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2014年12月28日日曜日

映画「国際市場」のエイジ・リダクション(ムービー・レタッチ)

物語の起点を朝鮮戦争後のドイツ労働派遣(派独)とする、最近の映画に「怪しい彼女」があり、それが女性の視点とすれば、男たちにとっては今月17日封切られた映画「国際市場국제시장)」が当たるのだろうか。ともに家族史を通じて描かれる。

(参考) 西ドイツへの(鉱山、看護)労働者の出稼ぎ(東亜日報の記事:2004年6月9日

この映画の「タグライン(=キャッチフレーズ)」は、「あの日あの時/たくましく生きてきた私たちのものがたり」だ。自分の存在が、両親がいて祖父母がいた、そんな当り前の家族史に気づかせる。歴史の網目よりも、家族の絆の濃密さをあらためて思い知る。
ネットニュースのKstyle(12/26)の記事によれば、「公開10日で300万人突破!」したとのこと。

この映画の日本上映は未だ決まっていないようだが、ちょっと違った観点で見てみたい気もする。それは、CGの発達を示すもので、何と動画を修正するムービー・レタッチの手法が、この映画に取り入れられているというのだ。人の年齢を若返らせたり、老化させたりする、つまり時間を操作できるなんて驚きのことだ。

【「国際市場」制作ノート
・<国際市場>の視覚効果を総括した、ハン・テジョンVFXスーパー・バイザーは、「ファン・ジョンミン、キム・ユンジン、オ・ダルスの感情演技があまりにも素晴らしいため、老人を演じるときも扮装の他に表現される俳優たちの小さな筋肉の動き一つ一つまでも表示されるようしなければならない難しい問題があった。存分に感情演技をした後に、後半作業で洗練されたCGを重ね、最高の結果を作り出した」と自信を示した。
・日本のエイジ・リダクション(ムービー・レタッチ)専門CG会社である、フォトンfoton)が参加して、平均年齢40代の俳優たちの、20代の若さをよみがえらせ、70代の老人の扮装にCGを重ね、さらに自然補正した。「国際市場」で使用されたエイジング・リダクションCGは、単純に顔の皺だけなくす補正のレベルを超えて、各年代の特徴を表現するために、瞳の色、首、骨格と髪の毛まで、東洋人の顔の特徴をさらに細かく表現することに重点を置いた。

(参考) Gigazine(2012.11.06、「フォトレタッチならぬムービーレタッチで女性を若返らせる驚異の技術」)