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2015年10月14日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 秋

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/7)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、秋にかかわる3曲を紹介した。

始めに、「興打令(흥타령)」に歌われる、秋の夜の聴くと酒について次のように紹介された。
・月明かりの美しい、菊香漂う秋の夜に、窓の外に菊を植えて、酒を醸しておくという詩が浮かぶ。酒が発酵する頃、菊の花が咲く。友が訪ねてくる前に、美味い酒を用意しておくのだ。そして、その夜、琴に似た玄琴(コムンゴ、거문고)と共に夜通し遊ぶという内容。月明かりも大変美しい季節、ロマンチックな風景が込められた歌がある。二つの地域(全羅道と慶尚道地域)で親しまれた長い歌、南道雑歌「興打令」だ。

▼ 「興打令」を聴く。人生を眺めた歌のようだが、淡々というより粘りのある歌い方だ。

次に、相性の良さを表す「琴瑟(금슬)」や「壎篪相和(훈지상와)」から、併奏(병주)曲「笙簫併奏(생소병주)」について次のように紹介された。
・歌も人も相性の良さがあるように、楽器も互いに調和するものがある。夫婦仲の睦まじさを指す「琴瑟が良い」の「琴瑟」は、琴と瑟の二つの弦楽器だ。音色が相性が良く、ひとつの言葉になった。管楽器にも似た「壎篪相和」がある。今は途絶えた土笛と竹笛の調和から、兄が土笛を吹き、弟が竹笛で答えるの意で、兄弟仲の良さを例える。二つの楽器で演奏することを「併奏」という。曲「笙簫併奏」は、「笙簧(생황)」と「短簫(단소)」の管楽器の二重奏だ。「笙簧」は、伝統楽器中、唯一和音を奏でる楽器で、竹管でできているが、金属のような響きをして、鳳凰の鳴き声に似るといわれる。「短簫」は、清く美しい、空を飛ぶような音色だ。

▼ 朝鮮時代、ソンビが楽しんだ伴奏曲を管楽器用に編曲した「笙簫併奏、水龍吟(수룡음)」を聴く。駆ける風流の如し。

最後に、歌「タルコリ(달거리(月令歌:월령가))」について次のように紹介された。
・人について知りたければ、その友人を観察するという。似た者同士交わるからだ。友は、最も分かりやすい鏡という言葉もある。愛する人がそのようであるなら、なお幸せだ。京畿地域の雑歌「タルコリ」は、1月、2月、3月・・・と、月ごとに、適切な歌詞を付けて歌う。一年12ヵ月、友、夫や妻など身近な人を恋しく思い歌う。

▼ 歌「十二雑歌」から「タルコリ」を聴く。素朴な響きするが、一年を語る、誰がどんな風に歌ったのだろうか。