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2015年11月5日木曜日

イ・ソンヒ「冬哀傷」

久し振りに公園に寄った。紅葉は3分ほどか。それでも、一部に葉がすっかり枯れて、風に舞わせているものもある。樹下に積もって絨毯となり、幼児たちが持ち上げては舞い散らす。おもしろくて、うれしくて、何度も何度も楽しんでいる。

公園の紅葉が染まりきれば、いずれ雪景色、純白の世界になる。雪が珍しい幼ない子どもたちは再び、枯葉のときのように舞い散らすことだろう。風景が好奇心の対象でしかない、世界を感性で理解するのだから、うらやましい。

大人になると思い入れが深く、雪景色も感傷の舞台になる。きらめく澄んだ歌声を聞かせる、イ・ソンヒの5集所収の「冬哀傷(겨울 애상)」(1989年)は、聴くものをそんな世界に同化させる。でも、美しいこの作品ができたのは、ソン・シヒョンの家で、熱い即席ラーメンを作る最中だったなんてことは・・・。


星明かりに澄み映える  私の悲しい顔よ
雁が鳴きながら  飛び去る  空を  見る

懐かしさ雪のように積もり  丘を転がり超えて
青い月明かり  降り注ぐ  私の空っぽの  庭に
*
風は木の葉を 吹きたてて  消えたが
なぜ痛く懐かしい小船は  私の胸に浮かんでいるのか

消すことが  できないのか
冬になるとよみがえる姿

青く冷たい  私の愛
凍ってしまった悲しい後姿

(*以下繰り返し)

凍ってしまった悲しい後姿


(Youtubeに登録のnaperboyに感謝)