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2015年3月25日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 春の曲

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/18)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第97回として、春にまつわるツツジ、雪、清秋なのどの曲を紹介した。

始めに、ツツジの花の詩「ツツジ花(진달래꽃)」とその満開の春山を楽しむ「寧辺歌(영변가)」を次のように紹介された。
・南にツツジが花を咲き始めた。金素月(김소월、1902年陰暦8月6日~1934年12月23日)の詩に「ツツジ花」(1925年)がある。<いつか私のことが嫌いになって去って、行かれる際には、何も言わずに見送ります。・・・ツツジの花をまき散らして差し上げましょう>という内容。寂しいながら、鮮やかなその色彩が浮かぶ。詩は、北方の寧辺の薬草や水が出ることで名付けられた薬山(약산)で、ツツジ花を持ちきれぬほど摘み取って来ると歌う。
・薬山のツツジ花は、朝鮮末期の民謡「寧辺歌」の中にも伝わる。春に薬山は、真っ赤なツツジで覆われ、まるで燃えているように見えた。その中で春を楽しむ様子を表した歌だ。<若い時に楽しんでおこう>という歌詞から始まる。老いて病気になれば遊べないからだ。昔の歌には、若い内に、悔いが残らぬよう楽しもうというのが多い。

▼ 民謡「寧辺歌」の歌を聴く。春の日の温もりに体が動いて、若さをしみじみありがたるのんびりした光景か。

次に、春に雪が降る光景を表したファン・ビョンギの曲「春雪(춘설)」について次のように紹介された。
・春、急に寒くなることがある。こういう寒さを「コッセムチュイ(꽃샘추위)」と言い、日本の「花冷え」にあたる。すっかり春になったと思う頃、雪が降り出して、花びらの上に白い雪が積もる。これを「春雪」と言う。何とも不思議で美しいこの光景を、カヤグムで表現した曲がある。静かな朝からはじまり、平和を表現し、そして最後は、神秘的な様子を奏する。

▼ カヤグム演奏「春雪」を聴く。ぽつぽつと雪が降り積もる印象を奏でる・・・古い趣をした今様である。

最後に、春に相応しい、青春を歌うパク・インヘの歌「青春歌(청춘가)」を次のように紹介された。
・春と秋、春秋は季節以外に、年月や歳月をも意味する。春は若い頃、秋は老年に例える。「青春」という語は、10代後半から20代の若者を指す表現で、無限な可能性を秘める言葉だ。進路に悩む若者の間で、「つらいから青春だ(아프니까 청춘이다)」という言葉がはやったことがある。不安なことも多い時期だが、新しい経験をするには、春がぴったりの季節だ。

▼ 「青春歌」を聴く。青春応援歌だそうだ・・・旋律に、東西と時間が織り成す美しい今様である。

キム・ボエさんの言葉、「春は、人々を幸せにする不思議な力を持っています」、本当にそう思います。