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2015年10月21日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 秋の風景

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/14)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<秋の風景>にかかわる3曲を紹介した。

始めに、映画「トンマッコルへようこそ(웰컴 투 동막골)」(2005年)を通して人の幸せについて次のように紹介された。
朝鮮戦争(1950年6月25日~1953年7月27日休戦)のただ中、トンマッコルという村を舞台にした映画「トンマッコルへようこそ」*がある。トンマッコルの人々と、南北の兵士および米兵を交えたストーリーだ。敵対する兵士たちが、村の人々と共に過ごす中、互いを理解しあうようになる。印象に残るシーンに、ある兵士が村長に、どうすれば村人をうまくまとめられるのか尋ねた。すると、村長はさっぱりと、「十分に食べさせれば良い」と答えた。単純ながら、その通りかも知れない。昔の人々は、国と民が平和で豊作になることを最も重視した。これこそが理想であった。収穫真っ盛りな秋の風景を見ると、心の中も豊かに満たされる。

(* カン・ヘジョンの役回りと演技がなければ、この映画が成立しなかったという意味で、主演というべきだろう)

▼ 豊かな歌の意の「豊登歌(풍등가)」を聴く。農業報国をおおらかに歌う。

次に、自然がもたらす豊穣への感謝と、「稲刈りの歌(벼베는소리)」について次のように説明された。
・「豊登歌」は、1930年代に崔貞植(최정식)が作った曲だ。それほど古い曲でないが、ソウル地域の民俗歌<雑歌(잡가)>で、国の平安と、農民の豊作を喜ぶ内容だ。雑歌で最も知られるものを12の雑歌に分類するが、ここには含まれない。田の歌や畑を耕す歌もある。特に、様々な種類の豆を蒔いて、豆の名をひとつひとつ親しげに呼び上げる。種蒔き、施肥、夏が過ぎて実る。努力しただけ実を結ぶ自然に頭が下がった。
・収穫した米を背中に背負って村まで運ぶときに歌った「稲刈りの歌」がある。

▼ 全羅北道沃溝(옥구)の「稲刈りの歌」を聴く。肥沃な土地に生まれた物語りを語るように、素朴な歌が始まる。

最後に、労働と報酬が調和する、のどかな場面を次のように紹介された。
・最近、一部を除いて機械で稲刈りする。中には、村人が集まり、直接田植と収穫をする、昔の農作を受け継ぎ試みる地域もある。重い米を運んで、体に良い馳走を食べたくなる、早く鶏を捕まえよう、という歌もある。雇われた者が主人に、鶏肉の馳走を求める。主人にしても、一年間食べられる米を収穫したので、鶏肉くらい馳走しても良いと思った。周りで見物する子供たちも、久々に鶏肉のスープを味わえる日だ。

▼ 演奏「野原で(들판에서)」を聴く。叙情的、田園風景を描く。今様である。