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2014年10月15日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 尹善道

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/8)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第75回として、朝鮮中期の文臣兼詩人の「尹善道윤선도)」(1587年6月22日~1671年6月11日)」にまつわる話を紹介した。

始めに、尹善道が島流しの中にあって残した「漁夫四時詞(어부사시사)」について、次のように紹介された。
・尹善道は65歳で官職を退き、済州島へ向かう途中、全羅南道にある美しい風景の甫吉島(보길도)に出会い定住した。そこで風流を楽しみながら数々の傑作を残した。
・尹善道の傑作の一つに、「漁夫四時詞」がある。世俗を離れて、釣りを楽しむソンビの春、夏、秋、冬を表したものだ。

▼ 「漁夫四時詞」から歌「水国に秋が(수국에 가을이)」を聴く。秋に澄んだ海を、漁師船が軽やかに進むを眺めるよう。

次に、「漁夫四時詞」がどのように作られたのかについて、次のように解説された。
・漁夫には、魚労で生計の道をはかる漁師と、自然を楽しんで歳月を釣りする人もいて「漁夫四時詞」の中の漁夫はソンビを指す。
・漁夫を賛美する文学に、戦国時代の屈原の「漁夫辞」に遡る。高麗時代に「漁夫詞」の短歌があった。朝鮮初期、聾巖 李賢輔(농암 이현보)が高麗時代の「漁夫詞」を詩歌「漁夫詞」に改作し、後に尹善道が漢詩から韓国語で楽しめるよう「漁夫四時詞」とした。尹善道の「五友歌(오우가)」は、我が友と聞かれれば、水と石、松と竹、そして昇る月、それ以外に何があるのかと・・・。

▼ 尹善道の歌「五友歌」から「我が友は何人だろう(내 벗이 몇이냐)」を聴く。・・・う~ん、静かにソンビの諦観なのか。

最後に、尹善道とコムンゴ거문고、「玄琴」)の関わりについて、次のような説明された。
・尹善道は70歳を過ぎて、北方の地、咸鏡道北青(북청)の辺鄙な場所に流される。そこで持ち主のない1つのコムンゴを知った彼が探し見つけた
ところ、意外にも郷里全羅南道海南の時代、同僚に貸したものだった。その音は慰めになったことだろう。
・尹善道が実際に演奏したという孤山遺琴(고산유금)は、住んでいた家に保存されているという。

▼ 演奏「コムンゴを弾きながら(거문고를 타면서)」を聴く。新酒の香りがする軽快な曲。

(付記)
流れに掉さして無理するよりも、時に滄浪之水にまま漬かってみるのも必要ではと感じる次第。