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2014年1月28日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 鷹狩り

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(1/22)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第40回として、「鷹狩り(매사냥)」にまつわる話を紹介した。

まず始めに雉猟に関わる諺について次のような紹介から始まった。
・諺に「雉の代わりに鶏(꿩 대신 닭)」がある。同様に「歯がなければ歯茎で(이가 없으면 잇몸으로)」もあって、必要な物がなければ他で代替する意だ。昔、餅の雑煮(トックク)に雉肉(現在は牛肉)を入れた。農耕社会で不可欠な牛肉を食べるのは難しく、雉肉は味もよく、また天からの使者として縁起よい鳥とされた。そこで新年を迎えて雉肉を食し、天の気運を頂く思いがあったが、捕えるのが難しい雉の代わりに鶏を使った。
・そうした風習から、旧正月目前に、雉を捕まえに寒い山に入る者が大勢いた。このときの猟師の猟法が鷹狩りだった。

▼ 「雌雉打令(カトゥリタリョン、까투리타령)」を聴く。雉の鳴声に似てかまびすしく・・・山々巡る。

・この「雌雉打令」のカトリ(까투리)は雌雉を表し、羽の美しい雄雉はチャンキ(장끼)という。

次に鷹狩りに使う鳥の種類や鷹狩りの伝統について次のように解説された。
・鷹が狩るので鷹狩りという。鷹狩りに、まだ飛べぬ幼鳥から手なずけるため「大鷹(オオタカ)」か「隼(ハヤブサ)」がよいとされる。①大鷹はスピードが速く、獲物に急降下して捕まえる。鋭い嘴(くちばし)で獲物を一撃して即死させる。②隼は鋭い爪で獲物の喉笛を襲い窒息させたり、嘴で胸元を突刺す。強い鳥で空の帝王ともいう。羽の抜け変わる前の幼隼を「ボラメ」という。
・鷹狩りに手なずけた鷹を「スジニ」といい、最初の1年ほどを「チョジニ」、2年過ぎて「チェジニ」、3年ほどで「サムジニ」と呼び方を変える。勇猛で素早いチョジニが狩りに最も適している。猟師が「ウーウー」と言って森の木を揺さぶると、隠れていた雉が飛び出したのを逃さず、綱を解かれた鷹は雉めがけて飛んでいく。

▼ 「南原山城(ナムォンサンソン、남원산성)」を聴く。・・・以前聴いた陽気な歌だが、鳥の美しさ?

・狩に使う鷹の尾の飾りつけを「ペジッチェ」と呼ぶ。飾りに、飼主の名を書いた「シチミ」と、鈴が付けられる。鷹が捕えた雉肉を引裂くとき鈴が鳴る、あるいは鷹を見失っても、この音で居場所を知ることができる。
・鷹狩りは古くから楽しまれたが、百済の法(ポプ、법)王は、仏教信仰から殺傷を禁止し、狩猟用の鷹全ての解放を命じた。一方、高麗のとき、鷹を訓練させ狩専門の官庁「ウンバン」が作られた。現在、鷹狩りを楽しむ人は少ないが、伝統は受け継がれている。2010年に、モンゴル、スペイン、アラブ首長国連邦など、11カ国共同で、ユネスコ人類無形遺産に登録された。

▼ 伽倻琴(カヤグム)演奏による「Flying bird」を聴く。・・・天空を軽快に泳ぎ漂うよう、今様である。