には南北方向だけでなく東西方向にも活断層が存在するということだ。・・・。韓国の専門家たちは、慶州付近で南北に走る梁山断層を今回の地震の原因と見ている。だが、笠原氏は「この地域における震源の過去1カ月間(8月24日-9月23日)の分布を見ると、南北ではなく東西に長く走っている。この付近で最近、相次いで大小の地震が発生しており、強い本震もこの線上で発生する可能性がある」と語った。

 第二の根拠は、9月12日の慶州地震に先立つ7月5日にも蔚山地域でM5の地震が発生していることだ。これまで地震がほとんどなかった蔚山と慶州で2カ月間にM5以上の地震が相次いで発生したことも、強い本震の前兆だと解釈すべきだという。・・・
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 第三の根拠は、5年前に発生した東日本大震災(M9)の影響だ。・・・例えば、韓半島で強い地震が2回(1643年・蔚山M7、1681年・襄陽M7.5)発生した時、日本では1707年に宝永地震(M8.5)が発生したという。

 笠原氏の主張は、日本の東に位置する太平洋プレートの北上を根拠にしている。太平洋プレートは年に平均10センチメートルずつ北西方向にずれ、日本列島と韓半島が載っているユーラシアプレートにぶつかるため、地下に巨大なエネルギーが蓄積されているというのだ。このエネルギーが広範囲で大地震を引き起こすと説明している。

 その上で、「韓半島の地震の特徴は、日本の地震より震源が浅いことだ。同じ規模の地震なら、被害は韓国の方が大きくなる可能性がある」と言った。事実、日本の震源の深さは、通常80-100キロメートルだが、韓国は5-15キロメートルしかない。

 同氏は「地震予測は非常に難しく、特に発生時期は誰にも当てられない」と言いながらも、「発生時期の予想は違っても、『どの地域にどれくらいの強さの地震が発生する可能性が高いか』という分析は可能だ。私の予測が外れればいいのだが、外れなかったとしても、被害を最小限に食い止めるのにこの警告を役立ててほしい」と言った。
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