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2015年8月6日木曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 笛

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/29)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、笛(① 振動する皮膜を持つ横笛「大笒テグム대금)」、② 同じく振動する皮膜を持つ尺八に似た長めの縦笛「洞簫(トゥンソ퉁소)」、③ 洞簫に似た短めの(振動する皮膜はない)縦笛「短簫(タンソ:단소)」など)にかかわる3曲を紹介した。

始めに、「庭園(정원)」と「園林(원림)」の特徴、園林で有名な「瀟灑園소쇄원)」について次のように紹介された。
・花樹を整えた「庭園」を、昔は「園林」と多くいった。庭園は計画的、人工的であるが、園林は自然を意識して、建物などの配置を工夫しており、全羅南道潭陽(담양)にある、「瀟灑園」が伝統的な園林文化を表している。ひっそりとした竹林の先に小川があり、その合間に小さい東屋があちこちに建つ。小川が滝となり、竹筒を流れる水滴が池になるといわれる。

▼ 大笒で、池に魚が泳ぐ様を奏する曲「瀟灑園」を聴く。夕暮れの池を揺らす風もなく、悠然と池魚が走るよう。今様である。

次に、竹の構造や性質と、楽器「洞簫」の構造について次のように紹介された。
・潭陽は竹林で有名だ。竹は、まっすぐ伸び節がしっかりしている。内部は空だが仕切りがあって丈夫だ。昔から、ソンビの謙遜を象徴する木でもあった。柔軟ながらも簡単に折れないため、生活用品として広く使われた。特に、竹は柔軟でひんやりした性質があり、竹で編んだ敷き物や籠、扇子などは夏の必需品とされた。
・次の曲は、洞簫の演奏だ。洞簫は、音の高さを調整する穴以外に、「聴空(청공)」という穴がある。ここに薄い膜を貼り付けるのは大笒と似ているが、① 大笒は横笛、② 洞簫は縦笛という違いがある。

▼ 洞簫散調から、「晋陽調(진양조)」というリズムをの演奏を聴く。音域の広い楽器のようだが、演奏は難しそう。

・人前で自分を主張できないが、一人になると文句言う人を指して「部屋の中の洞簫」という。人に聞かれぬよう、部屋の中で一人で演奏する意から、臆病な人をからかう表現だ。ことわざにあるよう、洞簫は広く親しまれた楽器であった。

最後に、洞簫に似て短い楽器「短簫」について次のように紹介された。
・洞簫と似た縦笛に、洞簫より短いため、短簫と呼ばれる楽器がある。聴空がなくて、竹の透き通った響きが特徴だ。

▼ 短簫演奏、清い声の意「清声曲(청성곡)」を聴く。小中学校でも学ぶ楽器とか、演奏家にかかれば素晴らしい音色に。