インスタントといえば即席ラーメン。中学時代、親が数日旅行するので留守番したとき、その間の食事は即席ラーメンさえあれば大丈夫と大見得を切ったが、2日しかもたなかった。やっぱり、あれは連続して食べるものではない。
インスタントコーヒーは美味くなったとはいえ本物に程遠い。昔、マーケティングのセミナーで缶コーヒーについて面白い話しがあった。講師が言うには、缶コーヒーメーカーでは誰一人本物のコーヒーと同じだなんて思って・・・というのだ。つまり、いかに本物を感じさせるか(イメージさせるか)が商品開発なんだと。
幼い頃、隣家は新婚家庭だった。幼稚園前のことだから遠慮もなく遊びに行ったようだ。そのとき、始めて知った。豆を轢いたのだろう、コーヒーの香りが家中に漂っていた。それは大所帯のわが家とは違う別世界だった。
毎日飲むコーヒーを美味しくできないだろうか。ドリップ式も良いが面倒なので、インスタントコーヒーに一手間掛けるだけでいい、何か方法はないかとネットで情報を探したところ、NHKの番組でアイデアが放送されたという。やってみた。
コーヒーカップに、スプ-ン一杯分の冷たい水を入れ、インスタントコーヒーとしっかり混ぜ合わせるというのだ。こするようにして掻きまわすといい香りがしてくる・・・なるほど。次に、湯を入れて飲む・・・いつものインスタントコーヒーとは確かに違う。苦味が強調されて、粉っぽさが薄らいでいるのに気付く。
でも、インスタントに本物を要求してはいけないことだけは確かなようだ。