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2015年12月30日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 聖夜

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/23)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「聖夜(クリスマス)」に関連した3曲を紹介した。

始めに、クリスマスと冬至の意味について次のように説明された。
・昨日(12/22)、一年で昼が最も短い「冬至」だった。昔、太陽に依存した暮らしの人々に冬至は大きな意味があった。やがて昼が長くなり、明るく温かくなる。草木、動物、人々も豊かな春を目指す。東洋西洋とも、冬至は重要な日だ。キリスト生誕日のクリスマスが冬至頃なのも、決して偶然でないだろう。救世主がこの世に生まれ、人々が光の中に生きる意が含まれる。

クリスマス・キャロルを韓国伝統楽器と演奏する「雪が降る日の日記(눈 내린 날의 일기)」を聴く。今様の楽しいメドレー。

次に、クリスマス行事と伝統的遊び「カンガンスルレ강강술래)」について次のように紹介された。
・クリスマスは宗教や民族を越えて、多くの人々が楽しむ日だ。昔は12月になると、クリスマスツリーを飾り、クリスマスキャロルが聞こえて、寒い冬も温かく感じられた。最近、クリスマスキャロルが、著作権の問題で商店街で流せなくなり、人々の音楽の好みも変わった。クリスマスキャロルは、西欧中世の祝祭に由来する。輪になって踊る風習があり、みなで歌うには、歌詞やリズムが単純で、繰り返し歌ったのがキャロルに根付いたようだ。韓国に、女性が手をつなぎ丸く輪を作り、回りながら歌い踊る、伝統的な「カンガンスルレ」の遊びがあって、ダンスに似ている。

▼ 「カンガンスルレ」の歌を聴く。小正月にもあるという月夜の遊び、南の風がするよう。

最後に、朴東鎭(박동진、1916年~2003年)の創作パンソリ「イエス伝(예수전)」成立のいきさつを次のように紹介された。
・伝統音楽には、仏教に関連したものは多いが、キリスト教のものは余りなく、稀に貴重なものもある。朴東鎭のパンソリ「イエス伝」もそのひとつで、曲成立を回想している。1972年、草洞教会の趙香祿(조향록)牧師と東亜放送の作家朱泰益(주태익)の訪問があり、放送台本を元に、イエスの話のパンソリ化を頼まれた。一旦断ったものの手がける。ラジオが人気あった時代で、台本はイエス誕生から復活までの内容を含んだ。台本と聖書で、キリスト教の知識を身に付け、4時間に渡る公演をした。朴東鎭は後にクリスチャンとなる。

▼ 新パンソリ「イエス伝」中から、「イエスが馬小屋で誕生(예수 마구간에서 탄생)」の曲を聴く。語りはパンソリだ。