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2015年6月3日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 花に関する音楽

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/27)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、美しい季節、春の花に関する3曲を紹介した。

始めに、イパブの木(이팝 나무)の花と米粒の例えから、亡くなった子供たちの伝説について次のように紹介された。
・5月に咲く花に、イパブの木のがある。日本でヒトツバタゴと呼ばれ、4月から6月に咲く、白い花びらと細長い形が特徴。飯(팝)の米粒に似ることから名付けられた。大きな木を覆うほど大変華やかだ。
・昔、白い米粒を「イバブ」と発音し、「イパブ」に変わった。食べ物が十分でない当時、花が米粒にも見えた。全羅北道鎮安の馬耳山付近、馬嶺小学校があり、樹齢の長いヒトツバタゴの小さな森がある。もとは、栄養不足で亡くなった子供たちの墓場であった。あの世で満腹になれるようにと、ヒトツバタゴを植えたのだ。木や花に色々な逸話が伝わるが、この伝説は悲しい。

▼ 山に咲く花「山有花(산유화)」の曲を聴く。こちらは山の花、海にオギヨディオラがあったことを思い出す。今様だ。

・詩人金素月(김소월)の詩「山有花」は、大変有名な詩で知られるが、特定の花でなく、山に咲く花を指す。
・ヒトツバタゴの花が満開になると、その年は豊作になるという。田仕事の合間、花が目に入っただろう。豊作への念願だった。

次に、桐の木(오동 나무)で、娘のため作る箪笥、またその花の香りについて次のように紹介された。
・この季節、桐の花が咲く。乾燥させると、軽く、虫にも強いので、家具に適している。箪笥や楽器、宝石箱にも使われる。昔、娘が生まれると、桐を植え、嫁入りの年頃になえうと、箪笥を作った。
・また、学者のソンビは、桐に鳳凰が訪れるとして、大事にしていた。桐は葉が出る前に紫の花を咲かせ、香りも見事だ。

▼ 打弦のコムンゴ演奏「音を夢見る木(소리를 꿈꾸는 나무)」を聴く。現代風思念的な間合いが響く。

最後に、花にはそれぞれ象徴があるという、次のように紹介された。
・昔の人々は花にも意味をつけた。花に、それぞれ地位と品格があり、花に関する歌もあるが、歌詞が興味深い。牡丹の花は花の中の王で、ひまわりは太陽を見つめる忠臣。蓮の花は君子で、華やかなアンズの花は小さい者を指す。アンズの花がどうして小さい者を指すか理由は知られない。どう評価されようとも、それぞれ役割がある。

▼ 女唱歌曲(여창가곡)編数大葉(편수대엽)、「牡丹の花は(모란은)」を聴く。ゆたりとして、花の空間が現れるよう。

・編数大葉には、菊や梅の花にいたるまで、その花の特徴を興味深く表現している。